厚労省局長通知 海外歯科技工物の安全性確保で指針

厚労省は歯科技工物、特に海外からの技工物についての安全性や流通の透明性確保を高めるために「歯科医療における補てつ物等のトレーサビリティーに関する指針」を取りまとめた。6月28日に医政局長名で全国の都道府県知事に通達し、周知徹底を求めている。指針は、歯科補綴物の作成委託に関わる形態や流通システムが多様化する中、海外歯科補綴物に対する安全性に関心が高まってきたことを踏まえ、海外歯科技工物の作成過程や流通経路などの情報を歯科医療関係者が共有するために策定されたもの。日本歯科技工士会の古橋博美会長は、指針について「歯科補綴物の安心、安全を担保するもの」と評価した。

歯科の初・再診料や在宅医療関連が増加-22年社会医療診療行為別調査

厚労省が6月23日に発表した平成22年社会医療診療行為別調査(6月審査分)で、歯科の初・再診料と在宅医療関連の1件当たり点数、1日当たり点数が、ともに前年同月と比較して1割以上増加したことが分かった。平成22年度診療報酬改定で初・再診料や在宅歯科関連の点数を評価したことが大きく影響している。特に在宅歯科は21年調査でも大きな伸びを示しており、在宅歯科医療の普及が進んでいることがうかがえる。

「番号制度」で大綱案-政府検討会

政府の「社会保障・税に関わる番号制度に関する事務検討会」は災害、年金、医療分野における番号制度の活用などを盛り込んだ社会保障・税番号大綱案を6月28日に取りまとめた。政府は、今秋にも関連法案を国会に提出し、法案成立後、できるだけ早期に第三者機関を設置、2014年6月に番号を交付し、2015年1月から社会保障分野などで可能な範囲で制度の運用を目指す。

日歯義援金 全壊に60万円程度

日本歯科医師会(大久保満男会長)の東日本大震災義援金が6月24日までに3億1,954万478円集まった。うち1,500万円は、被害の大きかった岩手、宮城、福島の県歯に5月11日にそれぞれ500万円ずつ渡している。

日歯連盟見舞金 半壊以上に20万円

日本歯科医師連盟(高木幹正会長)は6月24日の理事会後の会見で、総額1億円の見舞金の分配方法について、被害の大きさに関係なく、一人当たり一律20万円程度との見通しを示した。

横顔美人に小池栄子さん

横顔美人に贈られるE-ライン・ビューティフル大賞に、女優の小池栄子さんが選ばれた。矯正歯科を広めるための対外アピールの一環として、日本成人矯正歯科学会が1990年から実施しているもので、15回目。

8020財団 4月から公益法人

8020推進財団(大久保満男理事長)は4月1日に財団法人から公益財団法人に移行していた。6月29日に開かれた第1回評議員会で報告があったもの。同財団は、平成20年に新公益法人制度が施行されて以来、公益法人化に向けて準備を進めており、昨年11月に内閣府・公益認定委員会に公益財団法人の認定申請、3月17日に公益認定を受けていた。

スポーツ基本法に「歯学」追加

スポーツ基本法が6月24日に公布され、「スポーツに関する科学的研究の推進等」の第十六条に「歯学」の文字が追加された。翌25日に千葉市文化センターで開かれた日本スポーツ歯科医学会学術大会の開会式で、日本スポーツ・健康づくり歯学協議会の杉山義祥会長らがあいさつで明らかにした。同法律は、昭和36年に制定されたスポーツ振興法を50年ぶりに全面改定したもの。高齢化の進行に伴う健康価値の高まりを始め、スポーツの価値や社会的役割の重要性がさらに高まっていることから、時代に即したスポーツの基本理念を提示し、関係者の連携、協働により実現を目指す。

東京歯科大学新理事長に金子氏

東京歯科大学の新理事長に前学長の金子譲氏(72)、学長に前副学長の井出吉信氏(63)が就任した。金子氏の理事長就任は5月31日に開かれた同大の理事会で決定した。任期は6月1日から2014年5月31日まで。井出氏の学長就任は6月21日に開かれた同大理事会で決定したもの。任期は7月1日から2013年5月31日まで。

薬価調査と医療材料調査を了承-中医協

中医協は6月22日の総会で平成23年度薬価調査と医療材料調査の実施を了承した。薬価調査は薬価基準に収載されている全医薬品について、保険医療機関および保険薬局に対する医薬品販売業者の販売価格と一定率で抽出された医療機関等での購入価格を調査する。