激震、東日本を破壊

3月11日午後2時46分、三陸沖でマグニチュード9.0の地震が発生。宮城で震度7を記録するなど、東日本の地域で人的、建物などに未曾有の被害を出した。本紙が各都道府県歯などに確認したところ、3月14日午前までに「津波により歯科診療所が流された」「津波で車が流された」「診療できないほどに破損した」など被害が出ていることが分かった。宮城、岩手、福島などでは安否確認も含め、連絡が取れないところも多く、特に津波により街全体に大きな被害があった岩手県陸前高田市には9件、宮城県気仙沼市には27件、同県南三陸町には6件(含む公立志津川病院)の歯科診療所があった。その安否が気遣われる。

日歯 対策本部設置

東日本大震災を受けて3月14日に緊急会見を開いた日本歯科医師会(大久保満男会長)は、会長名による「現状報告と遺体確認への出動要請」とする文書を発表するとともに、対策本部を立ち上げたことを報告した。大久保会長は「日本の歴史上に残る地震で被災された方々、亡くなられ方々にお見舞い、お悔やみ申し上げます。被災した歯科医師、家族、スタッフの生存を祈るのみ。想像を超える困難な状況の中で、自らも被災しているにも関わらず、歯科医師としての責務を果たすため、作業を続けている歯科医師の姿に胸が熱くなる」と述べた。

日医 100チームを派遣

日本医師会(原中勝征会長)は3月15日、東日本大震災を受けて緊急会見を開き、災害医療チームを特に被害の大きい岩手、宮城、福島、茨城に送ると発表した。一部のチームは既に現地入りしている。支援内容は、被災地民間病院、診療所の日常診療への支援(災害発生前からの医療の継続)、避難所・救護所における医療を全国の医師会が対応する。

大久保会長の3選承認-日歯代議員会

日本歯科医師会(大久保満男会長)は3月10、11の両日、東京・市谷の歯科医師会館で第167回代議員会を開き、平成23年度事業計画、予算案、役員選挙など7議案を可決した。役員選挙では、会長に大久保氏、監事選挙では矢崎秀昭、秋山治夫、湯浅太郎の3氏を承認。

23年度事業計画を否決-日技代議員会

日本歯科技工士会(中西茂昭会長)の第94回代議員会が3月11日に開かれ、昨年10月に商業登記された株式会社ニチギデータセンター(NDC)について代議員から不満の声があがり、平成23年度事業計画が否決された。これに伴い中西執行部は23年度予算や「〈新〉公益社団法人(予定)日本歯科技工士会」に関わる定款変更、諸規定等一文改正、財産管理および会計処理規程、社員総会分野規則、生涯研修分野規程、また特例民法法人の諸規定廃止など七つの議案を取り下げた。新会計基準への変更に伴う特別会計等の移管承認と、契約期間満了に伴う顧問弁護士選任、任期満了に伴う役員選挙については可決された。