歯科大・歯学部「統廃合すべき」-ICD日本冬期学会で歯科医師過剰に危機感

29校ある歯科大学・歯学部を18~20校程度に統廃合すべき-。ICD日本部会監事の須賀康夫氏は1月22日に名古屋市の安保ホールで開かれた同会の第42回冬期学会で、歯科医師過剰問題に危機感を示し、質の高い学生を大学が確保する必要性を訴えた。同学会では、「これからの歯科界を考える―歯科医師過剰を顧みて」をメーンテーマに、須賀氏、日本大学歯学部教授の尾崎哲則氏、教育問題研究家の木村誠氏がそれぞれ講演。これからの歯科界に必要なものは何かを模索した。

基本診療料 増点の要望が5割-診療報酬改定で歯科へのパブコメ

平成24年度診療報酬改定の骨子案について厚労省が国民から募集していたパブリックコメントで、200件近い歯科医療に対する意見の5割が基本診療料の引き上げを求める内容だった。同省が1日の中医協総会への報告で分かったもの。

同コメントは、中医協が1月18日にまとめた「現時点での骨子」に対し20日~25日まで募集した。医科、歯科、調剤を含めて1314件の意見があった。

24年度診療報酬改定 技術料の配分重視 歯科の項目案を示す-厚労省

平成24年度診療報酬改定の歯科の具体的な改定項目案を厚労省は、1月30日に開いた中医協総会に提示した。初・再診料に財源を振り分けず、個々の技術料への点数に配分する傾向が強く、診療報酬体系の統合や点数の包括化はほとんどない。新設点数は、がん患者等の周術期に関わる口腔機能管理料、歯科訪問診療補助加算や広範囲顎骨支持型装置埋入手術(インプラント義歯)など十数項目にわたる。中医協は最終的な点数配分の調整を進め、2月10日をめどに小宮山厚労相に答申する。

インプラント義歯保険導入 診療所での算定不可

先進医療に位置付けられていた「インプラント義歯」が、今回の診療報酬改定で「広範囲顎骨支持型装置埋入手術」として保険導入される。歯科診療所が実施している自由診療のインプラントとは異なり、歯科診療所では算定が不可能な内容となっている。

福島・相双地域に復興支援センター設置-厚労省

福島第一原子力発電所事故に伴い緊急時避難準備区域であった南相馬市など、相双地域やいわき市の医療および福祉を確保するため、厚労省は相双保健福祉事務所内に「相双地域等医療・福祉復興支援センター」の設置を1月27日に発表した。

厚労省東北厚生局内にこうしたセンターが設置されたのは初めて。

口腔保健の推進 基本事項の骨子案-厚労省が専門委員会WGに提示

歯科口腔保健法の施行に伴う国および地方公共団体の施策を推進するための基本的事項の骨子案が、1月30日に開かれた「厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会歯科口腔保健の推進に関する専門委員会」のワーキンググループ(WG)に、厚労省から提示された。

骨子案は、歯科口腔保健の推進のための基本的な方針、目標・計画、調査・研究事項を記している。

支部長会で一般社団への対応協議-大阪府歯

大阪府歯科医師会(太田謙司会長)の平成23年度第3回支部長会が1月31日に、大阪市の府歯科医師会館で開かれた。協議では、公益法人制度改革への支部の対応に関する牧野利彦専務理事からの説明に続き、会員種別の論点整理、三層構造、共済制度などについて一般法人に移行した支部や共済制度への対応を進めている支部長から報告があった。また任意団体が法人成りするための手続きについて、司法書士を招いた勉強会を2月中に開くことを決めた。

参院選擁立議案を上程 髙木会長が意向示す-日歯連盟

日本歯科医師連盟の髙木幹正会長は、2013年7月に予定されている参議院選挙への対応について、今年3月の評議員会に組織代表を擁立する議案を上程する考えを明らかにした。1月27日の定例会見で述べたもので、候補者については「時局を見極めながら遅くとも9月までには決定したい」との認識を示した。

大規模災害時等の〝食〟で連携模索-日歯と栄養士会が共同シンポ

「救われた命を守っていくために―災害時に食べることをどう支えるか」と題し、日本栄養士会と日本歯科医師会の共同シンポジウムが1月21日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。栄養士・管理栄養士・歯科医療関係者が集まり、災害時の連携を模索した。

創立100周年で記念誌を発刊-東京・台東区歯

東京都台東区歯科医師会は創立100周年記念誌「百年の彩りと共に」を発刊した。創立から現在に至るまでの歴史を振り返った「誕生から100年の歩み」は、会の礎を築き、その発展に寄与した先達から次代を担う後輩へ贈られた資料であり、かつ今後進むべき道を示し、伝えるための読み物にしたいとの編さん者の思いを色濃く反映した内容となっている。

体のにおい 一番気になるのは「口臭」

自分のにおいでも、他人のにおいでも一番気になるのは口臭との調査結果がある。義歯ケア用品「ポリデント」を販売するグラクソ・スミスクライン(本社・東京都渋谷区、フィリップ・フォシェ社長)が行った「体のニオイに関する実態調査」で、口臭を気にしている人が他を圧倒して多かった。

調査はインターネットによるアンケートで、対象は20歳以上の男女600人(20代~70代以上の6世代。各世代に詰め物、入れ歯、ブリッジ、インプラントをしている人を半数含む)。1月20~23日に実施した。

体臭のうち、最も気になるにおいを口臭と回答したのは、自分に関しては43.2%、他人に関しては42.3%で、ともに他の選択肢を大幅に上回る結果となった。

再生医療で業務提携-JMNCとTES

歯科のポータルサイトを運営する日本メディカルネットコミュニケーションズ(本社・東京都渋谷区、早川亮社長)と東京大学発のベンチャー企業TES(本社・東京都文京区)は歯槽骨再生事業で業務提携を行った。

TESの持つ歯槽骨再生治療事業を日本メディカルネットコミュニケーションズの顧客に提供する。