日歯の井堂会長ら役員が新潟県中越地震の被災現場を視察

日本歯科医師会の井堂孝純会長ら役員は11月3日、新潟県中越地震で被災しいまなお多くの被災者が避難所などで不自由な生活を強いられている小千谷市と長岡市を視察した。被災者の口腔環境の現状や洗口剤、歯ブラシなどの必要物資の配布状況を聞き、地元歯科診療所の被害などを見て回った井堂会長は「被災地での口腔ケアは大切」と述べ、日歯として全力で取り組む姿勢を示した。また、視察後、小千谷市長らと会談し、今後必要な支援活動を約束した。

政府は秋の叙勲受章者「歯科関係は厚労省11人、文科省13人」を発表

政府は11月3日、平成16年秋の叙勲受章者を発表した。厚労省の歯科関係者は旭日双光章で元東京都歯科医師会副会長の生田博康氏(74)ら11人。文科省の歯科関係では元新潟大学歯学部長の石岡靖氏(78)の瑞宝中綬章をはじめ13人が長年の教育研究や学校保健功労で受章した。また、11月2日に発表された藍綬褒章の歯科関係では元千葉市歯会長の湯浅太郎氏(66)と日本歯科器械工業協同組合副理事長の渡邉正幸氏(69)が受章した。

三菱総研は医療給付費(将来推計)が「2100年に270.5兆円」と発表

2100年には日本の医療給付費が現在の10倍に当たる270.5兆円まで膨れ上がり、潜在的国民負担率は62.7%になるとの調査結果が発表された。三菱総合研究所が、年金、医療など将来の社会保障給付に対する不安が国民の間で高まっていることを受けて、将来推計をまとめたもの。年金、医療、福祉を含めた社会保障給付費については、04年は87.8兆円だが、25年には159.3兆円、50年には254.8兆円、2100年には506.4兆円まで膨れ上がると予測している。

第20回日本歯科医学会総会を横浜市のパシフィコ横浜で開催

第20回日本歯科医学会総会(会頭=江藤一洋・東京医科歯科大学歯学部長)が10月29から3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開かれた。メインテーマは「健康な心と身体は口腔から―発ヨコハマ2004」。02年ノーベル物理学賞受賞者で東京大学名誉教授の小柴昌俊氏の開会講演「やれば、できる」を始め、総演題数600を超える研究成果が発表された。また同展示ホールでは「日本デンタルショー2004」が併催され、臨産学一体、20回を数えるにふさわしい一大イベントとなった。

支払基金の6月診療分の歯科は件数、金額とも1年3カ月ぶりの増加

社会保険診療報酬支払基金の平成16年6月診療分の歯科確定件数は909万2,000件、金額は881億9,300万円と前年同月比で1年3カ月ぶりに件数5.6%、金額4.1%ともに増加した。しかし、歯科診療報酬諸率総計の1件当たり点数は1,348.8点、1日当たり点数585.7点、1件当たり日数2.30日で、前年同月比では98.4%、99.2%、99.2%と減少傾向が続いている。同展示ホールでは「日本デンタルショー2004」が併催され、臨産学一体、20回を数えるにふさわしい一大イベントとなった。

橋本派への1億円献金事件で臼田氏らは不記載認める

自民党橋本派「平成研究会」への1億円献金で収支報告書に記載がなかったとして政治資金規正法違反の罪などに問われた日歯連盟前会長の臼田貞夫氏と前常任理事の内田裕丈氏の公判が11月4日、東京地裁(岡田雄一裁判長)で開かれ、両氏は起訴事実を全面的に認めた。起訴事実について内田氏は「間違いありません。平成研究会に領収証を求めたが、領収証がもらえなかったので、従前の取り扱い方法で収支報告書に記載しなかった」と述べ臼田氏も「間違いありません。会計責任者(内田氏)から(領収証がもらえなかったことを)報告を受けていた。代表者として責任を感じている。申し訳ありませんでした」と述べた。次回は12月20日で臼田氏が午後1時30分、内田氏は午後2時30分に開廷する。

譽田氏裁判で加藤氏に対し弁護側が反対尋問

中医協贈収賄事件で起訴された前中医協委員で譽田雄一郎前福島県歯科医師会会長の4回目の公判が11月1日、東京地裁(岡田雄一裁判長)で開かれた。公判では、収賄容疑で起訴されている検察側が証人として立てた元中医協支払側委員で元連合副会長の加藤勝敏氏に対する弁護側の反対尋問が行われ、6回にわたる接待や現金授受の場面などの様子を確認した。次回の公判日程は、11月15日。

下村氏の論告公判で検察側が2年6カ月を求刑

中医協贈収賄事件で収賄罪として起訴されている元中医協委員、元健保連副会長の下村健氏に検察側は懲役2年6カ月、追徴金約629万円を求刑した。10月29日に東京地裁(大熊一之裁判長)で開かれた論告公判で検察側が要求したもの。最後に裁判長から発言機会を許された下村氏は「発言力を持ったことで思い上がってしまった」と述べ、結審した。判決は12月2日。