ハンドピースの滅菌「患者ごと」強く推奨-厚労省

読売新聞のハンドピース使い回し報道を受け、厚労省歯科保健課は「使用したハンドピースは患者ごとに交換し、オートクレーブ滅菌することが強く勧められる」などとした歯科医療機関の院内感染対策指針を取りまとめ、6月4日付で日本歯科医師会や都道府県などに通知した。過去に日本歯科医学会や日歯が作成した指針等では「ハンドピースは患者毎に交換する」と記載されているが、通知では科学的根拠に基づき強く推奨すると一歩踏み込んだ内容になっている。

院内感染対策指針等で都道府県歯に周知求める-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は6月5日、厚労省が6月4日付で通知した院内感染対策指針と日歯が平成22年に作成した「一般歯科診療 ガイドラインによる院内感染対策Q&A」を都道府県歯科医師会に送付し、周知徹底を図るよう求めた。

未入会者対策で「歯科大学歯科医師会」を提案-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は5月29日の理事会後の会見で、未入会者対策の基本的な考え方を示した。会員増強のために、女性歯科医師の入会促進や「歯科大学歯科医師会」の設置、臨床研修歯科医師の入会促進などを提案した。

選択療養 患者の同意前提

政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)は5月28日、保険診療と保険外診療併用拡大を目的とした「選択療養制度」を求める意見をまとめた。医師が海外の治療実績などのエビデンスに基づいてエビデンスの安全性・有効性を確認し、一定の要件を満たす診療計画を患者に提示、患者の同意があれば選択療養を利用できるというもの。

訃報 白尾理英氏

前石川県歯科医師会会長で、前日本歯科医師会理事の白尾理英(しらお・りえい)氏は6月5日に死去した。62歳。同氏は昭和27年2月10日生まれ。51年大阪歯科大学卒業。57年から県歯の学術委員や社会保障委員等を務め、18年に会長就任、25年7月から顧問。また、日歯関係では18~23年に代議員、23~25年に理事を務めた。

1年以内の歯科検診・健診 受診経験者は52.1%

歯科医院や企業、自治体等で1年以内に歯科検診・健診を受診した経験がある者は52.1%で、2011年の前回調査に比べ、5.5ポイント増えた。日本歯科医師会(大久保満男会長)が発表した14年の「歯科医療に関する一般生活者意識調査」による。調査対象は全国の20~70代の男女、サンプル数は1万人(有効回収ベース)で、14年3月4~6日にインターネットで調査した。

歯周炎が動脈硬化を誘引

愛知学院大学歯学部の研究グループは、歯周炎により引き起こされる動脈硬化の初期病変のメカニズムの一端を明らかにした。6月4日付のネイチャー・パブリッシング・グループのオンライン総合科学雑誌「Scientific Reports(サイエンティフィック・リポーツ誌)」に掲載された。

東京歯科大学 新理事長に水野嘉夫氏

東京歯科大学の理事長に水野嘉夫氏(71)が就任した。任期は6月1日から2017年5月31日まで。

訃報 河合幹氏

元日本口腔外科学会理事長で、元愛知学院大学歯学部教授、同大名誉教授の河合幹(かわい・つよし)氏は6月1日、胃がんのため死去した。86歳。同氏は昭和3年3月11日生まれ。23年東京歯科医学専門学校(現東歯大)卒。41年愛知学院大学歯学部教授に就任。

訃報 松本直之氏

元徳島大学歯学部長で、同大名誉教授の松本直之(まつもと・なおゆき)氏は5月22日、下咽頭がんのため死去した。82歳。同氏は昭和33年東京医科歯科大学卒業。52年に徳島大学歯学部教授、平成9年名誉教授に。

歯科診療所数 3月末現在で6万8,731施設

厚労省の施設動態調査による平成26年3月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,731施設で、前月より55増加した。なお、開設者別歯科診療所数の個人は対前月比で6カ月ぶりの増加、医療法人は対前月比で前月と同数だった月を含め、2010年9月から41カ月連続で減少していない。

九州デンタルショー 1万2,168人来場

九州デンタルショー2014が5月31、6月1の両日、福岡市のマリンメッセ福岡で開かれた。歯科医師ら1万2,168人が来場した。「白い歯は健康ささえる宝物」をテーマに、約160社が出展。

大東京歯科用品商が総会

大東京歯科用品商協同組合(小越敏理事長)は第63回通常総会を、東京都港区の東京プリンスホテルで5月22日に開いた。来年の東京デンタルショーについて「通常は秋に開催しているが、増税前の需要などを鑑み、8月1、2の両日に開催する」と述べ、「できるだけ多くの方に来場していただき、満足してもらえるよう、精いっぱい努力する」と誓い、関係者に協力を願った。

訃報 塩田信博氏

歯科用鉗子プライヤーを一貫製造、販売を行うシオダ社長の塩田信博(しおだ・のぶひろ)氏は5月30日に死去した。72歳。歯科器具の開発に注力し、故・保母須弥也氏とデンタルホビー咬合器を開発、大ヒットした。日本歯科器械工業協同組合理事を務め、現在顧問だった。

「基金」の運用を議論-日歯

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、都道府県会長会議を5月30日に東京・市谷の歯科医師会館で開き、厚労省予算の「医療・介護サービスの提供体制改革のための新たな財政支援制度(基金)」について、厚労省幹部らを交えて意見交換した。

消費税対応で日歯会長が見解

消費税10%における医療機関の対応で、日本歯科医師会の大久保満男会長は、6月下旬から日本医師会ら医療関係団体と意見調整を図る必要性があるとの認識を示した。5月29日の理事会後の会見で述べたもの。

「指導」報道で記者と面談-保団連

全国保険医団体連合会は、6月5日号の「全国保険医新聞」で、朝日新聞が5月11日に報じた医療機関の指導・監査問題について同月18日に担当記者と面談したと報じた。朝日新聞は指導・監査について「厚労省が半数の調査を放置している」などと報じた。