日本歯科新聞 | 2013年12月17日付
歯科関係医事訴訟 過去最多の86件
昨年1年間に全国の地方裁判所において「判決」、「和解」などで裁判が終結(既済)した歯科に関わる医事関係訴訟事件は86件と、前年に比べて10件増加し、統計を取り始めた平成6年以降では過去最多となった。
歯科医師需給問題 大学への指導求める
日本歯科医師会(大久保満男会長)は、歯科医師需給問題に関する要望書を下村博文文科相に提出した。11月28日の理事会後の定例会見で明らかにしたもので、歯科大学・歯学部の入学定員の削減を始め、充足率の極端な低下校と超過校に対する行政指導などを求めている。
公益法人改革 移行後の課題協議
平成25年度九州、中国・四国地区歯科医師会役員連絡協議会が12月7日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開かれた。協議では公益法人改革に伴い「総会」を廃止した県歯が、会員の声を聞く総会に代わるものの在り方や口のリハビリ関連の多職種協働などでの情報を交換。日本歯科医師会の大久保満男会長が「歯科医療の在り方」、冨山雅史常務理事が「歯科医療界に関わるITの現状」をテーマに講演した。
公益法人協が新制度の意義と展望でシンポ
公益法人協会(太田達男理事長)は12月5日、東京都千代田区の中央大学駿河台記念館で、11月末の新公益法人制度の移行期間満了を受けたシンポジウムを開催した。公益社団法人、公益財団法人、一般財団法人など、さまざまな形態の公益的団体の代表者や学識経験者、政治家らも出席。新制度移行の意義と今後の展望について話し合った。
電磁波過敏症の対処で医師や歯科医師らが講演
電磁波による障害等で悩む市民らに向け「電磁波過敏症って何?―対処法を考える集い」を、電磁波問題市民研究会が1日に東京都文京区の文京シビックセンターで開いた。講演者は電磁波過敏症の臨床・研究の第一人者で北里大学名誉教授の宮田幹夫氏、歯科医師の原澤良之氏、気功師の河野二郎氏。原澤氏と河野氏からは、電磁波を引き寄せる要因が体内にあるかどうかを調べる「Oリングテスト」や、気功療法などについて紹介があった。
医療財源の確保を決議-国民医療推進協議会
医療関係団体で構成する国民医療推進協議会(会長・横倉義武日本医師会会長)は12月6日、都内の日比谷公会堂で「国民医療を守るための総決起大会」を開き、医療の過度の規制緩和への反対、消費税問題の抜本的な解決、適切な医療財源の確保を決議した。
診療報酬改定 医科歯科改定比率で要望-自民党の歯科議連
自民党の国民歯科問題議員連盟(尾辻秀久会長)は12月13日、平成26年度歯科診療報酬改定について、医療界全体に対する十分な財源と同時に医科、歯科の改定率「1対1.1~1.2」を求める決議を田村憲久厚労相に提出した。
次期改定 診療、支払側の両論併記で決着-中医協
中医協は12月11日の総会で、厚労相に提出する平成26年度診療報酬改定の意見書をまとめた。焦点の改定率については診療側、支払側ともに歩み寄りは見られず、両論併記した上で「適切な対応を求める」と玉虫色の内容となった。診療報酬改定率を巡る議論はこれから山場を迎え、政府は中医協の議論も踏まえて12月20日ごろまでに改定率を決定する。
薬価等改定 価格引き下げ確実な情勢に
厚労省は12月6日、医薬品価格調査および特定保険医療材料価格調査の速報値を中医協総会に提出した。薬価の実勢価格は公定価格より約8.2%、材料は約8.9%下回り、平成26年度診療報酬改定で薬価および材料価格の引き下げは確実な情勢となった。
26年度予算編成方針 診療報酬「抑制」表現から後退
政府は12月12日、平成26年度予算編成の基本方針を閣議決定した。診療報酬改定について経済財政諮問会議の原案では「新たな国民負担につながらないように厳に抑制」となっていたが、「国民負担につながらないように努める」と表現が後退した。自民党の議連を始め、与党内の診療報酬の引き上げを求める声に配慮したものと考えられる。
診療報酬で首相に要望-自民議連
自民党の「国民医療を守る議員の会」は12月10日、平成26年度診療報酬改定で、消費税財源とともに診療報酬財源の十分な確保や、口腔機能の維持・向上などを含む地域包括ケアシステムの構築などを求める決議を採択し、安倍首相に提出した。
特定秘密法で抗議声明-保団連・関東ブロック協
全国保険医団体連合会の関東ブロック協議会(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・東京歯科保・神奈川・山梨)は、特定秘密保護法成立に対する「抗議声明」を12月8日付でまとめ、12月11日に安倍首相や与野党本部、政府関係機関、医療関係団体に送付した。
特定秘密法で医師、歯科医師が反対集会
機密を漏らした公務員らへの罰則を強める特定秘密保護法案は12月6日の参議院本会議で可決、成立した。その前日、同法案に「反対する医師と歯科医師の会」は東京・霞ヶ関の参議院議員会館会議室で会見を開き、「人権侵害に加担することになってしまう」とし、強行採決に抗議するとともに、廃案を求めた。