日本歯科新聞 | 2014年10月21日付
データヘルス計画 厚労省が「作成手引き」
厚労省は10月14日、レセプトや特定健診結果などのデータ分析に基づいて効果的で効率的な保健事業を実施するための「データヘルス計画作成の手引き」を公表した。手引きの中の参考例には歯科検診も盛り込まれている。同省は手引きを全ての健保組合や協会けんぽなどに配布し、今年度中にデータヘルス計画を作成してもらう。モデル計画では、県歯科医師会と協働して支援型歯科検診を実施する日産自動車健保組合、保健指導や歯科検診を実施する福岡県農協健保組合など52例を示した。一方、経産省は企業向けに「健康投資ガイドブック」を作成するなど、保険者と企業が一体になった健康増進を目指す。
矯正器材市場 2020年までに110億ドルへ
国際的な市場調査会社のTransparency Market Research社(本社=米国・ニューヨーク)は10月14日、歯列矯正の器具、消耗品の世界市場が、2020年までに110億㌦に達する可能性があるとのレポートを発表した。14年から20年までの矯正器材市場の推移を推定したもので、この間の年平均成長率(CAGR)は8.8%。
日歯役員ら安倍首相と会食
日本歯科医師会、日本歯科医師連盟、日本歯科医学会、日本歯科商工協会の役員らは、首相官邸で安倍晋三首相と10月9日に会食し、日歯、日歯医学会、商工協会が開発した訪問歯科診療用器材パッケージ「DENTAPAC KOKORO」を報告した。安倍首相に対し大久保会長から「日歯らが主催する来年3月開催の世界会議2015などを通じて先進国に訪問歯科器材を買ってもらえるよう努力する。将来的には政府、日歯、学会、商工協会、日本財団で検討会を作りたい」と提案し、安倍首相も前向きな姿勢を見せたという。
台風19号 屋根破損など医院にも被害
10月11日から14日にかけて日本列島を縦断した大型の台風19号により、鹿児島、大分、高知、香川、千葉の歯科診療所で屋根の破損や看板が外れるなどの被害があった。
近藤元日歯副会長の旭日小綬章祝う
春の叙勲で旭日小綬章を受章した元日本歯科医師会副会長の近藤勝洪氏を祝う会が10月11日、東京都千代田区の東京會舘で開かれ、全国から430人の歯科関係者らが駆けつけた。近藤氏は昭和16年生まれ、73歳。40年に日本歯科大学卒業、46年に診療所開設、平成18年から平成25年6月21日まで日歯副会長、現在は、日本歯科大学校友会会長を務める。
厚労省・薬事功労者大臣表彰 歯科で4氏受賞
厚労省は10月15日、平成26年度薬事功労者厚生労働大臣表彰者を発表した。歯科関係では現・大東京歯科用品商協同組合理事長の小越敏、元・北海道歯科用品商協同組合理事長の三浦政雄、現・近畿歯科用品商協同組合兵庫県支部支部長の有本清隆、現・熊本県歯科用品商組合組合長の黒田雅明の4氏が受賞した。23日に厚労省内で表彰式が執り行われる。
国保組合への補助廃止
財務省は、所得水準の高い国保組合に対する国庫補助を原則廃止すべきとの考え方を示した。来年度予算編成に向けて10月8日の財政制度等審議会財政制度分科会で主張したもので、協会けんぽに対する国庫補助率をリーマンショック後の危機対応措置開始前の水準13%に段階的に戻すべきとし、薬価改定、介護報酬改定の在り方についても言及した。
ワクチン指針第2版を公表-日本環境感染学会
日本環境感染学会(小西敏郎理事長)は、「医療関係者のためのワクチンガイドライン」の第2版を10月2日に公表した。情報は学会のウェブサイトからダウンロードできる。第1版で必ずしも現場の実情に合わないものや、誤解を生じやすい部分があるとの指摘を受けて改変したもの。
歯髄幹細胞を使い肝硬変治癒
日本歯科大学再生医療研究チームは、ヒト歯髄幹細胞を使い肝臓様細胞の作成に成功した。さらに急性肝不全・肝硬変ラットを使った実験で、肝臓様細胞移植によって、肝臓の完全再生と肝硬変の治癒を確認。肝硬変治療につながる前臨床実験として注目を集めている。10月17日の記者会見で八重垣健教授が説明した。
スポーツサイエンス機構設置で室伏氏「後世に評価される研究を」
東京医科歯科大学は同大設立記念日の10月10日、スポーツサイエンス機構の設置について記者懇談会を開いた。オリンピック金メダリストでスポーツ科学研究者として活躍する室伏広治氏もスポーツサイエンスセンター長として出席し、意気込みを語った。室伏氏は「東京オリンピック開催が決まった際、若手選手ばかりが注目を集めたが、ベテランアスリートもけがをせず力を発揮できるような、科学に基づいたトレーニング方法などを開発していきたい。そして、『2020年の東京オリンピックはスポーツサイエンスがすばらしかった』と後世に評価されるような研究・開発を展開したい」と語った。
臍帯・胎盤研第1回総会 歯科医が理事に就任
臍帯・胎盤に関わる医学的価値を証明するため発足した日本臍帯・胎盤研究会の第1回総会・大会が10月13日、東京・品川のTKPガーデンシティ品川で開かれた。会長に兵庫県芦屋市開業の医師、松本浩彦氏が就任した他、副会長や理事に11人が選ばれた。理事には三重県開業の歯科医師、福森暁氏が名を連ねている。なお、総会で事務局はSPヘルスケアコーポレーションに決まった。問い合わせはTEL03(5614)1283まで。
ワールドデンタルショーで有名建築家がGCブースを設計
洗練された企業哲学を表現した―。ジーシー(本社・東京都文京区、中尾潔貴社長)は、世界的に注目される日本の建築家、隈研吾氏が設計した展示ブースを10月10~12日に開かれた第7回ワールドデンタルショー2014で披露し、話題を呼んだ。
歯科医師過剰問題で市場任せに否定的-下村文科相
下村博文文科相は歯科医師過剰問題について10月16日の文教科学委員会の席上、「歯科医師が将来設計できるように支援・関与していく。市場任せにするわけにはいかない」と発言した。民主党の西村正美参議院議員の質問に答えたもので、9月の日本口腔インプラント学会学術大会での講演でも下村大臣は「歯科医師が多いと言われている中で、優れた入学者の募集が困難な大学、国家試験の合格率が低い大学の入学定員を見直す」との見解を示している。
次期参院選 西村氏、笹井氏を推薦-都歯連盟
東京都歯科医師連盟は10月20日、臨時評議員会を開き、次期参議院選挙候補者について、現職で民主党の西村正美参議院議員、新人で杉並区会員の笹井啓史氏(日本大学松戸歯学部教授)の両氏の推薦を決めた。
次期参院選 高橋氏を推薦-兵庫県歯連盟
次期参議院選挙比例代表選挙候補者について、兵庫県歯科医師連盟は10月16日の臨時理事会で同県県議会議員で自民党の高橋進吾氏の推薦を全会一致で決定した。
DPCデータの第三者提供議論-中医協
中医協は、診断群分類ごとの点数の設定および分類の見直しのために厚労省が収集・管理しているDPCデータの第三者提供について10月8日の総会で議論した。政府は同データの第三者の提供について、6月に閣議決定した「日本再興戦略改訂」 で今年度から試験的な運用開始するとしている。