インプラントの治療問題 全国に安全確保要請-厚労省

国民生活センターにインプラント治療の相談が増加していることについて厚労省医政局歯科保健課の上條英之課長は、2月29日に開いた全国医政関係主管課長会議で、都道府県行政関係者に「歯科医療の安全に努めてほしい」と要請した。昨年12月下旬にインプラント治療の問題が話題になってから同省が見解を示したのは初めて。

「ハードル高い」-第2次健康日本21で大久保日歯会長

日本歯科医師会の大久保満男会長は厚労省が第2次健康日本21計画で8020達成者の目標を平成35年までに50%とする案を示していることについて「ハードルは高い」との認識を示した。

伸びる中国技工 年率15~20%の成長

閉塞感のある日本の歯科技工界とは反対に中国の歯科技工界が非常に元気がいい。京都大学再生医学研究所の都賀谷紀宏氏が、11日に開かれる奈良県歯科技工士会主催の「フォーラムinなら」の「急変する中国歯科技工界と日本の歯科技工界の在り方」と題した講演レジュメの中で明らかにしたもの。

都賀谷氏によれば、中国の歯科技工界は、アメリカ歯科技工市場の15%、ドイツの12%、カナダ、オーストリアの30%以上、さらにフランス、イギリス、スペイン、イタリアなど欧州各国から歯科技工の委託を受け製作しており、中国の歯科技工市場は「毎年15~20%の伸びで成長している」としている。

参院選の対応など協議-日歯連盟会長会議

日本歯科医師連盟(髙木幹正会長)は、都道府県会長会議を2日に東京・市谷の歯科医師会館で開き、次期参議院選挙への対応を始め役員の増員を明記した日歯連盟規約および諸規則などについて協議した。執行部は次期参議院比例代表選挙で、組織内候補者を擁立するための議案を16日の評議員会へ提出すると明言した。1月の定例会見で候補者の擁立を示唆する発言はあったが、全国代表者が集まる会合で候補者を擁立する意向を示したのは初めて。また、参議院比例代表候補者選考委員会規定案についても議論した。

浅野会長「入会金下げを検討」-都歯代議員会で表明

東京都歯科医師会の浅野紀元会長は、入会金の引き下げを本格的に検討していく考えを明らかにした。1日に開いた第178回代議員会の冒頭あいさつで、未入会者対策の一環として述べたもの。

同会長は都歯会員について数年間で200人以上減少している状況を説明した上で「会の根幹を揺るがす事態にもなりかねない」と述べた。

代議員会でTPP問題に言及「反対運動は続ける」-太田大阪府歯会長

大阪府歯科医師会(太田謙司会長)は3日に第217回代議員会を大阪市内の府歯会館で開き、平成24年度事業計画、同年度一般会計収支予算、府歯会館改修等特別委員会の設置など8議案を全会一致で可決した。協議ではTPPでの医療参入問題や消費増税、診療報酬改定などを討議した。

歯科口腔保健推進等で骨子案を審議-厚科審部会

厚労省の厚生科学審議会地域保健健康増進部会は、次期国民健康づくり運動プラン(第2次健康日本21)の素案及び歯科口腔保健の推進に関する基本的事項の骨子案について2月28日に審議した。

歯科口腔保健の推進に関する基本的事項については、専門委員会のワーキンググループで検討されている歯科口腔保健法の制定に基づく状況を報告した。

23年12月診療分 歯科の電子レセ2万5,584施設

社会保険診療報酬の平成23年12月診療分における歯科医療機関の電子レセプト請求施設数は2万5,584施設で、総請求医療機関に占める割合は前月よりも0.6%増えて36.0%となった。オンライン請求施設数は4,215施設で5.9%となり、前月よりも0.1%の増。

12月診療分の歯科の総請求医療機関数は7万1,124施設で、前月よりも5施設増加している。総請求件数は967万5,097件で、前月よりも28万797件増えた。電子レセの請求件数は421万4,820件で、前月よりも17万9,271件増え、総件数に占める割合も0.6%増えて、43.6%となった。オンラインによる請求件数は79万4,912件で、総件数に占める割合は8.2%となり、前月よりも0.1%増えた。

知名度高いも自覚者少ない-歯周病に関する意識調査

知名度は高いが、自分が歯周病と自覚している人は少ない-。歯周病に関する実態を把握するために佐藤製薬が「歯周病に関する最新意識調査」を行った。インターネットによるアンケートで、対象は20~60代の男女500人。歯周病を知っているかとの問いに89%が「知っている」と回答。「知らない」とした11%のうち、「まったく知らない」との回答は3.4%だった。

TOOTH FAIRY 換金額6,961万円

日本歯科医師会の協賛で歯科撤去金属のリサイクルによる社会貢献活動「Tooth FAIRY(歯の妖精)プロジェクト」に取り組む日本財団は2日に第8回撤去金属の換金結果を公表した。

1月23日までに約600施設の歯科医院から寄せられた金属の換金額は6,961万5,398円。重量の内訳は金が1万799.82、銀4万4463.23、パラジウム1万3295.37、プラチナ122.0グラム。

骨吸収促すタンパク質-松本歯大研究チームが発見

松本歯科大学の研究チームは、骨芽細胞の産生するサイトカイン「Wnt5a」が破骨細胞形成を促進し、さらに同タンパク質の作用を遮断するとリウマチの骨破壊を抑制できることを発見した。2月19日付の米科学誌「Nature Medicine」電子版に掲載された。

健保向け経営システム-メディカル・データ・ビジョンが提供開始

DPC病院向け経営分析システムなどを提供するメディカル・データ・ビジョン(本社・東京都千代田区、岩崎博之社長)は、1日に健保組合向け経営システム「けんぽアナライザー」と加入者向け情報提供サイト「めでぃログ」の提供を始めた。

「けんぽアナライザー」は、加入者台帳やレセプト、保健指導、健診などのデータを匿名化した上で、健康課題や医療費などの分析、保険事業評価が行えるもの。