日本歯科新聞 | 2019年8月27日付
管理栄養士の居宅療養管理指導で歯科医の関与を提案
日本栄養士会専務理事の迫和子氏は、管理栄養士による居宅療養管理指導について、「口腔機能低下による低栄養、低栄養の恐れのある人に対しては、歯科医師の指導の下でも行えるようにできないだろうか」と提案した。21日に東京都千代田区の歯科医師会館で開かれた日本歯科医師会主催の「2040年を見据えた歯科ビジョン第2回検討会」で発言したもの。
SCRP日本選抜、優勝は広大歯5年の前川原さん
全国の歯科大学•歯学部の学生が研究成果、英語でのプレゼンテーション能力を競う「令和元年度(第25回)日本歯科医師会/デンツプライシロナ スチューデント•クリニシャン•リサーチ•プログラム(=SCRP)日本代表選抜大会」が23日、東京•市谷の歯科医師会館で開かれ、参加した24校の中で広島大学歯学部5年生の前川原思惟子さんが優勝した。テーマは「Porphyromonas gingivalis(P.g.)-fimA type2とtype4 血清抗体価の上昇は歯周炎の関連する早産のマーカーとなる」で基礎部門の1位。来年3月に米国ワシントンD.C.で開催されるAADR学術大会に日本代表として出場する権利を獲得した。
歯科鋳造用金パラ、10月から1,675円
10月からの「歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上 JIS適合品)」は1グラム1,675円と告示された。
元プロボクサー長谷川穂積氏「スポーツ界に歯の大切さ伝える」
世界3階級制覇を果たしている元プロボクサーの長谷川穂積氏は、プロボクサーの中には歯が欠けている人が多いとして、歯科医院で作ったマウスピースの重要性を強調。「歯が抜けるということは、高齢者になったころに非常にリスクになると思う。僕自身も歯の重要性をスポーツしている人たちに伝えていけたらと思っている」と発言した。21日に東京都千代田区の歯科医師会館で開かれた日本歯科医師会の「2040年を見据えた歯科ビジョン第2回検討会」の初参加に伴い、あいさつしたもの。
10月の消費税増税に伴う診療報酬改定で点数を告示
厚労省は19日、「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」を告示した。10月の消費税増税に伴う改定では、歯科の初診料が237点から14点増の251点に、再診料が48点から3点増の51点になるほか、歯科訪問診療1が64点増の1,100点、同2が23点増の361点、同3が10点増の185点となっている。
また、地域歯科診療支援病院歯科初診料は6点増の288点、地域歯科診療支援病院歯科再診料は1点増の73点。
歯科用貴金属は全て値上げ
厚労省は19日、消費税率10%への引き上げに伴う材料価格基準の一部改正を官報告示した。薬価基準改定と同様、今年10月1日から適用される。
薬価基準改定、歯科用薬剤は28品目
厚労省は19日、消費税率10%への引き上げに伴う薬価基準改定を官報告示した。今年10月1日から実施する。薬価基準の収載医薬品の告示数は1万6,510品目で、内訳は歯科用薬剤28品目、内用薬1万201品目、注射薬3,874品目、外用薬2,407品目。現行の薬価より引き上げられたのは6,121品目としている。
中医協•保険医療材料専門部会、材料価格制度に向け意見聴取
中医協の第101回保険医療材料専門部会が7日に東京•永田町の全国都市会館で開かれ、2020年度の保険医療材料の価格制度に向けて医療機器業界の関係団体らに対する意見聴取が行われた。
前回、保険医療材料等専門組織からは「チャレンジ申請」(使用実績を踏まえ再度保険収載後に新規機能区分の該当性が評価できる仕組み)のB1•B2製品への拡大、著しく単価の高い品目での補正加算率を傾斜配分する仕組みの導入等の提案がされている。これらの意見を踏まえ、業界の関係団体らは意見を述べた。
口腔健康状態と自殺願望が関係
自殺願望を持っている成人は、口腔健康状態が不良となる可能性がある—。静岡県立大学短期大学部歯科衛生学科らが発表予定の「口腔健康状態と自殺願望との関連」によるもの。
発がん性物質「アセトアルデヒド」は口腔内のpHで産生量が変化
口腔常在細菌が産生する発がん性物質「アセトアルデヒド」は、pH8.0で産生量が多く、pH低下とともに減少する傾向がある—。東北大学大学院歯学研究科口腔生化学分野の騠橋信博教授、鷲尾純平講師、同研究科口腔システム補綴学分野の互野亮氏らの研究グループが明らかにしたもの。嫌気条件よりも好気条件で産生量が大きく増加することも判明した。
口腔内細菌がアルコールやグルコースを代謝して産生されたアセトアルデヒドが、口腔がんのリスク因子となる可能性が注目されている。しかし、産生機構や代謝的特徴は不明だった。
同研究成果は『Scientific Reports』(7月18日付)に掲載された。
全日本歯科学生総合体育大会、九歯大が優勝
29歯科大学•歯学部の学生によるスポーツの祭典、第51回全日本歯科学生総合体育大会で、九州歯科大学が優勝した。準優勝は日本大学歯学部、3位は愛知学院大学歯学部と続く。福岡歯科大学の主管で夏期部門が7月30日〜8月10日まで開かれ、23種目で学生が熱い戦いを繰り広げた。総合成績は冬期の3種目も含まれる。
北海道歯科医師会が学術大会
第72回北海道歯科学術大会が17、18の両日、札幌市の札幌パークホテルで開かれた。メインテーマは「歯齢百年時代へ」で、主催は北海道歯科医師会(藤田一雄会長)。
開会あいさつで藤田会長は今回、認知症専門医の長谷川嘉哉氏が講演した道民公開講座「認知症専門医が教える!脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!」の内容に触れ、道民700人以上が集まったと報告。「これから必要なのは、人生百年時代に対応した口腔健康管理プランであろうと考える」と語った上で、特別講演の概要を紹介した。
大歯大の王教授が日本東洋医学学術奨励賞
6月に開催された日本東洋医学会の第70回総会で、大阪歯科大学の王宝禮教授が歯科医師として初めて「日本東洋医学学術奨励賞」を受賞していたことが分かった。漢方薬の排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)に歯周病の抗炎症作用があることを世界で初めて明らかにした功績が認められたもの。
北海道DSに 2,872人が来場
2019北海道デンタルショーが17、18の両日、札幌市の札幌パークホテルで開かれた。第72回北海道歯科学術大会との併催で、歯科医師ら2,872人が来場した。
日歯連盟評議員会、信任問う動議を提出
日本歯科医師連盟(高橋英登会長)の第138回臨時評議員会が22日、東京都千代田区の貸会議室AP市ヶ谷で開かれ、参議院選挙での比嘉奈津美氏の次点を踏まえて、高橋会長の信任投票を求める動議が評議員から提出された。動議を議案として扱うかどうかの投票が行われ、有効投票数71票中、「議案としない」が41票で、動議の議案化は否決された。
尾辻元厚労大臣「初再診を医科と同額に」
元厚労大臣の尾辻秀久氏は、医科と歯科の初再診料が違う点について、「同額にしなくてはいけない」との認識を示した。22日の日本歯科医師連盟評議員会でのあいさつで述べたもの。