口腔ケアで1千億円の医療費抑制目指す

高齢者の誤嚥性肺炎予防のための口腔ケア事業の推進で2025年度までに医療費1千億円の抑制を図る。厚労省が8月30日に公表した「国民の健康寿命が延伸する社会に向けた予防健康管理に係る取り組み」で明らかになったもの。口腔ケア事業のほか、レセプト・健診データ等を最大限活用した取り組みなどにより、医療・介護費用の5兆円程度の抑制を目指す。

埼玉・千葉で竜巻 2軒の診療所でガラス割れ

埼玉、千葉の両県で9月2日、竜巻が発生し、埼玉県越谷市の歯科診療所2軒で窓ガラスが割れる被害があった。千葉県野田市では建物被害はなかったが、竜巻の影響で一時停電になった診療所が2軒あった。両県ともけが人など人的被害の報告はない。本紙の両県歯科医師会への電話取材で分かったもの。

水道橋に新校舎-東歯大

東京歯科大学(金子譲理事長)の水道橋校舎新館が9月1日に開校し、千葉から水道橋にキャンパスを全面移転した。3、4、6年生が主に使用する。水道橋病院のある本校は5年、そして大学院生、昨年開校のさいかち坂校舎は1、2年生が主に使用する。8月31日に血脇記念ホールで開かれた記念式典の式辞で金子理事長は、創立120年の歴史を振り返り「臨床医、研究者となる有意な人材を将来にわたり育成することに努力していきたい」と新たな誓いを述べた。

来年4月に一般社団法人移行-日学歯

日本学校歯科医会(清水惠太会長)は来年4月に「一般社団法人」に移行する。同会の齊藤愛夫副会長が8月29日に千葉市で開かれた関東地区歯科医師会役員連絡協議会の来賓あいさつで明らかにしたもの。齊藤副会長は8月に内閣府から一般社団法人移行を認める答申があったとし、4月から移行する考えを表明した。

6月の歯科診療所数 6万8,607施設

厚労省の施設動態調査による平成25年6月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,607施設で、前月より17増えた。なお、開設者別歯科診療所数の個人は対前月比で4カ月連続の減少、医療法人は対前月比で前月と同数だった月を含めて、2010年9月から33カ月連続で減少していない。

主任介護支援専門員の資格更新を検討-厚労省

厚労省は、介護支援専門員の資質向上を図る観点から「主任介護支援専門員」の資格更新制の導入を8月28日の社会保障審議会介護保険部会に提示した。介護支援専門員の在り方は厚労省の検討会が今年1月に中間的な整理をまとめ、主任介護支援専門員の更新制の導入、介護支援専門員に関わる研修の見直し、居宅介護支援事業者の指定の在り方などを提言。これを踏まえ、同省は介護保険部会に論点を示した。

文科省会議が大学教育改革を支援

文科省の「国公私立大学を通じた大学教育改革の支援に関する調査検討会議」は8月30日、大学教育改革の支援の在り方についての意見書をまとめ、発表した。大学の教育改革事業を支援する方向性では、グローバル社会の高等教育を念頭においた日本型の教育モデル創出を目指す事業や、大学間や地域社会、企業をも巻き込んだ連携組織による事業を対象にしていくと明記した。

ヒトの歯の再生実現で岩手医大・原田教授が講演

ヒトの歯の再生は、実現に向けて一歩ずつ着実に進んでいる-。岩手医科大学解剖学講座発生生物再生医学分野の原田英光教授は、「ヒトの歯の再生に向けた戦略と展望」と題した講演で、歯の再生実現に向けて、一つの手法に固執せずに、さまざまな技術を統合していく重要性を訴えた。8月31日に東京・駿河台の日本大学理工学部で日本再生歯科医学会が開いた第11回学術大会で発表したもの。

歯科の電子レセ、6月で3万4,716施設

社会保険診療報酬支払基金の「電子レセプト請求普及状況」による平成25年6月診療分の歯科の電子レセ請求医療機関数は3万4,716施設となり、前月より532施設増えた。全請求医療機関数は前月より30施設増の7万1,351施設で、全体に占める電子レセ請求の割合は48.7%で0.8ポイント伸びた。

来年度の税制改正要望公表-厚労省

厚労省は、平成26年度税制改正要望の概要を8月27日に発表した。医療関係では、特定健診・特定保健指導の対象者の負担を軽減し、同実施率の向上を図るため自己負担額の医療費控除、さらに、がん検診の受診や予防接種を促す観点での検診等に関わる自己負担額の医療費控除の対象拡充を求めた。

TPP交渉 医療は議題に上がらず

日本医師会の羽生田俊副会長は、8月下旬にブルネイで開かれた第19回TPP交渉会合にステークホルダーの立場として出席し、米国のバーバラ・ワイゼル主席交渉官とTPPにおける医療への影響について意見交換した。日医が4日に開いた定例会見で同副会長が明らかにしたもの。会見で羽生田副会長は、同主席交渉官から「医療は議題に上がっていない」との説明があったとした。