学齢期のフッ化物配合歯磨剤使用が目標値に近似-8020財団調査

健康日本21の「歯の健康」に掲げられている学齢期におけるフッ化物配合歯磨剤の使用が目標値の90%以上に1.9ポイント不足しているもののほぼ近似した割合であることが、8020推進財団(井堂孝純理事長)の「歯磨き習慣に関するアンケート調査報告書」で分かった。調査は全国を6ブロック(北海道・東北、関東、中部、東海、近畿・中国・四国、九州・沖縄)に分け、歯科医師会名簿などを参考に学校歯科医を抽出、電話や書面で調査を依頼、学校歯科医と学校長の協力の得られた小学校25校(全児童数1万2,700人)、中学校21校(全生徒数1万580人)を対象に実施した。

4地区歯が免許更新制等で活発討議

北海道・東北・信越・東海4地区の歯科医師会は8月26日、津市の津都ホテルで平成17年度役員協議会を開いた。「医歯学教育・生涯教育制度が医療を変え、医療制度を変える」をメインテーマに行われた特別講演では、日本学術会議会長の黒川清氏(東海大学教授)と新潟大学歯学部長の山田好秋氏が免許更新制や歯科医療のあるべき姿について提言。また総合討論では専門医制度などについて活発に意見交換した。三重県歯科医師会の峰正博会長は当番県代表あいさつで、「医療制度改革が加速される懸念がある中、グローバルスタンダードを身に付けていかないと私どもは医療の世界では生きていけないし、患者の利益にもつながらない」として、今回の協議会がグローバルスタンダード理解の一助となることに期待を示した。

歯根膜炎の経口剤に副作用-厚労省が通知

厚労省は8月23日、歯根膜炎などに利用されているプラノプロフェン(経口剤)について、副作用で間質性肺炎、好酸球性肺炎になる場合があるとして、発熱、咳嗽、呼吸困難などの症状が出てきた場合には投与を中止し、胸部X線検査などを実施し、副腎皮質ホルモン剤の投与など適切な処置を行うよう呼びかけた。

全国歯科バスの実態を神奈川県歯が独自調査

昨年10月に発生した新潟県中越地震の被災地で、歯科医療救護に活躍した神奈川県教育委員会の歯科バス(歯科診療車)が、来年1月で廃車になろうとしている。当時、実際に被災地で救護に当たった神奈川県歯科医師会(大森一昌会長)は全国の歯科バスの使用状況などを独自に調査し、全国歯科医師会に少なくとも18台の歯科バスがあることを確認した。神奈川県歯は中越地震の経験を踏まえ、日本歯科医師会がこれらの実態を把握し、歯科バスを活用した危機管理体制の整備をすべきと指摘している。

日歯が海外派遣労働者の口腔保健向上で「お口の健康手帳」発行

日本歯科医師会(井堂孝純会長)は8月18日、海外派遣労働者のための「お口の健康手帳」を発行した。歯の健康状態、治療状態を記録することが目的で、手帳の他に「歯の健康診断個人票」と「判定票」がセットになっている。1セット価格は367円(梱包送料は別途)。また、50セット以上の場合には梱包送料は無料。申し込みは、母子保健推進会議・お口の健康手帳係電話050(3387)5829、FAX03(3267)0630まで。

支払基金4月分は歯科件数1.5%増、金額0.2%減

社会保険診療報酬支払基金がまとめた平成17年4月診療分の確定件数は7,040万8千件、金額8,553億8,500万円となり、総計で対前年同月比6.7%、3.1%それぞれ増えた。歯科は件数852万9千件、金額830億800万円で、件数では1.5%増えたが、金額では0.2%減少し、医療費全体に占める構成割合では件数12.1%、金額9.7%となり、件数で1.0、金額0.6%伸びた。

歯科助手の工夫を京都府歯が調査

歯科助手が患者対応で心がけているちょっとした工夫が、京都府歯科医師会が行った歯科助手アンケートで浮き彫りになった。また、多くの歯科助手自身、患者へのサービスで親切で丁寧な応対と治療説明が重要だと考えていた。調査対象は昨年7月から11月にかけ計5回開催した、平成16年度日歯認定歯科助手講習会の受講生112人。

17年5月の歯科診療所数-84施設増え、6万6,941

厚労省の施設動態調査による平成17年5月末現在の歯科診療所数は全国で6万6,941施設となり、前月より84施設増えた。

介護4月サービス分は件数、介護費等前年同月比で増

国保中央会の「介護費等の動向」による平成17年4月サービス分は、件数785万6千件、介護費5,244億円で前年同月に比べて7.3%、6.1%それぞれ増加した。しかし件数では前月に比べ5万6千件伸びたが、介護費は106億円減少した。また、保険給付額は4,666億円で6.1%の増。

第2回品質経営度調査でジーシーが18位

製造企業の品質向上への取り組みを評価する第2回「品質経営度調査」で、ジーシー(本社・東京都板橋区、中尾眞社長)が総合で100位中18位にランクインした。関連会社のジーシーデンタルプロダクツも92位にランクインした。同調査は日本経済新聞社(本社・東京都千代田区、杉田亮毅社長)と日本科学技術連盟(奥田碩会長)が品質向上への企業姿勢を客観的に評価し、偏差値化したもの。対象は国内製造業の有力会社528社。ジーシーは「製品開発」「顧客対応」など6項目すべての偏差値が62以上と高く、特に「意欲と参加」では7位と高評価。

衆議院選挙で都道府県歯連盟の対応まちまち

「郵政解散」による9月11日の第44回衆議院選挙の投票に向け、各候補者は終盤の追い込みにしのぎを削っている。日本歯科医師連盟(大久保満男会長)が自民、公明党支援との基本方針を示したことで、郵政民営化に反対した自民党議員の所属選挙区のある都道府県歯科医師連盟の対応が注目される。日本歯科新聞が都道府県歯連盟会長などに実施した電話調査では、無所属及び新党から出馬した郵政民営化に反対した前自民党議員への対応はまちまちで、今回の選挙ではこれまでの自民党職域支部としての性格が薄れているようだ。

歯科医師も4人出馬

9月11日投開票の衆議院選挙に4人の歯科医師が立候補している。小選挙区では、埼玉11区から自民党公認候補で新井悦二氏(48)、広島3区で無所属の石橋良三氏(57)、長崎2区から民主党公認候補で大久保潔重氏(39)が立候補した。また、近畿比例ブロックでは、公明党から南條博彦氏(48)が立候補している。

日技連盟は与党を支持

日本歯科技工士連盟(中西茂昭会長)は、衆議院総選挙に対する日技連盟の対応を都道府県歯科技工士連盟会長に送付した。内容は以下の通り。「日本歯科技工士連盟は現与党である自由民主党の公認候補者ならびに推薦候補者を支援する。」

医療の安全提供で医師等の充実要望

国立大学附属病院長会議、全国公私病院連盟、日本病院会など11団体で構成している日本病院団体協議会は、安全で質の高い医療提供のために医師、看護師の配置の充実などを求める平成18年度診療報酬改定の要望事項を発表した。同協議会では、現在の診療報酬制度について、十分な医療従事者を確保できないために、病院の夜間救急診療や小児医療が危機的な状況にあることを指摘。その上で、すべての国民が地域で適切な医療を受けられるよう医療の実態に即した適正な医師、看護師の配置が重要だとした。