日本歯科新聞 | 2013年9月24日付
アマルガム廃絶へ-日歯が見解を厚労省に提出
歯科用アマルガムの使用制限に向けた国際的な法規制への動きが強まっている。日本歯科医師会は、人体に有害な水銀の市場取引や環境への排出を包括的に規制する「水銀に関する水俣条約」が、10月に熊本で開かれる国際会議で批准されるのを受け、「水銀汚染対策の観点から歯科用アマルガムの廃絶に向けて取り組んでいく」などの四つの見解をまとめ9月11日付で、厚労省に提出した。
う蝕が頭頸部がんを抑制?-米国の研究論文
「う蝕があると頭頸部がんのリスクが低下する」とする研究論文が、アメリカ医師会雑誌(JAMA)の耳鼻咽喉科―頭頸部がん専門版に掲載され、話題を呼んでいる。論文を執筆したのは、ニューヨーク州立大学バッファロー校口腔診断学講座のMine Tezal研究助教授(社会医学・予防医学)を中心とする研究グループ。
平成25年厚労白書 テーマは「若者の意識」
「若者の意識を探る」をテーマにした平成25年の厚生労働白書が9月10日に発表された。同白書は2部構成で第一部は、初めて「若者」を取り上げ、第二部は年次行政報告となっている。第一部は、社会経済の現状と若者の意識やライフコースにおけるさまざまな課題を分析。
台風18号の歯科被害 床上浸水など全国で16軒
台風18号は日本列島を9月15~16日に縦断し、全国に大きな被害をもたらした。歯科診療所では、屋根などの破損が3軒、浸水が13軒あった。本紙の都道府県歯科医師会への電話取材で分かった。
医道審 歯科医5人を処分
厚労省は医道審議会分科会を9月18日に開き、医師・歯科医師に対する行政処分を決めた。歯科医師では覚せい剤取締法違反により歯科医業停止2年など5人、医師は殺人未遂、爆発物取締罰則違反により免許取消など14人を処分した。処分の効力は平成25年10月2日から。
食の支援施設「カムリエ」誕生-ジーシー
世界的に有名なパティシエ、辻口博啓氏や管理栄養士らとの連携の下、誰もが一緒においしく味わえる食事形態「イージー・テイスタイル」を発信する施設「Kamulier(カムリエ)」が東京都文京区に誕生した。口腔健康の重要性を啓発するとともに、摂食嚥下障害や食事介助を要する人、その家族を支援するために、ジーシー(本社・東京都文京区、中尾眞社長)が開設したもので、キッチンと販売のスペースを併せ持つ。料理教室の受講料は初級コース2千円、上級コース3,500円。ケーキは各500円。問い合わせはTEL03(3812)6036まで。またジーシーは9月17日に「Kamulier(カムリエ)」のオープニング式典を開いた。中尾眞社長はあいさつで「カムリエを食と歯科医療をつなぐ場として、社会に貢献する役目を果たしたい」と話した。
医学書の“自炊”に注意促す
日本医学図書館協会(=JMLA、福井次矢会長)と日本医書出版協会(=JMPA、小立鉦彦代表理事)は、医学生や医療従事者を対象とした著作権啓発ポスターとパンフレットを発行した。医学書などをスキャンし、仲間うちでデータの共有化を図る、いわゆる「自炊」行為が増える中、高い倫理観が求められる医学者、医療者に対し、著作権に対する理解を深めてほしいとして作成された。
優れた医院デザインを募集-日本歯科新聞社主催
日本歯科新聞社は、優れた医院デザインを競う「歯科医院デザインアワード2014」に参加する歯科医院、デザイン会社を募集している。総合優秀賞(1医院)には賞金5万円と記念盾、コンセプト賞(2医院)は賞金3万円と賞状が授与される。エントリー料金は1作品2万円。歯科医院、メーカー、デザイン事務所が対象で、応募締め切りは11月15日まで。問い合わせは本社・歯科医院デザインアワード係、TEL03(3234)2475まで。
次期診療報酬改定 歯科含めた連携明記-社保審が中間方針
平成26年度診療報酬改定の基本方針を議論している社会保障審議会の医療部会と医療保険部会は、政府が推し進める社会保障・税一体改革の関連部分の基本的な考え方を9月6日付で発表した。両部会は11月下旬をめどに改定の基本方針を策定する予定で、今回の考え方は、改定基本方針の中間取りまとめ的な位置付けとなる。