全国11国立大歯が「先端歯学国際教育研究ネットワーク」立ち上げ

日本の歯学研究・教育・臨床のレベルを維持、向上させるため、全国11国立大学歯学部は人材育成などを協同して行う「先端歯学国際教育研究ネットワーク」を立ち上げた。将来的には公私立歯科大・歯学部にも輪を広げ、全国に分散した優秀な教育研究者の集約的連携を図り、将来を見据えた人材育成などに取り組む構えだ。

井堂日歯会長が外部研究機構の構想表明

歯科専門の独自調査、研究を行うための外部研究機構(シンクタンク)の構想について、日本歯科医師会の井堂孝純会長は9月22日の理事会後の定例会見で「日歯連盟とも協議している段階」と前置きしながらも、「来年3月の代議員会には予算や事業計画を示す」と日歯連盟と共同で研究機構を立ち上げる考えを明らかにした。

平成15年度社保給付費が過去最高の84兆2,668億円

平成15年度社会保障給付費が過去最高の84兆2,668億円となった。国立社会保障・人口問題研究所が9月21日に発表したもので前年度よりも7,002億円の給付増だったが伸び率は0.8%と過去最低だった。また、対国民所得比は22.2%と前年度より0.22%減少した。

「日歯年金フリーローン」創設を発表

日本歯科医師会は9月22日の会見で、日歯年金に5年以上加入している会員を対象にした融資制度「日歯年金フリーローン」の創設を発表した。対象者は日歯年金加入5年以上で最終返済時満65歳未満が条件。融資金額は500万円以内。

日歯会員有功賞を8人が授与

平成17年度の日本歯科医師会会員有功章受賞者の授賞式が9月16日、第154回日歯代議員会の2日目に先立って挙行された。困難な環境下で30年以上診療に従事し、地域社会の歯科保健衛生の向上(第一号該当)で2氏と長く県歯や日歯役員など務め社会福祉の向上(第三号該当)で6氏が受賞した。

厚労省は海外技工物の作成法など7項目通知

国外で作成された補綴物などの取り扱いで厚労省は9月8日、医政局歯科保健課長名で、都道府県衛生主管部(局)長に補綴物などの設計や作成方法、使用材料などの十分な情報提供を行い、患者の理解と同意を得て、良質かつ適切な歯科医療に努めるよう通知した。インターネットの普及などに伴い、国外で作成された補綴物などが輸入され患者に提供されている問題については、未承認材料を使用した補綴物などの問題と合わせ、東京都歯科技工士会らが取り締まりなどを含め、その対応を同省に求めていた。同通知では歯科技工について、「患者を治療する歯科医師の責任の下、安全性等に十分配慮した上で実施されるもの」と指摘。そして国外で作成された補綴物などに対して「使用されている歯科材料の性状等が必ずしも明確でなく、我が国の有資格者による作成ではないことが考えられる」としている。その上で、患者に補綴物などを提供する際の十分な情報提供として、作成方法や使用材料の安全性など7項目を挙げている。

産、学、政の連携で「血液を大切にする会」が発足

医療行為に伴い消費される血液を確保するため、医学、産業、政界が一致協力し、止血、輸血に関する調査研究やがん、血液感染症対策の支援を募金活動などで行う、「血液を大切にする会」(発起人代表・大城俊夫世界レーザー医学連合会事務局長)が発足、9月7日に専門家らを対象にした発起人会、10日には一般向けの講演会が東京都内で開催された。

請求事務能力試験で歯科は116人が合格

日本医療保険事務協会は9月20日、第22回診療報酬請求事務能力検定試験結果を発表した。受験者数は9,829人でm内歯科は298人、合格者は歯科116人。合格率は歯科38.9%。

17年5月国保医療費‐歯科は金額、件数とも増加

国保中央会がまとめた「国保医療費速報」で平成17年5月診療分の歯科は市町村で対前年同月比、件数5.5%増の602万件、医療費4.7%増の910億円と件数、金額ともに増加した。

日衛が学会設立検討

修業年数延長や医療の高度化など、歯科衛生士の専門性確立の必要性が増すなか、日本歯科衛生士会(金澤紀子会長)は、歯科衛生士の学会設立のための検討会を設置、第1回検討会を6月に開いた。検討会では過去37年にわたり実施してきた学術事業(学術大会開催、学術雑誌発行など)をベースに、学会設立を検討。近く意見書がまとまる予定という。

社保指導者研修会でCOMLの辻本理事長が講演

医療に対する患者からの電話相談が増している。根本は現場での歯科医師と患者のコミュニケーションの在り方に問題がある??。9月9日、東京都千代田区の日本教育会館で開かれた平成17年度社会保険指導者研修会の学術講演で、ささえあい医療人権センターCOML理事長の辻本好子氏は「いま、患者が歯科医療に求めること」をテーマに話した。 電話相談を受けるCOMLの辻本氏は、医療従事者と患者の意識には大きなずれがあることを指摘。互いに気付き、歩み寄ることの必要性を強調した。

日技50周年記念行事で中西会長が感謝の意

歯科技工士法制定ならびに日本歯科技工士会創立50周年記念式典を終えた9月20日、日本歯科技工士会(中西茂昭会長)は会見を開き、中西会長は式典の感想について「天皇陛下から暖かいお言葉を直接賜り、万感の喜び、誇りに思う」と述べた。その上で「今後も公益社団法人の役割をしっかりと果たしたい」との決意を語った。

次期診療報酬改定で井道会長が見解

次期診療報酬改定で一部日刊紙が政府方針として「2から5%程度のマイナス改定を検討している」と報道したことについて、井堂会長は9月22日の会見で「医科はマイナス改定であっても歯科はゼロ改定、プラス改定というものがあっていい」と医科歯科の同率改定に否定的な考えを示した。

爽風会山崎会長が発言「今後1、2年が重要」

中原爽参院議員の後援会「爽風会」の山崎亮一会長は9月19日、東京・飯田橋のホテルグランドパレスで開かれた夏期特別講演会のあいさつで、中医協委員問題など多くの課題が山積していることを述べた上で「今後1、2年が歯科界を決める重要な時期であり、それなりの指導者が必要になってくる」との考えを示した