歯科の初・再診料 2点ずつ引き上げ-20年度診療報酬改定

中医協総会は2月13日、歯科初診料、再診料を2点ずつ引き上げ、182点、40点とするなどとした平成20年度診療報酬改定を原案通り了承する答申を舛添厚労相に提出した。歯科再診料が引き上がるのは平成10年度の改定以来。また、歯科疾患の指導管理体系は従来あった5項目を統廃合し、歯科疾患管理料(1回目130点、2回目以降110点)を新設した他、18年度改定で大幅に増えた患者への文書提供は5項目が算定要件を廃止、7項目が評価自体を廃止し、歯科衛生士実地指導料など3項目が患者への提供頻度を3カ月に1回以上に変更するなど大幅の簡素化となった。4月1日からの実施。

レセプト情報活用で報告書-厚労省検討会

医療費適正化計画の作成や医療サービスの質の向上のため、レセプト情報等の収集、分析、活用について検討を進めていた厚労省の検討会は1月30日、「報告書」をまとめ、大筋で了承した。

医療機能情報の準備状況を報告-厚労省

厚労省は2月6日、都道府県における医療機能情報提供制度の準備状況を「医療情報の提供の在り方等に関する検討会」に報告した。同制度は患者が医療情報を得るためにはこれまで、医療機関が行う広告やインターネット等による広報が主な手段だったものを、都道府県が医療機関情報を一律に提供する仕組み。

民主党・岩國衆院議員「神奈川ルール」で再び厚労省に質問主意書

民主党の岩國哲人衆議院議員は1月29日、歯科診療報酬算定にかかわる「神奈川ルール」についての質問主意書を提出した。岩國議員は1月9日にも同問題で質問主意書を提出、厚労省は「神奈川県固有の審査基準が存在しているとは承知していない」と回答。厚労省は、平成18年9月に、神奈川社会保険事務局と審査支払機関に対し、指導を行い「撤回させている」と答えた。

民主党・櫻井参院議員「海外委託技工物」で舛添厚労相に質問

舛添要一厚生労働大臣は2月5日、海外委託技工物の取り扱いについて、「法制面を含め、早急に検討し、しかるべき手を打ちたい」と話した。参議院予算委員会での民主党の櫻井充議員の質問に答えたもの。また、若者離れが顕著となり、厳しい状況にある歯科技工業界についても、「長期的な観点から医療ビジョンを作成し直し、そこにきちんと取り上げたい」との考えを明らかにした。

認定医制の研修会モデル事業を実施-日学歯

学校歯科医の社会的信頼や質の向上を図るため、「認定学校歯科医制度」の構築を目指す日本学校歯科医会は2月7日、東京・市谷の新歯科医師会館で、同制度の基本部分となる基礎研修会のモデル事業を行った。

19年度日本歯科医学会会長賞 石橋氏ら7人受賞

研究成果により歯科医学・医療の向上に貢献した者などに贈られる平成19年度日本歯科医学会会長賞を7人が受賞。1月21日に開かれた第79回日本歯科医学会評議員会で、授賞式が行われた。

全身管理で偶発症推測-歯科麻酔学会と千葉県歯が講習会

日本歯科麻酔学会と千葉県歯科医師会の共催による平成19年度バイタルサインセミナー講習会が2月10日、千葉市内の県歯会館で開かれた。講演では、モニターの意義について「絶対値よりもトレンドを知るもの」とし、モニターを使用することで患者の現在の状態を把握できるほか、偶発症が発生する可能性、起こり得る偶発症の種類、重症度を推測することが可能との話があった。

国立大学初 敷地外に歯科医院-宮崎大

宮崎大学は附属病院歯科口腔外科のサテライト病院として、国立大学法人としては初の敷地外診療所「橘通歯科口腔外科クリニック」(鹿嶋光司院長)を宮崎市内に開設した。「大学病院は交通の便が悪いので、宮崎市内に診療所を設置してほしい」との患者の要望に応えたもので、地域医療への貢献、一層の病診連携を推進し、大学本体の活性化も図りたいとしている。

国公立大出願状況 歯学部の倍率は5.3

国公立大学の12の歯学部・歯科大の志願者数は、前期日程と後期日程合わせて3,524人で、前期のみでは2,051人だった。前・後期を合わせた12大学の定員合計は660人で、倍率の平均は5.3倍。前期のみでは、定員532人で、平均倍率3.9倍となる。

骨破壊と炎症を抑制-高柳東医歯大大学院教授らが新薬開発

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の高柳広教授らの研究グループは、破骨細胞が関与する骨量減少性疾患である骨粗鬆症を始め、歯周病などに効果が期待できる新たな治療薬を開発した。治療実験では、関節リウマチモデルの骨破壊に治療効果が認められただけでなく、予想外の結果として、関節リウマチモデルにおける炎症を抑制することも明らかになった。

技術料の初・再診料振り替えで「苦渋の決断」強調-渡辺日歯常務

中医協は2月8日、総会を開き、平成20年度歯科診療報酬改定項目について審議した。診療側で日本歯科医師会常務理事の渡辺三雄委員は総会の席上、「口腔の健康回復だけでなく、全身の回復に寄与するという認識に立って、改定に臨んでいる」と前置きした上で再診料の引き上げについて「パブリックコメントにもあるが、ある種の技術料を初・再診料に振り替えることは反対だが苦渋の決断だ」と述べた。

中西、伊藤の両氏が立候補-日技会長選挙

任期満了に伴う日本歯科技工士会の会長選挙の立候補届け出が1月24日に締め切られ、現職の中西茂昭氏(59)と前日技副会長の伊藤保太郎氏(68)が立候補した。