日本歯科新聞 | 2006年2月28日付
国民年金未納者の保険医療機関指定更新が不可へ
長期にわたって国民年金保険料などを払っていない保険医には、保険医療機関の指定更新ができなくなることが、社会保険庁が2月17日に自民党厚生労働部会に提示した社会保険庁改革関連法案の概要で分かった。国民年金などの保険料未納対策の柱として打ち出したもので、社会保険庁は今国会に法案を提出し、平成20年4月実施を目指す。
女性初のFDI会長ミッシェル・アーデン氏にインタビュー
FDI(世界歯科連盟)初の女性会長となったミッシェル アーデン氏(ベルギー歯科医師会会長兼務)は本紙のインタビューに答え、歯科医師数の世界的な趨勢について、「増加傾向にある」と述べた。特に、伸びの鈍い欧州に比べ、人口増の中国やインドなどの増加が顕著で、女性歯科医師は東欧地域が多く、日本は先進諸国の中では「まだまだその割合が低い」と話した。その上で、女性歯科医師の増加傾向に見られる特徴として、その国の女性の社会参加の度合いを示すとの考えを明らかにした。同氏は2月18、19の両日に開かれたジーシー友の会50周年記念「第2回国際歯科シンポジウム」出席のために来日したもので、日歯等も表敬訪問した。
健康フォーラムチケット3千枚が3時間で完売
東京都歯科医師会(田中秀夫会長)は2月18、19日の両日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで親子向けの「歯とお口の健康市民フォーラム」を開いた。NHKの人気キャラクターや歯科医師の倉治ななえ氏、体操のお兄さんとして有名な佐藤弘道さんの登場とあって、発行手数料100円だけのチケットは3千枚がわずか3時間で完売。特別協賛はジーシー。
歯科医院経営での取り組み確認(日歯・医療管理連絡協)
都道府県歯科医師会医療管理担当理事連絡協議会が2月22日、東京・市谷の新歯科医師会館で開かれ、歯科診療所の医療安全対策、税制の仕組みについての報告や講演があり、歯科医院経営での取り組みを確認した。報告では、医療管理委員会から「歯科医院が独自に行う需要拡大策」の意見書案が提示され、「歯科医師の人間性、態度的能力を高める」など五つの行動目標が挙げられた。
完全レセプトオンライン化での日歯対応を議論(九地連)
九州地区連合歯科医師会(秋山治夫会長)の平成17年度第2回協議会が2月18日、宮崎市内のホテルで開かれた。生活習慣病予防につなげる歯科の健康診査の対応や学会と大学との連携、会員名簿の作成、さらに8020運動推進特別事業、そして厚労省が方針として昨年打ち出した2011年度から5年程度をかけて完全レセプトオンライン化に伴う日歯の対応について各県からの報告を受け、協議した。
歯科医と養成所で歯科衛生士業務の考え方一致
歯科衛生士の行う歯科診療補助の業務内容に対する考えが、歯科医師と養成する歯科衛生士学校でほぼ一致していることが分かった。日歯が設置した検討臨時委員会(委員長=櫻井善忠・東京都開業)が実施した意識調査結果を分析し、まとめた「歯科衛生士の業務と養成に関する答申書」によるもので、歯周治療での「ポケット掻爬」や「歯肉包帯」でわずかに違いが見られた。答申書は、歯科衛生士業務の充実と養成年限3年制移行での教育機関の対応を図るためのもの。
歯科医院経営7割が「苦しい」
歯科医師の7割が「経営が苦しい」と感じている。山口県保険医協会歯科部会が会員を対象に実施したアンケートで、医院の経営状況について聞いた。全体では67.3%が「経営が苦しい」と答え、「まあまあ」28.7%、「余裕を持って経営している」3%だった。
17年11月歯科診療所数
厚労省の施設動態調査による平成17年11月末現在の歯科診療所数は全国で6万7,229施設となり、前月より48施設増えた。
歯科での骨粗鬆症スクリーニングの研究論文が米・学術誌に掲載
歯科で行う骨粗鬆症スクリーニングの有効性を明らかにした、WHO骨粗鬆症対策委員の森井浩世氏(大阪歯科大学客員教授)と高石佳知氏(兵庫県開業)らの研究論文が、米・学術誌「オステオポロシスインターナショナル」に掲載されたことを記念し、2月16日、大阪市内のホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」でパーティーが開かれた。同雑誌は骨粗鬆症の分野で、国際的に最も権威ある雑誌とされている。研究は骨粗鬆症の一般的な診断材料となる腰椎とかかとの骨密度と、歯槽骨の吸収度に相関があることを明らかにしたもの。
GC友の会が50周年で記念シンポ
GC友の会は発足50周年を記念した「第2回国際歯科シンポジウム」を2月18、19の両日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開いた。両日で約1万5千人が参加し、「来院者・市民の方々を中心とした歯科医療を考える」をテーマに、31の講演が用意され、国内外の演者100人以上が研究成果を発表した。後援は国際歯科連盟(FDI)、日本歯科医師会、日本歯科医学会、日本歯科技工士会、日本歯科衛生士会、国際歯学研究会(IADR)。開会式のあいさつで、ジーシーの中尾眞社長は友の会について「会員は50年前の10倍にあたる3万6千人を超え、世界最大のスタディグループに育った」と謝意を述べた。
GC友の会50周年記念シンポにFDI会長ら出席
同シンポジウム開催での会見が2月18日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開かれた。女性初の国際歯科連盟(FDI)会長となったMichele Aerden氏や国際歯学研究会(IADR)会長の黒田敬之氏、同会専務理事のChiristopher.H.Fox氏、ジーシーの中尾眞社長が出席した。今回のシンポジウムの意義について、Aerden会長は「FDIが活動目的としている生涯教育にかなうもの」とし、Fox専務理事は「IADRの活動目的の一つである研究結果の周知の促進を具現化している」と述べた。
診療報酬改定で協議(都道府県歯会長会議)
日本歯科医師会(井堂孝純会長)は2月24日、第101回都道府県歯会長会議を開き、診療報酬改定などについて協議した。登利俊彦常務理事は18年度診療報酬改定について「支払側はかかりつけ歯科医初再診料の廃止だけを質問し、それ以外は議論されなかった」と経緯を報告した。詳しい改定内容については3月12日、担当役員連絡協議会を開き、説明し、理解を求めていくことを述べた。
中原議員が日歯連盟会長選へ出馬の意向示唆
中原爽参院議員は、3月に行われる日歯連盟会長選への出馬の意向を示唆し、早ければ3月1日までに出馬するかどうかを決める考えを明らかにした。日歯連盟会長選出については、3月6日から9日まで立候補届け出が行われる。
日歯事件-譽田氏公判、判決は3月29日に
中医協贈収賄事件で起訴されている前中医協委員で前福島県歯科医師会会長の譽田雄一郎氏の最終弁論が2月23日、東京地裁で開かれ、弁護側は無罪を主張し、結審した。判決は3月29日、午前10時から。