日本歯科新聞 | 2010年2月16日付
歯科診療報酬 初診は218点-中医協が厚労相に答申
厚労相の諮問機関で、診療報酬を審議してきた中医協は2月12日、歯科初診料と再診料をそれぞれ36点、2点ずつ引き上げ、218点、42点とするなどの平成22年度診療報酬改定を原案通り了承した答申を長妻厚労相に提出した。医科初診料は変更なく、結果的に初・再診料における医科・歯科格差是正が進んだ。新点数は4月1日から実施。
海外歯科技工物基準の策定へ-長妻厚労相が意欲
TBSのテレビ番組「報道特集NEXT」で中国製の委託歯科技工物から日本では使用が禁止されている有害金属が検出されたとの報道に関連して、長妻厚労相は2月9日の閣議後の会見で、輸入された歯科技工物についての具体的な基準の策定に乗り出すとの考えを明らかにした。
日本の医療で世論調査 「医療費に不満」7割-日本医療政策機構
国民の6割が現在の全体的な医療制度に満足している一方で、7割が医療費に不満を持っている。日本医療政策機構が今年1月、全国の20歳以上の男女1,650人を対象に実施した世論調査で明らかになったもの。
歯科医療費が市町村で減額-国保10月分
国保中央会がまとめた平成21年10月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆9,641億円で、うち後期高齢者分は1兆209億円だった。
医科再診料は69点-診療所と中小病院を統一
平成22年度診療報酬改定で医科の診療所と病院の再診料が69点に統一された。これまで診療所は外来、病院は入院を重点的に評価するとの観点で診療所71点、200床未満の病院60点だった。
歯科診療報酬 5項目を名称変更
平成22年度診療報酬改定で歯科診療報酬上での名称が5項目変更になった。2月12日の中医協総会で正式に了承したもの。
診療側・支払側が答申後に緊急会見-改定に不満・満足の声
中医協の診療側委員7人と支払側委員7人は2月12日、平成22年度診療報酬改定の答申後にそれぞれ会見を開いた。会見では医科診療所の再診料の引き下げや歯科診療報酬における審議時間の少なさなど不満の声が上がる一方、支払側は「良い改定だった」と明暗が分かれる内容となった。
民主党支援前提に参院選を議論-日歯連盟会長会議
日本歯科医師連盟の堤直文会長は2月12日、都道府県歯連盟会長会議終了後の会見で、次期参議院選で民主党を支援することを前提に出席者から意見を求めたことを明らかにした。2月19日の臨時評議員会では、会長会議の意見を踏まえながら次期参議院選挙に絡む議案内容の最終調整を行う方針。
初・再診料の引き上げに評価示す-大久保日歯会長が発言
日本歯科医師会は2月12日、中医協の平成22年度診療報酬改定の答申を受けて、緊急会見を東京・市谷の歯科医師会館で開いた。会見で大久保会長は今改定を振り返り、「あまりにも(医科歯科で)格差が広がりすぎた初診料、再診料をどのように引き上げるかが最大の課題だった。これについては政府も理解してくれていた」と述べ、初・再診料の引き上げを評価する考えを示唆した。
技工法等に準じた取り扱いを求める-保団連
海外委託の中国製歯科技工物の歯科合金から日本では使用禁止となっている有害金属ベリリウムが検出された。TBS系テレビが2月6日に放映した「報道特集ネクスト」で明らかにしたもの。全国保険医団体連合会歯科代表の宇佐美宏氏は2月9日、この問題で、海外技工物についても国内技工物同様、歯科技工士法と薬事法に準じた取り扱いにするなどの措置を講ずることを強く要請する」との見解を発表した。