支払基金が03年度経営主体別診療状況「歯科診療所収入の減少続く」を発表

支払基金が2003年3月~04年2月診療分(03年度)について請求のあった医療機関を対象にまとめた経営主体別診療状況で、歯科は1991年5月を100とした1医療機関当たり診療件数で25.1、点数で18.8ポイント減少していることが分かった。また、1診療所当たりの平均支払額は前年に比べ190万円減少し、金額階級別でも3千万円までが93%を占め、この割合が前年よりも3ポイント上回り、歯科診療所収入の減少を示す結果となった。

厚労省の社保審医療部会で三位一体改革に反対の意見が続出

厚労省の社会保障審議会医療部会は10月14日、地方六団体が提案している国から地方への税源移譲、国庫負担補助金廃止など三位一体改革について意見交換した。委員の間からは「改革に反対する」との意見が多く出た。また、医療提供体制問題での課題とされてきたインターネットについては「広告を規制すべき」との意見が多数を占め、規制に向けての具体的な取り決めが注目される。

厚労省の医道審・歯科医師分科会が卒後研修報告書まとめる

厚労省の医道審議会歯科医師分科会歯科医師臨床研修部会は、2006年度から必修化される卒後臨床研修における研修医の処遇や研修制度運用などについて報告書をまとめた。臨床研修実施後5年以内に必要に応じて見直すことも示唆している。研修施設の指定基準については、常勤歯科医師3人以上で指導歯科医を常勤で置くことや、開設歴3年以上、歯科衛生士が適当数確保されていることなどが盛り込まれている。

厚労省は03年薬事工業生産動態統計「金パラの生産額は対前年比18.2%減少」を発表

2003年に生産された歯科分野と口腔ケア関連製品の生産金額の対前年度比が、医薬品、医薬部外品の中で高い伸び率を示した。厚労省が10月12日に発表した、薬事工業生産動態統計年報で分かったもの。医薬品全体の生産金額は6兆5,331億円で、前年比0.7%(438億円)の増加。医療用具の国内生産金額は1兆4,989億円で、前年比0.3%(46億円)の減少。その内訳を示す医療用具小分類別生産金額では、昨年7位だった歯科鋳造用金銀パラジウム合金は345億5,100万円、対前年比18.2%(76億8,700万円)減で8位に、歯科一般用ユニットは122億8,500万円で昨年同様24位だが、対前年比では1.0%(1億2,600万円)増加となった。

中医協事件で東京地裁は平井氏に「懲役1年」を求刑

中医協支払側委員への贈賄容疑で起訴された日本歯科医師会前常務理事、前中医協委員の平井泰行氏の論告公判が10月13日、東京地裁(岡田雄一裁判長)で開かれた。検察側は、支払側委員への接待、現金の供与は組織的で執拗なものだったと指摘。臼田貞夫前会長の指示に加担したとはいえ、国民の信頼を失墜させた責任は重いとして「懲役1年」を求刑した。判決は11月18日、午前11時半から。