日本歯科新聞 | 2012年5月29日付
歯科医療の方向性「予防、治療、管理を一体化」-大久保日歯会長が見解
日本歯科医師会の大久保満男会長は、これから歯科医療の一つの方向性として、「予防と治療と予後管理を医療の中で一体化したモデルが歯科において作れるのではないか」との考えを述べた。本紙企画によるNHK報道局の米原達生記者との対談「患者の『分からない』に歯科医療はどう応えるか」で話したもの。
22年度・後期高齢者1人当たり医療費 歯科は約2万8千円
厚労省がまとめた平成22年度後期高齢者医療事業年報による1人当たり歯科医療費は2万8,342円で、20年に高齢者医療制度が創設されてから2年連続して増加した。都道府県別では大阪が最も高く4万4,701円、最低は青森の1万6,352円で、その差は2.73倍となっている。
高齢者医療制度の見直し「断念」報道を否定-小宮山厚労相が法案提出に強い意欲
今国会で政府が高齢者医療制度見直しを断念したとする日刊紙の一部報道について、小宮山厚労相は18日の閣議後の会見で、「法案提出に向けて努力している」と否定した。
定期的な協議求める-堀日歯常務が保険指導で厚労省に要請書
日本歯科医師会の堀憲郎常務理事は、保険指導の在り方に対する要請書を23日に厚労省保険局医療課医療指導監査室の宮嵜雅則室長宛てに提出した。24日の日歯理事会後の定例会見で明らかにしたもので、①指導大綱の精神に沿った懇切丁寧な教育指導②厚労省と指導運営を含めた必要な事項を定期的に協議する場を設けることの2項目を求めた。
審査支払機関統合は今後の検討課題-厚労省が衆議院の委員会に報告へ
衆議院の決算行政監視委員会が審査支払機関の統合に向けて検討するよう厚労省に指示していた問題で、同省は同委員会に「今後も引き続き検討課題とする」と回答する方針を固めた。同委員会は昨年12月に同省に対し、検討を求め、6カ月以内の回答を求めていた。同省は4月下旬から5月24日まで計3回、社会保障審議会医療保険部会で協議してきたが、統合には消極的な意見の委員が多かった。
手指用保護具 破断残存物で死亡事故-厚労省らが注意呼びかける
歯科治療時や障害者支援施設、介護保険施設などでの口腔内ブラッシング等の際に開口保持や誤咬から指を守るための手指用保護具の一部が破断し、患者の体内に入り、窒息死する事故が4月に発生していた。事故を受けて消費者庁は5月15日付で、厚労省に対し都道府県や医療機関、障害者支援施設、介護保険施設に対し、使用する際には事前にひび割れなど異変がないかの確認を求めるなど注意喚起を促す文書を発出した。
厚労省は、同日付で各都道府県や関係団体に注意喚起の周知を図る事務連絡を発出した。
歯科衛生士法の改正「文言変更は慎重に」-髙木日歯連盟会長が発言
日本歯科医師連盟の髙木幹正会長は、日本歯科医師会が歯科衛生士法第2条に明記されている「直接の指導」の文言の変更を検討していることについて「慎重に考える必要がある」との見解を示した。25日の理事会後の会見で発言したもの。
第1回日本医療小説大賞 帚木蓬生作品が受賞
国民の医療や医療制度への興味を喚起するために日本医師会が創設した「日本医療小説大賞」の第1回大賞に、精神科医で作家の帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)氏の「蝿の帝国―軍医たちの黙示録」「蛍の航跡―軍医たちの黙示録」(新潮社刊)が選ばれた。2作品とも、太平洋戦争中、15人の軍医が戦地で見た戦争の「本当の姿」を描いている。
訃報 山内保男氏-元鹿児島県歯会長
元鹿児島県歯科医師会会長で、元日本歯科医師会理事の山内保男(やまうち・やすお)氏は24日、死去した。89歳。
訃報 清水 明氏-北海道・前千歳歯会長
北海道の前千歳歯科医師会会長で、日本歯科医師会代議員の清水明(しみず・あきら)氏は18日、死去した。67歳。
歯科医療費動向1月分・社保 点数・件数前年比で増
社会保険診療報酬支払基金による平成24年1月診療分の歯科は905万4千件、106億2,044万7千点で、前年同月に比べ、件数は2.7%、点数は1.8%増加した。
歯科医療費動向1月分・国保 市町村前年同月比2.9%の増
国保中央会がまとめた平成24年1月診療分の歯科医療費は市町村が625億円で、対前年同月比で2.9%増。組合は44億円で3.1%減。後期高齢者は323億円で8.0%増加した。