「何でも噛んで食べることができる」20本を境に差(厚労省16年国民健康・栄養調査)

40歳以上で歯が20本以上ある人の約8割が「何でも噛んで食べることができる」と回答する一方、19本以下では5割弱になることが5月8日、厚労省の平成16年国民健康・栄養調査で分かった。また、喫煙と歯の本数の関係では、40歳以上の男性で喫煙者に比べ非喫煙者が20本以上の歯を有している人の割合が高いことが明らかになった。調査は、健康増進法に基づき国民の身体及び健康状況を把握するためで、16年11月に実施された。歯に関する調査対象は、男性4,428人、女性4,917人。男性で40歳から49歳で20本以上の歯を有する人のうち88.2%が何でも噛んで食べることができると回答したのに対して19本以下は48.8%と5割に満たなかった。70歳以上でも20本以上は76.8%、19本以下では44.6%だった。

「進行した歯周炎」-15歳以上の3割弱、50代は4割超す(厚労省「健康日本21」中間評価関連表)

15歳以上の日本人の3割弱が「進行した歯周炎」を有し、50~59歳ではその割合が4割を超えている。厚労省が平成16年国民健康・栄養調査結果をもとに「健康日本21」の中間評価関連表としてまとめたもので、歯茎の状態でも4人に1人は「歯を磨いた時に血が出る」と答え、働き盛りの40~49歳ではその割合が3割を超えている。

在宅介護者の3割が「死を考える」「高齢化社会の中での在宅介護者の現状」報告書)

在宅介護者の約4割が心の不調を自覚し、約3割が「死んでしまいたい」と考えたことがある。明治薬科大学助教授の町田いづみ氏が、厚生労働科学研究費補助金によるこころの健康科学研究事業の分担研究「高齢化社会の中での在宅介護者の現状」報告書で明らかにしたもの。また、同報告書では、超高齢化社会で高齢者が高齢者の介護に当たるという深刻な現状が浮き彫りになった。

フッ素洗口でむし歯が半減(滋賀県)

滋賀県内の05年の子どものむし歯が「フッ素洗口」の実施で10年前に比べ半減している。同県が5歳児、小学1年と6年、中学1年、高校3年の子どもについて学校などの歯科健診の結果を基にしたまとめで分かった。

ペプチドが骨粗鬆症における骨吸収を抑制

炎症を引き起こす生体内物質「TNFα」の炎症抑制分子「WP9QY(W9)ペプチド」が、骨粗鬆症における骨吸収まで抑制する―。東京医科歯科大学大学院の大谷啓一教授、青木和広助手らの研究グループは5月1日、同大で会見を開き、米・Yale大学のRoland Baron教授らのグループと共同で突き止めた新たな骨吸収阻害製剤としてW9ペプチドを発表した。

商工協会が薬事第三者認証で説明会

薬事法改正に伴い歯科医療機器に登録認証機関による第三者認証が必要になった。これを受けて、日本歯科商工協会(中尾眞会長)は4月17日、登録認証機関を選択するための説明会を東京・赤坂のキャピタル東急ホテルで開いた。

診療報酬「出来高」から「定額払い」へ-社保懇が報告書案

診療報酬を現行の「出来高払い」から「定額払い」への転換を盛り込んだ「社会保障の在り方に関する懇談会」(安倍晋三官房長官の私的懇談会)の報告書案が5月9日、示された。医療費の増加に歯止めがかからない場合には「保険給付の内容、範囲の見直しのための国民的な議論も避けられない」と提言している。報告書は政府の来年度予算の基本方針「骨太方針2006」に反映させたい意向で保険免責制の議論の活発化や混合診療の議論も再燃しそうなだけに医療関係団体の反発は必至だ。