中医協会長に土田氏

中医協は6月15日、総会を開き、星野進保会長辞任に伴う後任の会長に早稲田大学商学部教授の土田武史氏(62)を決めた。土田氏は就任あいさつで「中医協は支払側、診療側の利害が対立する場面もあるが、主張を激しくぶつけ合いながら意見を合意させていきたいと考えている。互いに不満が残るところもあると思うが、そこは国民の視点に立ってほしい」と支払側、診療側に協力を求めた。同氏は、1943年生まれで72年に同大大学院卒業、2002年4月から中医協委員に就任している。

日技連盟が次期参院候補者に中西氏を擁立へ

日本歯科技工士連盟(中西茂昭会長)は7月22日に通常評議員会を開き、次期参院選候補予定者として現会長の中西氏を推薦する議案を上程する。本紙の調べで分かったもので関係者の話によると、5月20日に開かれた「次期参院選候補予定者の選考委員会」で、採決し、中西氏を推すことを了承したという。了承後、執行部は総務会を開き委員会の決定を尊重する形で評議員会に次期参院選候補予定者に中西氏を推薦する議案を上程することを決定した。

規制改革・民間解放推進会議で05年度重点項目まとまる

政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)は6月13日、医療保険制度の運営の効率化などに向けた取り組みで、保険者機能の充実、強化として、医療機関と保険者の直接契約における規制緩和などを盛り込んだ医療、教育分野などでの2005年度に取り組む重点項目をまとめた。医療機関と保険者の直接契約は同会議が主張し03年に認められたが、「しばり」の問題から、ほとんど運用されていないため、同会議では関係省庁と協議の上、7月までに「中間とりまとめ」を行う予定だが、医療関係団体保険者の反発は必至の状況だ。医療保険制度の運営の効率化での規制緩和では医療機関と保険者の直接契約の条件緩和、保健事業やディジーズマネジメントなど中長期的な視点での保険財政の適正化の促進などを挙げた。

平成16年保健衛生行政業務報告で就業歯科技工士が減少

歯科衛生士数が年々増加する一方、歯科技工士数は平成12年以降減少している。厚労省が発表した「平成16年保健・衛生行政業務報告」によると就業歯科衛生士数は7万9,695人と前回(平成14年)調査時よりも6,398人、8.7%増えた。歯科技工士数は3万5,668人で、前回より1,097人、3.0%減った。ただし、歯科技工所数は前回より461、2.5%増えて1万9,233となった。

8020財団が第14回評議員会で発表「7月中に8報告書まとめる」

8020推進財団(理事長・井堂孝純日本歯科医師会会長)は6月15日、東京・九段の新歯科医師会館で第14回評議員会を開いた。会務報告では7月中に「歯周病と生活習慣病の関係」など八つの報告書がまとまると発表。また、10月には国民向けに「口臭」の小冊子が完成することも明らかにした。7月中にまとまる他の報告書は「歯みがき習慣に関するアンケート調査」「介護支援専門員に対する口腔ケアの意識調査」「病棟における口腔ケアの事例紹介」「全国抜歯原因調査報告書」「口腔と全身の健康状態に関する外国文献調査報告書」「平成16年度公募研究事業報告書抄録」「平成16年度公募研究事業報告書」。さらに、5月からホームページで「健康日本21・歯の健康データバンク」を公開していることも明らかにした。

介護労働実態調査で4割弱が口腔ケア教育実施

介護事業所の多くは開業2年未満で、労働者の8割以上は女性だが、20歳代、30歳代の若年者には男性が多い?との調査結果が発表された。介護労働安全センター(野寺康幸理事長)が、平成14年度から毎年実施している「介護所における介護労働実態調査」で、介護の分野で働く労働者の労働環境に関する問題点を明らかにし、雇用改善を目的にしている。3回目となる今回の調査では、「賃金、労働時間等の労働条件」に加え、「人材の確保状況」と「教育・研修の実施状況」についても実施。調査は全事業所から5千事業所を無作為に抽出し、平成16年12月1~22日間に調査票を郵送、回収した。有効回答数は1016事業所(回答率20.3%)だった。

トヨタ副社長が顎咬合学会で講演

日本顎咬合学会の第23回学術大会総会(大会長・稲葉繁日本歯科大学教授)が6月11、12の両日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開かれた。テーマは「全身と歯科ー0歳から無歯顎までの咬合を考える」。基調講演はトヨタ自動車副社長の石坂芳男氏による「トヨタの世界戦略」。同社の急成長の根源にあるとする従業員の行動指針をまとめた「トヨタウェイ2001」を紹介。この中で謳われた「お客様第一主義」などが、歯科医療においても共通する点があるなどとした。