介護老人保健施設の在宅復帰率は20%未満が5割以上

介護老人保健施設における在宅復帰率で20%未満が5割以上あることが、厚労省の老人保健事業推進費等補充金による医療経済研究機構の「介護老人保健施設の在宅復帰促進要因に関する調査」で分かった。介護保険施設の適正利用、資源の効率的配置、さらに在宅介護推進のためには、介護老人保健施設の在り方を明確にする必要があるとの観点から行われたもの。

サルの実験でダイオキシンが“異常歯”を増加

妊娠や授乳期に母親がダイオキシンに曝されると子どもに異常歯が増加する。広島大学大学院歯学研究科の安田以久氏らがサルを使った実験で明らかにした。実験はアカゲザル約70匹を3群に分け、乳歯胚が形成される前の妊娠20日から永久歯胚が形成される生後90日までの間、「2,3,7,8―四塩化ジペンゾパラジオキシン」(TCDD)を各群に0、30、300mg/kgをそれぞれ皮下投与した。

歯科麻酔科医に対する患者の認知度は医科に比べ低い

歯科麻酔科医に対する患者の認知度が医科麻酔科医に比べ極めて低いことが洛和会音羽病院麻酔科の糸井志世加氏らが行った患者アンケートで明らかになった。医科麻酔科医の認知度についての調査報告はこれまでもあったが、歯科麻酔科医についての同様の調査はこれまでなかったという。調査は2003年10月~04年1月の間に昭和大学横浜市北部病院で歯科麻酔科医が医科研修において100症例を検討。

千葉県歯(岸田隆会長)は障害者診療で名簿を作成

障害者の歯科診療をよりスムーズに展開するため千葉県歯科医師会(岸田隆会長)は、「心身障害者(児)受入可能診療所名簿」を作成し、今春にも市町村や障害者(児)施設に名簿を配布する予定。千葉県内には、障害者の歯科治療を行う口腔保健センターは千葉市と船橋市の2カ所しかなく、大半は診療所で診ているのが現状だ。

厚労省小委は新予防給付に口腔ケア導入が妥当と評価

介護保険改革で2006年度から導入予定の新予防給付で、厚労省の介護サービス開発小委員会(座長・辻一郎東北大学大学院医学系研究科教授)は、口腔ケアの給付は適当とする中間取りまとめを発表した。開発小委の中間取りまとめでは、新たな介護予防サービスについて、国内外の文献を評価、検討した結果、「口腔機能の向上」「栄養改善」「運動機能の向上」の新予防給付導入が適当とした。

支払基金の16年9月診療分の歯科件数は前年同月比2.3%増

社会保険診療報酬支払基金は平成16年9月診療分の診療報酬等支払確定状況を発表した。  診療種別の歯科は件数811万4千件、金額780億7,300万円で、件数では前年同月比で2.3%増えたが、金額は2.4%減った。歯科の構成割合は件数13.2%、金額9.8%で、前月に比べ件数は0.7%減ったが、金額は同率だった。また歯科の診療報酬諸率は総計で、1件当たり点数1,337.3点、1日当たり点数595.4点、1件当たり日数2.25日と前年同月比で、4.7%、0.7%、4.0%減少し、相変わらずの減少傾向となっている。

10都道府県歯の次期会長選挙が2,3月に集中

平成17年3月に役員任期満了を迎える都道府県歯科医師会で次期会長選挙を巡る動きが活発化してきた。改選期を迎えるのは茨城、東京、神奈川、山梨、愛知、静岡、京都、大阪、鳥取、福岡の10都府県。京都府以外の都府県は2,3月に会長選挙を実施する。東京で現職の貝塚雅信氏が立候補しない意向を示しているほかは、現職が再出馬の意向を示している。また、正式に複数の立候補者がたっているのは今のところ愛知のみ。京都は12月12日に会員による直接選挙が行われ、新会長に京都歯科医療技術専門学校校長の福田滋氏に決まっている。

日衛の会長選挙に現職の金澤紀子氏(東京)と近藤いさを氏(東京)が立候補

日本歯科衛生士会の選挙管理委員会は1月17日、3月末の役員任期満了に伴う、次期役員選挙立候補届出者一覧を発表した。会長選挙(定数1人)には、現職の金澤紀子氏(東京)と近藤いさを氏(東京)が立候補届を提出した。役員選挙は3月13日に開かれる代議員会、総会で行われる。金澤執行部は、今回から全国の意見をより反映させるために、代議員会で候補者の選出を行い、総会で信任投票にする選挙方式に変えた。

日歯連盟1億円献金事件で村岡氏の第2回公判を東京地裁で開く

日本歯科医師連盟から自民党旧橋本派「平成研究会」への1億円献金事件で政治資金規正法違反の容疑に問われている同派元会長代理の村岡兼造氏の第2回公判が1月12日、東京地裁(川口政明裁判長)で開かれた。検察側の証人として出廷した元平成研会計責任者の滝川俊行氏は1億円の処理について「日歯連盟に領収書を発行しないことを決めた2002年3月の派閥幹部会で、村岡氏が意見をとりまとめ、領収書は出さないようにしようとした」、「最終決断だと思った。政治資金収支報告書に載せない裏の金にすると思った」と述べるなど村岡氏主導で行われたことを強調した。