税制関連法成立求める-日歯と日歯連盟が要望書

政局が混迷し、23年度予算は成立したものの、関連法案の22年度内の成立が危ぶまれている中、税制改正の関連法案が成立しない場合、歯科診療所も税制面で影響を受けることになる。日本歯科医師会(大久保満男会長)と日本歯科医師連盟(堤直文会長)は2月25日までに、平成23年度予算の関連法案の成立に関する政府への要望書を作成。

最高裁 原告の上告を棄却-海外歯科技工訴訟

歯科技工の海外委託を放置していたのは国の責任として歯科技工海外委託問題訴訟原告団(脇本征男団長)と同弁護団(川上詩朗団長)が上告していた訴訟で、最高裁判所第三小法廷(大谷剛彦裁判長)は2月15日、上告を棄却し、「上告審として受理しない」との判断を下した。原告団らは判断を不当とし2月21日に声明を発表、国民の安全かつ良質な歯科医療提供のため、問題解決に向け引き続き努力するとの決意を表明した。日本歯科技工士会は今回の決定でコメントを出す予定はないと答えた。

小児がん患者ら支援 寄付総額1億6千万円超-日本財団と日歯が会見

歯科用貴金属撤去物のリサイクルで日本財団(笹川陽平会長)と日本歯科医師会(大久保満男会長)は2月22日、共同会見を開き、寄付総額が1億6千万円を超えたと発表した。リサイクルで得た資金で、これまでミャンマーでの学校建設などを行ってきたが、今回新たに難病の子供たちを支援するための国内初となる小児ホスピス施設と小児がん専門施設の開設に向けた支援を行うとした。

歯科医10人を処分-医道審

厚労省は2月23日、医道審議会医道分科会の答申を受け、犯罪や不正を行った医師31人、歯科医師10人の行政処分を発表した。

う蝕病原因子酵素グルカンスクラーゼ 立体構造を解析

ミュータンス菌が産生し、う蝕の病原因子とされる酵素「グルカンスクラーゼ」の立体構造が、X線結晶構造解析によって世界で初めて明らかにされた。静岡県立大学の伊藤圭祐助教、伊藤創平助教らの研究グループによるもので、立体構造を基にして、より効果的なう蝕予防物質の探索に期待がかかる。

咀嚼機能訓練士を提言-愛知県技がシンポジウム

愛知県歯科技工士会(藤野進会長)は企画講演シンポジウム「歯科技工士に期待されること―視点!要介護者の義歯」を、名古屋市において2月20日に開かれた愛知県歯科医学大会で行った。愛知県開業の鈴木俊夫氏は講演の中で「高齢社会において咀嚼機能訓練士が求められる」とし、義歯を入れた患者の咀嚼機能訓練ができるなど歯科技工士の役割を見直すよう訴えた。

兵庫県開業・高石氏が「骨粗鬆症と歯槽骨」で講演

「骨粗鬆症と歯槽骨」と題して講演した兵庫県開業の高石佳知氏は、「歯科には新しい責任と大きな可能性が生じる」と強調した。2月20日に東京都文京区の東京医科歯科大学M&Dタワーで開かれた第7回日本歯科産業学会春期大会で講演したもの。

歯科健診保健指導 456万人が受ける

平成21年度に保健所および市区町村が実施した歯科健診と保健指導などを受けた延べ人数は、456万4千人。厚労省が2月23日に発表した地域保健・健康増進事業報告で明らかになったもの。

阪神大震災の教訓学ぶ-東京・杉並区歯が講演会

東京都杉並区歯科医師会(高橋英登会長)の「災害時の歯科を考える」をテーマとした講演会が2月15日、同区歯会館で開かれた。冒頭あいさつで高橋会長は「災害はいつか起きるもの。人間は過去の教訓を学ぶことができる。講演会を通じて区民のためになる方策を皆で検討し、行政と連携しながら実現していきたい」と述べた。講演は、阪神大震災を経験した神戸市歯科医師会所属の野村慶馬氏と、神戸市保健福祉局健康部の田中義弘氏が歯科医師会の対応や歯科保健活動の必要性について話した。

歯科診療所17.4%-電子レセ請求12月診療分

社会保険支払基金がまとめた平成22年12月診療分の電子レセプトによる歯科の請求状況は、歯科医療機関数が1万2,408施設で、前月に比べ1,214施設増えた。総請求医療機関数7万1,134施設に占める割合は17.4%。電子レセプト請求のうちオンライン請求は1,922施設。

診療報酬請求 事務能力試験歯科56人合格

日本医療保険事務協会(柳澤健一郎理事長)による第33回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が2月18日、発表された。合格者数は医科が2,763人、歯科は56人で、合格率は医科26.8%、歯科37.8%となっている。

市町村国保で歯科0.4%減-10月分

国保中央会がまとめた平成22年10月診療分の総医療費は市町村と組合、後期高齢者を合わせて1兆9,953億円で、うち後期高齢者分は1兆562億円だった。歯科医療費は市町村が686億円で、対前年同月比で0.4%減。組合が51億円で5.0%減。後期高齢者が349億円で5.4%増加した。

40周年で記念祝賀会-日本歯磨工業会

日本歯磨工業会(藤重貞慶会長)は設立40周年記念祝賀会を東京・銀座のコートヤードマリオット銀座東武ホテルで2月22日に開いた。藤重会長は、昨年は歯磨剤、洗口剤ともに前年に比べ出荷が増加したことを紹介し、「猛烈な企業努力と周囲のご支援のたまもの」と述べた。

「公平な医療を守る」-国民医療推進協が総会で決議

日本医師会、日本歯科医師会など40の医療関係団体で構成する国民医療推進協議会(会長・原中勝征日医会長)は2月16日、東京・駒込の日医会館で総会を開き、「誰もが公平に受けることができる医療をこれからも断固守り続けていく」とする決議を全会一致で了承した。