日本歯科新聞 | 2020年9月15日付
感染対策費「50万円以下」が6割/神奈川県歯アンケートで
これまでに感染対策として新たに追加した医療機器や備品で多いのは、「検温機」や「空気清浄機」「口腔外バキューム」で、かかった感染対策費では約6割が50万円以内で収まっている。神奈川県歯科医師会(松井克之会長)が7月22~30日に行った会員アンケートによるもの。
新たに追加した医療機器、備品(n=621)では、「検温機」が61.8%で最多。次いで「空気清浄機」30.6%、「特になし」21.9%、「口腔外バキューム」20.5%などが目立つ。 現在までにかかった感染対策費では、「1~50万円」が58.3%と最も多く、「50万~100万円」23.5%、「100万~200万円」11.4%、「200万~500万円」3.2%、「500万円以上」1.6%と続く。
台風10号 歯科医院の被害、14日時点で144軒
6日から7日かけての台風10号による歯科医院の被害は、少なくとも8県で144軒確認されている。福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄、山口の歯科医師会の事務局に問い合わせて14日時点の回答を得たもの。
主に門や塀、看板、窓、屋根、給排水施設設備、建物主用部分の損壊などの報告が上がっている。
特に鹿児島県では、機械室の浸水やテレビアンテナの破損など62軒の報告を確認。 その他、福岡24軒、長崎17軒、山口12軒、佐賀と宮崎が10軒、大分8軒、沖縄1軒となっている。熊本県では被害は確認されていない。 なお、長崎などでは詳細は確認中で数軒の浸水被害が出ているのこと。
日歯連盟迂回寄付 髙木元会長と村田元副理事長の有罪が確定
日本歯科医師連盟の迂回寄付事件で、東京地裁(—審)と東京高裁(二審)から政治資金規正法違反の有罪判決を受けた髙木幹正元会長と、村田憙信元副理事長の上告が、最高裁判所から棄却された。髙木元会長は禁錮1年6カ月(執行猶予3年)、村田元副理事長は禁錮2年(執行猶予3年)の—、二審の判決が確定する。すでに、堤直文元会長は東京地裁で禁錮1年6カ月(執行猶予3年)、団体起訴の日歯連盟は東京高裁で罰金50万円の有罪が確定しており、—連の裁判は終結した。
日歯が国民に次の流行前に歯科受診を呼び掛け
日本歯科医師会(堀憲郎会長)は、国民に向けて「新型コロナウイルスなど感染症対策における歯科の重要性」に関する情報の第3弾をホームページ上に掲載した。新潟大学大学院医歯学総合研究科予防歯科学の小川祐司教授が執筆•監修した「ウィズ新型コロナウイルス感染症における『予防的歯科診療』」で、次の流行期が来る前の歯科受診を呼びかけている。
災害等の備蓄品リストに口腔衛生用品の記載求める—社保審部会で日歯
社会保障審議会の第184回介護給付費分科会がウェブ上で開かれ、令和3年度介護報酬改定に向けて、新型コロナウイルス感染症や昨今の災害の発生•対応の状況などを踏まえて、分野横断的テーマに「感染症や災害への対応力強化」を加えて、取りまとめに向けて議論を進めることが決まった。日本歯科医師会の小玉剛常務理事は、第8期介護保険事業計画で、感染症や災害に備えた備蓄品リストに口腔衛生用品を加えてほしいと要望。さらに日ごろからの備えとして、手洗い、うがいと合わせて、口腔衛生管理を介護保険利用者だけでなく、国民に励行してほしいと訴えた。
コロナ対応 医療団体と厚労省が協議、経営支援の要望が多数
第3回新型コロナウイルス対応に関する医療関係団体及び厚生労働省による協議会が10日、テレビ会議形式(非公開)で行われた。日本医師会や日本薬剤師会とともに日本歯科医師会も参加。会議後の厚労省の説明によると、医療機関の厳しい経営状況を踏まえ、さらなる支援を求める声が大勢を占めたという。
7月、8月も続く歯科の患者減少—4月から定点調査
前年の同時期と比べた患者数が減少した歯科医院は、5月の88.5%をピークに回復傾向にあるものの、7月72.4%、8月69.5%と未だに多くの医院で患者が減少している。メディカルネット(本社•東京都渋谷区、早川亮社長)の調査によるもの。
オンライン資格確認カードリーダー、歯科は「申請する」1割
来年3月からスタートする「オンライン資格確認」に伴い、政府が無料で配布するカードリーダーを「申請する」と答えたのは医科20%、歯科10%で、「当面様子を見る」が医科50%、歯科53%と半数を占めている。埼玉県保険医協会(大場敏明理事長)が開業医会員に行ったアンケート調査結果によるもの。
歯科のオンライン診療「受けたい」患者の7.5%
歯科のオンライン診療を「受けたい」と思っている人は、わずか7.5%で、言葉自体を知らない、治療が可能か不明など「よく知らない•わからない」が55.0%を占めた。歯科医院の検索•予約ポータルサイト「歯科タウン」を運営するブランディングテクノロジー(本社•東京都渋谷区•木村裕紀代表)の調査によるもの。
緑茶1日4杯以上飲む高齢者は残存歯が多い傾向
65歳以上の高齢者では、緑茶を1日4杯以上飲んでいる人は、飲まない人よりも約1.6本多く歯が残っている。東北大学大学院歯学研究科歯学イノベーションリエゾンセンター地域展開部門の相田潤教授らの調査分析によるもの。
歯科恐怖症学会が設立
歯科恐怖症患者への情報発信及び推奨歯科医院の紹介、歯科医療従事者に対する勉強会•認定医制度などをするため、歯科恐怖症学会(渡邊マリコ理事長)が2日に設立された。7日にプレスリリースで発表した。
開催中止 2021年中部日本デンタルショー•近畿デンタルショー
2021年2月20、21の両日に開催予定だった「第44回中部日本デンタルショー」と、4月10、11の両日に開催予定だった「近畿デンタルショー2021」の中止が決まった。