歯科の院内感染対策 ハンドピースの滅菌「患者ごと」31.4%-日歯医学会が調査

術者の手洗いや手袋の着用から滅菌・消毒、医療廃棄物処理まで広範囲にわたる「一般歯科診療時の院内感染対策」についての調査結果を日本歯科医学会がまとめた。厚労省との委託契約による歯科保健医療情報収集事業の一環で実施されたもので、ハンドピースの滅菌状況について、全体では「アルコールなど消毒薬を用いた消毒(清拭)のみ」37.6%、「患者毎に滅菌する」31.4%、「問診から感染症患者と分かった時だけ滅菌」27.9%、「清拭のみ」2.0%だが、開業年数40年以上はアルコールなどの清拭が54.8%を占めていることなどが分かった。

調査は、日歯会員1千人を対象に郵送で今年3月に実施した。回収数は452人。性別は男性が90.7%、女性9.1%、無回答0.2%。

消費税8%への対応等で議論-厚労省・分科会が初会合

平成26年4月からの消費税増税に伴う医療機関の消費税の負担問題への対応を議論する厚労省の「診療報酬調査専門組織・医療機関等における消費税負担に関する分科会」は6月20日に初会合を開き、8%時の検討を行った。過去の消費税導入時の医療機関等への手当ての検証に基づく対応については、24年度中に議論の中間整理を行った上で、25年度に8%時の対応で意見集約を図るとした。

横顔美人に武井咲さん

横顔美人な著名人に贈られる2012年度「E-ライン・ビューティフル大賞」に女優の武井咲さんが選ばれた。口や美容などで気をつけていることについて聞かれると、「歯みがきは、やる気スイッチの一つ。撮影前や、『よしっ、やろう』と気合を入れる時には必ず歯みがきする」とのエピソードを披露。同賞は日本成人矯正歯科医会が、歯並びのよい、プロフィールの美しい日本女性で、心身ともに健全で、総合的なプロポーション、バランスが取れている著名人に贈るもの。

参院選の候補者公募締切り 3議員が名乗り上げる-日歯連盟

日本歯科医師連盟の次期参議院比例代表候補者の公募が6月29日で締め切られ、現職域代表の自民党参議院議員の石井みどり氏(広島県歯連盟推薦)、民主党衆議院議員の水野智彦氏(千葉県歯連盟推薦)、同党衆議院議員の川口浩氏(都歯連盟推薦)の3氏が立候補した(所属政党は届出時点)。

一体改革法案が衆院通過 民主・歯科系衆議院議員採決で賛否分かれる

社会保障と税の一体改革関連8法案の採決が6月26日午後、衆議院本会議で行われ、民主、自民、公明の与野党3党などの賛成多数で通過した。歯科医師で民主党の川口浩議員(北関東比例)と水野智彦議員(南関東比例)の投票行動は分かれた。

記名式投票となった社会保障制度改革推進法案、認定こども園設置法改正法案、消費増税法案で川口議員は3法案とも賛成。水野議員は認定こども園改正法案には賛成したが、残り2法案は反対票を投じた。

公益社団移行で式典-三重県歯

三重県歯科医師会(峰正博会長)は、4月からの公益社団法人の移行に伴う記念式典を6月28日に津市の津都ホテルで医療関係団体、県行政、県議会関係者らを招いて開いた。

一般社団への移行決定-日学歯

日本学校歯科医会(中田郁平会長)の第81回総会が6月27日に東京・市谷の歯科医師会館で開かれた。平成23年度事業報告、同収入支出決算および公益法人改革に伴う定款改正や選挙規則の変更など全15議案が可決、承認された。法人改革について同会は、これまでの総会で協議を重ねてきたが、正式に一般社団法人への移行を決めた。

日衛が創立60周年で記念式典

日本歯科衛生士会創立60周年記念の会が、東京都中央区の東京ステーションコンファレンスで6月23日に開かれた。都道府県歯科衛生士会会長や代議員、委員などに加え、厚労省、日本歯科医師会を始めとし、行政、歯科医療関連団体役員、歯科商工業者ら多数の来賓が出席した。

公益社団で初の社員総会-日技

日本歯科技工士会は公益社団法人移行後、初の社員総会を東京・市谷の歯科技工士会館で6月23日に開き、任期満了となった役員監事選挙では、会長に現職の古橋博美氏を決めた。古橋会長は総会終了後の記者会見で、新体制のスタートに向けた取り組みとして、前執行部からの継続課題の一つである歯科技工士国家試験の全国統一化について、「法律改正ができれば実施は平成27年春と決まっている。法律改正が遅れるようであれば、改正後と考えていた問題についても前倒しに検討し、スムーズに実施されるように取り組んでいかなければならない」と語った。

児童虐待予防でマニュアルを作成-奈良県歯

奈良県歯科医師会(田中康正会長)は、県の委託事業として児童虐待予防マニュアルを作成し、同会ホームページ上で全文のPDFを公開している。

座談会「歯内療法の役割と展望」

アジア初の世界歯内療法会議が来年5月に東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催され、日本の歯内療法学の発信と飛躍が期待されている。同会議を主管する日本歯内療法学会会長の赤峰昭文氏と、第9回世界歯内療法会議の大会長を務める須田英明氏、学会副会長の久木留廣明氏、学会指導医の平井順氏に前学会長の田口正博氏の司会の下、歯内療法の世界の潮流と日本での役割、展望などについて話し合ってもらった。歯内療法は、8020達成者50%の健康長寿社会を目指す日本において欠かせない歯科診療の根幹を担う分野だ。その半面、若手歯科医師が臨床技術を研鑽する場の減少や、コストの問題など課題も浮き彫りになってきている。