「8020」は過去最高38.3%-23年歯科疾患実態調査

厚労省は1日に平成23年歯科疾患実態調査結果の概要を発表した。75歳以上80歳未満と80歳以上85歳未満の残存歯数を基に推計した「8020」は38.3%と、前回調査の6年前より14.2%増加した。国民に8020運動やプロフェッショナルケアの浸透、口腔内に対する意識の高まりなどが大幅に増えた要因と考えられる。残存歯数の増加に伴い、4ミリ以上の歯周ポケットを有する者の割合が増加傾向にあり、若年者だけでなく高齢者への歯周炎対策が課題となりそうだ。さらに今回は埋入インプラント体の有無、かみ合わせの状況も調査し、インプラントについては2.6%の人が埋入していることが分かった。

日歯連盟 組織率が年々低下

日本歯科医師会会員に占める日本歯科医師連盟会員の割合は年々低下傾向にあり、平成22年12月末現在では82.8%にとどまっている。

インプラント手術トラブル421件、神経損傷は158件-学会がアンケート

日本顎顔面インプラント学会が同学会の79認定施設を対象にしたアンケートで(回答74施設、94%)、インプラント手術関連の重篤なトラブル症例は2009年から3年間で421件発生しており、トラブルの種類では、神経損傷が158件と最も多いとの速報結果が出ている。

調査は、他施設でのトラブルの後処置を含め、トラブルの種類、件数、部位、推測原因を聞いたもの。

全事業者に適用 医療・介護の個人情報保護で厚労省が方針

厚労省は、医療機関と患者、医療機関同士などがやり取りする「情報連携」の法律を「マイナンバー法案(税と社会保障の共通番号制度)」と別に検討している。個人情報保護法は取り扱う個人情報が比較的多い事業者を対象としているが、同省が検討する新たな法律では取り扱い件数の多寡に関わらず全事業者を対象に運用する方針。5月24日に開かれた政府与党の社会保障改革本部の社会保障分野サブワーキンググループと厚労省の医療機関等における個人情報保護のあり方検討会の第4回合同会議で同省が示したもの。

福島県歯が100周年式典

福島県歯科医師会の創立100周年記念式典・祝賀会が5月27日に福島市のホテル辰巳屋で開かれた。

式辞で金子振会長は同県歯の歩みについて、明治45年4月に13人の歯科医師によって創立され、大正8年に諸事情で一時解散となり、三つの郡市歯科医師会に分かれた後に、15年7月に改めて県歯が設立された経緯を説明。その上で「幾多の変遷を経ながら輝ける伝統を継承し、医道の高揚、歯科医学の研鑽、公衆衛生の普及向上に努めてきた」と強調するとともに多くの人のこれまでの支援に感謝した。

衛生士34人に厚労大臣表彰

厚労省は、5年に1回表彰する歯科衛生士業務功労者の大臣表彰者34人を5月25日に発表した。長年にわたり歯科衛生士の業務を通じて社会に貢献し、顕著な功績がある人に贈られるもの。

対談「生きる力を支える医療」

日本歯科医師会の大久保満男会長が掲げる「生きる力を支える生活の医療」としての歯科医療が重要性を増し、社会から求められている。一方、NHK記者の歯科医療取材班長で同局番組「クローズアップ現代」も手がけた米原達生氏は、治療内容や値段設定、相談窓口など、患者や国民から見えにくい歯科の現状を指摘する。歯科の重要性を、国民一人一人に届けるためには何が必要なのか。大久保会長と米原氏に話し合ってもらった。

知財功労賞 タカラベルモントが大臣表彰、アサカ理研が長官表彰

タカラベルモント(本社・大阪市、吉川秀隆社長)は経済産業省と特許庁が主催する「知財功労賞」で経済産業大臣表彰を受賞した。意匠活用企業として産業財産権制度を有効に活用し、発展に貢献したとして評価された。

知財功労賞とは、産業財産権制度の普及促進や発展に貢献した個人に贈られる関係功労者表彰と、同制度を有効に活用し貢献した企業に贈られる優良企業等表彰があり、それぞれ経済産業大臣表彰、特許庁長官表彰が行われている。

九州デンタルショー1万825人が来場

九州デンタルショー2012が5月26、27日の両日、福岡市のマリンメッセ福岡で開催された。

内訳は、歯科医師3,364人、歯科技工士1,365人、歯科衛生士2,213人、歯科助手812人、商工業者3,071人。

歯科技工所トライスが倒産

都内を中心に保険対象外の歯科技工物を主体に製造する歯科技工所のトライス(本社・東京都新宿区、宮岡敏男代表)は、4月17日に東京地裁へ自己破産を申請し、同月25日に破産手続き開始決定を受けた。資本金1,800万円、負債は約2億7,700万円。