20年度概算医療費 歯科2兆5,700億円

平成20年度の歯科医療費は歯科2兆5,700億円で、前年度比700億円、2.6%伸びた。厚労省が7月17日に発表した概算医療費によるもので、歯科医療費は平成13年度の2兆6千億円以降、減少傾向が続き、19年度には2兆5千億円まで落ち込んでいた。今回増えた背景には、8年ぶりの歯科診療報酬本体のプラス改定などが考えられる。ただ、全体に占める歯科医療費の割合は7.5%と前年度と変わらない。一方、総医療費は34兆1千億円で過去最高額となった。

山口県、九州地方で集中豪雨 県歯会館など浸水被害

活発な梅雨前線の影響で山口県などが集中豪雨の被害に見舞われる中、7月21日、同県歯科医師会館の一部が床上浸水の被害があったことが分かった。一方、福岡県など九州地方も豪雨に見舞われている。福岡県歯でも、会員の被害を確認作業しているが、これまでのところ大きな被害の報告はない。

診療報酬の財源確保等明記-日歯が22年度制度・予算で厚労省に要望

日本歯科医師会は7月21日、厚労省に「平成22年度制度・予算に関する要望書」を提出した。歯科診療報酬の引き上げと財源確保について、国民生活の質の向上に寄与するため口腔の健康を通した全身の健康やQOLの維持・改善が必要とし、歯科医療の安定的提供が欠かせないとして求めている。また、レセプトオンライン請求義務化の撤廃、更に8020運動の更なる推進などを重点要望事項として挙げた。

歯科点数項目の改善調査-笹井・日大松戸教授

保険診療の点数表について、「現行程度の項目数が妥当」19.0%に対し、「項目数を整理して簡素化すべき」、「項目数が多くなっても個々の診療行為を明確にすべき」と改善を求める回答が30.7%、40.9%と7割以上を占めた。日本大学松戸歯学部の笹井啓史教授がまとめた医療保険業務研究会の平成20年度調査研究「今後の歯科診療報酬改定のあり方に関する研究」によるもの。

歯科のレセ電50施設に増える

社会保険診療報酬支払基金が発表した平成21年5月診療分のレセプト電算処理システムの普及状況で、歯科医院のレセ電参加は前月に比べ24施設増え、50施設となった。歯科の5月診療分の請求医院は7万1,331施設、件数は882万6,144件。

レセオン義務化問題 病院・薬局2千施設が未対応-厚労省調査

今年4月からのレセプトオンライン義務化対象病院、薬局について厚労省は、対応できない施設に対しオンライン化を1年間延長したが、6月時点で対応できていない施設が2千に上ることが同省の調査で分かった。

支払基金20年度診療分 歯科金額10年で2,077億円減少

社会保険診療報酬支払基金が発表した平成20年度(平成20年3月~21年2月)診療分の確定件数・金額で、歯科は前年度に比べ件数・金額とも減少した。歯科の件数は16年度の前年度比2.5%増から4年連続で増加していた。金額は少なくとも11年度から10年連続で前年度比減となっており、11年度に比べると2,076億9,300万円少ない。

歯科医師需給WTを設置-日歯

日本歯科医師会は、歯科医師の資質の向上及び適正な需給の推進などの観点から議論を進めるための歯科医師需給問題ワーキングチーム(WT)を設置した。これまで歯科医師需給問題の議論は歯科医師過剰問題が中心になっていた。しかし、歯科大学・歯学部で定員割れが起きるなど、新たな視点からの対応を図るため、今回のWTの設置となったもの。

女性歯科医委のメンバー決まる-日歯

日本歯科医師会は、平成21年度事業計画の「総合政策の推進」の中で設置を決めた「女性歯科医師の活動に関する検討委員会」の委員12人を決め、発表した。任期は21年4月1日~23年3月31日。

機器試験ガイドライン 検討委員会臨時に設置

日本歯科医師会は、「歯科医療機器試験ガイドライン検討委員会」の設置を決めた。同委員会は日歯、厚労省、更に歯科関係業界及び学識経験者から委員が構成され、委員数としては14人、全体委員会2回、小委員会6回の開催を予定している。

9月10、11日に代議員会-日歯

日本歯科医師会は第164回代議員会を9月10、11日に開催する。議案は平成20年度一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、別途会計歳入歳出決算、裁定審議会委員の欠員に伴う委員の指名など7議案。

議長に諏訪氏選出-日歯医学会評議員会

日本歯科医学会の新執行部初となる第82回評議員会が7月24日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、議長に諏訪文彦氏(顎関節)、副議長に桃井保子氏(保存)が選ばれるなど三つの議案を可決した。

大久保日歯会長が診療報酬改定で見解-北海道・東北地区歯担当理事協議会

日本歯科医師会の地区再編に伴い今年初めて合同開催となった北海道・東北地区歯科医師会担当理事協議会が7月18日、盛岡市のホテルメトロポリタン盛岡NEW WINGで開かれた。協議会に出席した日本歯科医師会の大久保満男会長は来年度診療報酬改定について「改定率がすべて。まずは前回を上回る改定率を目指す」と話した。

原告側弁護士が海外歯科技工訴訟問題で講演

海外委託技工裁判の原告側の弁護士である川上詩朗氏は6月27日、東京都歯科技工士協議会の講演会で、裁判に踏み切った理由や局面等について話した。同裁判は、8月5日にも結審するものと見られている。