日本歯科新聞 | 2014年7月15日付
医療分野でネット新時代 歯科への応用・展開にも期待
メガネのように装着して手を使わないでインターネット検索を行いながら手術するなど、医療分野でのIoTの新たな活用法が国際的に広がっている。複数の歯科医院を運営する法人などでは、治療中の歯科医師に専門医が適切なアドバイスを行ったり、予約状況や患者属性などの経営データを集中的に管理することで経営の合理化を図ったりすることも期待されている。
電子レセ義務化まで残り1年 歯科施設の導入6割
平成27年3月末で猶予期限が終わり、来年4月診療分から電子レセプト請求が原則義務化される。義務化まで1年を切った26年4月時点の歯科の全請求医療機関に占める電子レセプト請求の割合は、医療機関数で約6割、件数で約7割となっている。
台風8号の被害 沖縄の医院で窓ガラス破損
台風8号や活発な梅雨前線により、各地で大雨や強風の被害が発生している。沖縄で強風により窓ガラスが割れ、シャッターが破損した歯科医院が1軒、診療所の屋根の破損1軒の被害が確認された。
医療情報整備事業 医薬品の的確な安全対策に期待
平成23年度から医薬品等副作用事例等を把握するための厚労省事業「医療情報データベース基盤整備事業」について、厚労省の検討会は、事業の有用性を明記した報告書を7月1日に発表した。
日歯が20回目の口腔保健シンポ
世界口腔保健学術大会を記念した第20回口腔保健シンポジウム「健康長寿をささえるお口のケア」が7月5日、東京都千代田区のよみうり大手町ホールで開かれた。主催は日本歯科医師会。
FAIRYプロジェクト 小児難病支援に7,600万円
不要となった歯科撤去金属をリサイクルした寄付金で社会貢献活動をする日本財団の「TOOTH FAIRYプロジェクト」は、小児難病を支援するため、5都道府県9団体12事業に対して約7,600万円を拠出することを決めた。今回の寄付金は、医療設備の整備や、難病の子供たちのサマーキャンプ、レスパイトサービスなどに活用される。
携帯電話の使用指針で意見募集-電波環境協
医療機関における携帯電話などの使用に関する指針案に対する意見募集を電波環境協議会が7月22日まで行っている。同協議会は、医療機関での安心・安全な携帯電話等の電波利用機器の活用を推進するため、今年1月から指針の策定を進めてきた。医療機関における携帯電話端末の使用ルールを設定する際には、医療従事者向けの使用ルールもあわせて設定する必要があるとした。意見募集ページはhttp://www.emcc-info.net/info/info2606.html。
FDI総会 16年度の開催地はポーランドに
2016年度の世界歯科医師連盟(FDI)年次総会の開催地をポーランド西部のポズナンに決定した。
平成26年4月末 歯科診療所数6万8,749施設
厚労省の施設動態調査による平成26年4月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,749施設で、前月より18増加した。なお、開設者別歯科診療所数の医療法人は対前月比で前月と同数だった月を含め、2010年9月から42カ月連続で減少していない。
歯のタンパクが骨粗鬆症に有効-英国の研究
骨粗鬆症や骨折に苦しんでいる患者に「歯のタンパク」が効く。ロンドン・クイーン・メリー大学のAlvaro Mata博士(バイオエンジニアリング)らの研究グループが発表した。エナメル質を構成する一部で、ハイドロキシアパタイトへの結合力が高いとされるリン酸化ペプチド、スタテリン(Stathein)を応用し、骨形成の機能を強化する方法。
がん幹細胞 異なる種類が存在-岡山大ら発見
岡山大学大学院の妹尾昌治教授(自然科学研究科ナノバイオシステム分子設計学研究室)ら研究グループは、がん細胞の分泌する小胞がiPS細胞をがん幹細胞へ誘導する事実を発見し、異なる種類のがん幹細胞が存在すると世界で初めて証明した。
紹介状なしの大病院受診 患者負担増3案を提示
厚労省は、紹介状なしでの大病院受診時の患者負担の在り方について、3パターンの患者負担増案を7月7日に開いた社会保障審議会医療保険部会に提示した。紹介状なしで大病院を受診する患者は依然として多く、救急対応など本来の役割を十分に果たせないなどの懸念がある。同省は患者負担を増やすことで、最初は診療所・中小病院に受診させるのが狙い。