日本歯科新聞 | 2010年6月8日付
海外技工物 ベリリウム等検出されず-厚労省研究班が報告
TBSの報道番組で中国製の歯科技工物から発がん性物質ベリリウムが検出された問題で、歯科補綴物に対する国民の不安が高まり、多くの国会議員が海外技工を含めての厚労相や厚労省の対応を質した。厚労省が5月末に発表した「歯科補綴物の多国間流通に関する調査研究」の主任研究者で、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授の宮崎秀夫氏は研究総括で、世界の4地域から収集した陶材焼付鋳造冠からはベリリウム等の物質は検出されなかったと報告した。
8020表彰者 21年間で15倍増-愛知県歯がまとめる
愛知県歯科医師会がまとめた「8020表彰者数一覧」によると、平成元年~21年度の21年間で、同県の80歳で20本以上の自分の歯を持つ人は15倍に増えている。
2医療法人が倒産 負債総額は計7億円
東京都内に本部を置く二つの医療法人社団の歯科診療所が続いて倒産した。負債総額は新宿に本部を持ち豊島区など都内一円で歯科診療所(一部で内科診療所)を複数展開していた新世会が約4億3千万円、そして足立区に本部を置き、都内や千葉、埼玉などで歯科診療所を展開していた優仁会が2億7千万円となっている。帝国データバンクが明らかにしたもの。
日医 就任役員を披露
日本医師会の役員就任披露パーティーが6月1日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれ、民主、自民などの国会議員や医療関係団体など多くの関係者が集まった。日歯からは大久保満男会長、近藤勝洪、宮村一弘、山科透の3副会長、村上恵一専務理事、柳川忠廣常務理事が出席した。
健保組合保険料の労使負担割合 日歯ら78法人を調査-厚労省
特例民間法人・特例民法法人が加入する健康保険組合の保険料にかかわる労使負担割合の実態把握調査の実施を厚労省は5月31日に発表した。対象は78法人で、日本歯科医師会、歯科医療研修振興財団や日本医師会、社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険中央会なども含まれる。
歯科は件数が増加-支払基金2月分
社会保険診療報酬支払基金による平成22年2月診療分の総計確定件数は7,017万4千件、点数1,055億5,005万8千点で前年同月に比べ、件数は減少し、点数は増加。歯科は874万7千件、107億4,663万点で、前年同月に比べ、件数は1.9%増加し、点数は同率だった。
歯科医療費は922億円-国保1月分
国保中央会がまとめた平成22年1月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆8,722億円で、うち後期高齢者分は9,925億円だった。歯科医療費は市町村が598億円で対前年同月比4.0%減、組合が47億円で6.3%減、後期高齢者が277億円で2.4%増。
私立歯科大協が1千人に意識調査 「歯科医は高収入」65%
歯科医師の仕事・職業について、65%が「高収入」と感じていることが、日本私立歯科大学協会が1千人を対象に行ったインターネット調査で明らかになった。歯の衛生週間を前に5月21~24日の間、10~70代の男女1千人に対して行った「『歯科診療』及び『歯科医師』に関する意識調査」。歯科医師の仕事・職業に対するイメージの質問(複数回答)では、「高収入」が最も多かった。
ジーシーデンタルプロダクツ 研究・開発拠点が完成
ジーシーデンタルプロダクツは、創立50周年の記念事業として、「プロソリサーチセンター」を本社敷地内に竣工した。同センターは人工歯などの研究・開発拠点、咬合・咀嚼などに関する情報収集や臨床家への情報発信基地としての機能を持つ。
長江氏が理事に就任-日歯連盟
日本歯科医師連盟の川原敏幸理事(北海道地区)の辞任に伴う後任理事に、同地区の長江俊一氏が就任した。任期は来年3月31日まで。
参議院選挙 西村氏の決起大会-東京・埼玉・神奈川で1,600人動員
7月の参議院選挙で比例区から立候補する民主党公認で歯科医師の西村まさみ氏の決起大会が6月2日に神奈川、同3日に埼玉、同6日に東京で開催され、3大会で1,600人が集まった。どの大会も西村氏を国政に送り込むべく熱気に溢れ、支援体制の強力な構築を誓うと同時に必勝を願った。
技工加算の影響把握 中医協総会で調査を了承
中医協は2日、総会を開き、平成22年度診療報酬改定で導入した歯科技工加算の創設による影響などの特別調査の実施を了承した。調査は、院内技工士の配置時期や数、歯科技工室を整備した時期などの歯科技工体制整備、更に有床義歯修理の状況(修理の実施件数、修理の内容、修理に要する日数等)、歯科技工士の活用の効果(同一患者における他の治療への影響、他の患者の診療への影響)、有床義歯の修理に関する患者の意識などを把握する。
海外技工問題 「輸入を許すな」-石井参議院議員が国会で主張
自民党の石井みどり参議院議員は海外技工問題について、長妻昭厚労相に「補綴物の作成工程の確認が取れるまで、国民の命と健康を守る厚労省として輸入を許してはならない」と訴えた。4月27日の第174国会参議院厚生労働委員会で質問したもの。
海外技工で勉強会-保団連
「安全性と質を担保した社会保険での歯科技工物確保のために─海外委託技工問題の特徴と解決策」をテーマに全国保険医団体連合会は5月27日、国会内学習会を衆議院第一議員会館で開き、衆参国会議員らが出席した。