インプラント治療 HPの内容で苦情-日歯が都道府県歯に調査

歯科医院のホームページ(HP)のインプラント治療に関する記載について、都道府県歯科医師会に住民や患者から相談・苦情が寄せられている。日本歯科医師会(大久保満男会長)が都道府県歯に実施したアンケート調査で分かった。4月25日に開いた都道府県歯科医師会医療管理担当理事連絡協議会および歯科医師会立歯科衛生士・歯科技工士養成施設連絡協議会で公表した。医療機関のHPの在り方を巡っては、厚労省が自由診療での不適当な表現を規制するガイドラインを作成中で、今後、HPにおける表現の変更を迫られる医院もありそうだ。

「歯周病→心疾患」に疑問-米国・心臓協会

歯科界では常識とされてきた歯周病と心疾患との関係について、「両者の間には明確な関連性はない」と結論付ける声明を、循環器の専門家で構成される米国心臓協会(AHA)が4月18日の同学会機関誌Circulation電子版に発表した。

歯周病と心疾患の関与を裏付けるとした論文500編を検証したところ、歯周病が心疾患の危険因子と見なしうる十分なエビデンスがないことが分かったというもの。

春の叙勲と褒章 歯科関係は37人

春の叙勲が政府から4月29日に発表された。歯科関係者の受章者は、厚労省関連で旭日小綬章の元日本歯科医師会副会長の堤直文氏(70)を始め、旭日双光章の18人の合わせて19人。文科省関連では瑞宝中綬章で4人、瑞宝小綬章3人、瑞宝双光章9人の合わせて16人。また、28日に発表された藍綬褒章には元高知県歯科医師会副会長の福島善彦(65)と日本歯科材料工業協同組合理事長の高橋勝美(64)の両氏が受章した。

基本診療料の在り方 中医協で議論開始-コスト調査で診療側・支払側が対立

中医協は4月25日に診療報酬基本問題小委員会を開き、初診料や再診料など基本診療料の在り方の検討を始めた。基本診療料は、診療側が以前から評価の在り方など含めて根本からの議論を求めていたもので、24年度改定の答申の附帯意見でも検討することが明記されている。審議で厚労省が提案した基本診療料に関わるコスト調査について、診療側は明確な根拠がないまま基本診療料の増減が行われてきたことへの検証として実施を主張する一方、支払側は調査の実施に難色を示している。

母子健康手帳-10年ぶり改正で日歯が活用ガイド

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、10年ぶりの改正となる母子健康手帳の歯科に関係した部分を解説した活用ガイドを作成した。

歯科の関連では、省令様式の「妊娠中と産後の歯の状態」に「むし歯や歯周病などの病気は妊娠中に悪くなりやすいものです。歯周病は早産等の原因となることがあるので注意し、歯科医師に相談しましょう」との記載のほか、「1歳6カ月の頃」「3歳の頃」の保護者の記録に「歯にフッ化物の塗布やフッ素入り歯みがきを使用していますか」の質問項目が加わった。

参院比例代表候補者 公募は6月29日まで-日歯連盟

日本歯科医師連盟の参議院比例代表選挙候補者選考委員会の初会合が4月24日に開かれ、候補者の公募期間について、都道府県歯連盟代表者の推薦を受けた上で、6月29日午後5時で締め切ることを決めた。同委員会は2回目の会合を候補者の公募が終了した7月4日に開き、本格的な選考作業に入る。

次期参議院比例代表選挙の対応を巡っては、3月16日の第115回日歯連盟評議員会で組織内候補者の擁立を決定している。今までのところ、現職で自民党の石井みどり参議院議員や民主党の川口浩衆議院議員ら複数が名乗りを上げるものと見られる。

24年度診療報酬改定疑義解釈 歯科関係は8問

平成24年度診療報酬改定に関わる2回目の疑義解釈を、厚労省は4月20日に発表した。

歯科関係は8問で、医学管理3問、検査1問、手術1問、処置2問、歯冠修復および欠損補綴1問。

電子レセ請求の歯科医療機関数 1年間で11.4%増

歯科医療機関の電子レセプト請求施設数が、平成23年3月の診療分からの1年間で11.4%伸びていることが、本紙の調べで分かった。社会診療報酬支払基金が毎月発表する統計資料を基に、23年度(3月~24年2月)の診療分で調べたもの。

シェーグレン症候群 ダイオキシンが関与-鶴見大研究グループが報告

重度のドライマウス、ドライアイを主症状とする自己免疫疾患「シェーグレン症候群」を発症させるメカニズムとして、ダイオキシンの一種「TCDD」の関与が明らかにされた。鶴見大学歯学部病理学講座の井上裕子准教授と斎藤一郎教授らの研究グループが病因解析したもの。内分泌攪乱物質として知られるダイオキシン類と自己免疫疾患との関連性が報告されたのは世界初。

シェーグレン症候群は、潜在患者を含めると日本に50万人以上いると推定され、厚労省の難病に指定されている自己免疫疾患。

松本歯大が一貫治療を提供 インプラントセンター開設

これまで歯周病科や口腔外科、補綴科など複数の診療科にまたがって行われていたインプラント治療の患者利便性を高めるために、松本歯科大学病院は4月から「インプラントセンター」を開設し、一貫した治療の提供を始めた。センターには、歯周病科専門医や口腔外科専門医、補綴科専門医、口腔インプラント専門医が所属し、検査から術後の定期検診まで安全なインプラント治療を心がけていく。