日本歯科新聞 | 2014年2月4日付
国内初 歯髄細胞使い歯槽骨再生
愛知県岡崎市のシバタ再生医療センターの歯科医師、早川安光氏は、2人のインプラント患者に対し、国内初となる歯髄細胞を用いた歯槽骨再生に挑戦し、治療に成功したと発表した。従来の自家骨移植などと比べて非侵襲的なだけでなく、再生医療推進機構(大友宏一代表)の「歯髄細胞バンク」で保管されていた細胞を使った新たな治療モデルとしても注目を集めそうだ。
訪問歯科体系を大幅見直し、改定で点数配分議論-中医協
厚労相の諮問機関の中医協は1月29日に総会を開き、平成26年度診療報酬改定の個別項目の点数配分を議論した。歯科は、歯科訪問診療の点数体系を大幅に見直し「歯科訪問診療3」を新設し、有床義歯管理料などを統廃合して「歯科口腔リハビリテーション料1」を設ける。消費増税の補填分については、医科、歯科ともに消費増税分の財源のほぼ全てを初・再診料に充てる同省案に支払側が猛反発し、意見集約ができず、公益側の裁定となった。中医協は2月中旬をめどに厚労相に答申し、4月から改定する。
CAD/CAM補綴物材の保険適用了承
中医協は1月29日、歯科用CAD/CAMを用いて補綴物を作成する際に使用する材料「ジーシーグラディアブロック」の保険適用を了承した。保険償還価格は4,710円。先進医療会議が先進医療の「歯科用CAD・CAMシステムを用いたハイブリッドレジンによる歯冠補綴」を優先的に保険導入すべきとの提言を受けて、同製品を新機能・新技術にあたる「C2」区分での保険導入を認めた。留意事項は、歯科用CAD・CAM装置を用いて小臼歯に対して歯科補綴物(全部被覆冠に限る)を設計・製作し、装着した場合に限り算定する。厚労省は、平成26年度診療報酬改定で関連技術料として「CAD・CAM冠」を新設する方針。
後期高齢者の歯科健診で4億9千万円の予算計上
75歳以上の後期高齢者の被保険者に関わる歯科健診として、厚労省の平成26年度予算案で4億8,877万6千円が計上されていたことが分かった。1月22日に開かれた日本歯科医師会の地域保健・産業保健・介護保険担当理事連絡協議会の席上、厚労省の説明で明らかになった。概算要求時には6億7,885万5千円を要求していたが、財務省の査定で1億9,007万9千円の減額になった。医政局歯科保健課の予算ではなく、保険局枠で新規事業となる。歯科医療政策で75歳以上を対象にした健診制度は今回が初めて。
ヘルスケアポイント制導入を検討-厚労省
厚労省は総務省や経産省と連携し、特定健診の受診率を向上させるため、疾病予防や健康増進等に努力した個人に金銭等など支給する「ヘルスケアポイント制」の導入の検討を始めた。
フィリピン台風被災 日歯が義援金777万円
日本歯科医師会(大久保満男会長)は、昨年11月8日にフィリピン中部に上陸した台風被害への義援金として777万円余(1月23日時点)を2月中旬に送付する。1月23日の理事会後の会見で明らかにしたもの。
8020特別事業「予算減少が課題」-日歯の地域保健等調査
日本歯科医師会(大久保満男会長)がまとめた「平成25年度地域保健・産業保健・介護保険関係アンケート」結果の「8020運動推進特別事業」で、事業推進での課題として、回答のあった24県歯科医師会のうち、6割が予算の厳しさを挙げた。「実施中の事業予算が毎年減少される。事業の継続が不可能になっている」など、切羽詰まった内容が多く見られた。
訃報 落合靖一氏
小児歯科学会名誉会員で、臨床医の立場から日本の小児歯科学を牽引してきた落合靖一氏は1月29日、死去した。85歳。同氏は昭和24年に東京医学歯学専門学校(現・東京医科歯科大学)卒業。
電子レセの10月診療分 請求件数は61.8%
社会保険診療報酬支払基金の「電子レセプト請求普及状況」による平成25年10月診療分で、歯科の総請求件数に占める電子レセ請求件数の割合は前月よりも1.0ポイント伸びて61.8%となった。歯科の請求総件数は986万638件で、前月比32万8,453件増。電子レセによる請求件数は609万7,186件と、前月よりも1万5,182件増えた。
9月の歯科医療費・社保 件数2.4%、点数0.7%増
社会保険診療報酬支払基金による平成25年9月診療分の総計確定件数は7,366万9千件、点数1,166億9,324万5千点で前年同月に比べ、件数は3.8%、点数は3.7%増加した。歯科は947万4千件、112億1,763万9千点で、前年同月に比べ、件数は2.4%、点数は0.7%増加した。
9月の歯科医療費・国保 市町村は金額0.1%の増加
国保中央会がまとめた平成25年9月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆582億円で、うち後期高齢者分は1兆1,293億円だった。歯科医療費は市町村が651億円で、対前年同月比で0.1%増。組合は44億円で1.8%減。後期高齢者は380億円で6.5%増加した。
最新CTを発表-プランメカ
プランメカ(本社・フィンランド、ヘイッキ・キョスティラ社長)の新製品発表会が、1月16日に東京都港区のフィンランド大使館で開かれ、歯科医師ら50人以上が参加した。主催は同大使館、プランメカ。後援はジーシー(本社・東京都文京区、中尾潔貴社長)。