レセプトの医療情報で身元の絞り込みが可能

歯科用レセプトコンピュータにある患者情報の「欠損」「歯牙あり」だけで1千から10人(上位1%)まで個人を絞り込めたのは66%だった。3月3日に開かれた厚労省の「第5回歯科診療情報の標準化に関する検討会」で新潟県歯科医師会がモデル事業として報告した。「欠損」「歯牙あり」以外に18種類のデータを活用すると76%まで精度が上がり、大規模災害時の身元確認作業において生前のレセプトデータは、個人を特定するまではいかなくともある程度個人を絞り込めることが実証された。

26年支払基金への請求点数 前年比34億点の増加

平成26年の歯科の社会保険診療報酬支払基金請求件数は1億2,297万件、請求点数は1,463億1,439万点となり、前年に比べ、386万件、33億8,973万点それぞれ増えた。医療保険業務研究協会による歯科の原審査状況(速報)によるもので、審査件数も前年度に比べ7万7千件、審査点数は603万点増えている。

国保組合の補助見直しへ

政府が今国会に提出する医療保険制度改革関連法案の概要が明らかになった。厚労省が2月20日の社会保障審議会医療保険部会で関連法案の概要を説明したもので、所得水準の高い国保組合の国庫補助は平成28年度から5年間をかけて段階的に見直すとされ、歯科医師国保への影響も避けられない。

日歯連盟会長選挙 東京の高橋氏のみ立候補

任期満了に伴う日本歯科医師連盟の役員選挙の届け出が3月6日に締め切りられ、会長選挙(定員)には東京の高橋英登氏、監事選挙(定員3人)には神奈川の中村昌人、長野の滝澤隆、大阪の川野敏樹の3氏(届出順)が立候補し、会長、監事のいずれも定数内。3月20日に開催される第124回日歯連盟評議員会で正式に承認される見通し。任期は7月1日から2年間。

日歯が入会促進策で情報誌を発刊

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、入会促進策の一環で、歯科医師会の役割や会員の声を掲載した情報誌「Together!!~国民歯科医療の充実・強化」(VOL.1)をこのほど発行した。

診療報酬請求事務能力試験 歯科の合格51人

日本医療保険事務協会(尾嵜新平理事長)による第41回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が2月20日に発表された。合格者数は歯科は51人、合格率は医科32.1%、歯科35.7%だった。

日歯会長予備選を協議

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、第119回都道府県会長会議を東京・市谷の歯科医師会館で2月20日に開いた。時局対策で執行部は、代議員と選挙人で実施する日歯会長予備選挙の在り方の再考を提案した。意見交換の結果、代議員、選挙人に今後の選挙制度の検討材料とするためのアンケートの実施を確認した。

事業計画・予算など可決-全歯連総会

全国歯科医師国民健康保険組合連合会(小澤孜会長)は平成26年度第2回通常総会を東京・市谷のアルカディア市ヶ谷で3月3日に開き、27年度の事業計画や同歳入歳出予算等を決めた。

非営利新法人を提案-厚労省検討会

厚労省の「医療法人の事業展開等に関する検討会」は、医療機関相互の機能の分担や業務の推進を図る観点から非営利型の新法人「地域医療連携推進法人制度(仮称)」の創設を提言した報告書を2月9日に公表した。

行政処分20人を答申

厚労省は、刑事事件等で刑が確定した医師12人、歯科医師8人に対する行政処分を2月27日に発表した。同日、医道審議会医道分科会が答申したもの。処分の効力は3月13日から。歯科医師の処分のうち業務停止1年6月は1人、業務停止8月が1人、業務停止4月1人、業務停止3月2人、戒告3人。このうち診療報酬不正請求によるものは2人。

食育の委員会設置は19-日歯地域保健委員会調べ

食育関連の委員会等を設置している都道府県歯科医師会は19歯会のみで、今後の設置予定も「ある」との回答は0歯会となっている。日本歯科医師会の地域保健委員会が実施した「地域保健・産業保健・介護保険関係」の平成26年度アンケート結果によるもので、委員会の名称に「食育」がつくのは栃木「食育推進小委員会」、愛知と石川の「食育推進委員会」、大阪「食育推進検討委員会」の4歯会のみ。

20年後の保健医療で懇談会-厚労省

厚労省は、20年後の2035年を見据えた保健医療政策ビジョンとその道筋を示すための「保健医療2035策定懇談会」の初会合を2月24日に開いた。

叙勲・表彰者を祝う-東医歯大歯科東京同窓会

東京医科歯科大学歯科東京同窓会は、平成26年度叙勲・表彰を祝う会を東京・九段下のホテルグランドパレスで2月19日に開いた。共催は同大歯科同窓会。会員で同年度に受章・表彰を受けたのは旭日双光章の国光隆史(麹町支部)、日本歯科医師会会長表彰の腰原偉旦(浅草支部)、東京都功労者表彰の高橋秀直(台東)の3氏。

災害時の施設利用で協定-日歯と1都3県

日本歯科医師会(大久保満男会長)と千葉、埼玉、東京、神奈川の1都3県の歯科医師会は、災害時における施設利用の協力に関する協定書を2月20日付で締結した。

歯科医療費 4~9月で2.5%増

平成26年4~9月の歯科医療費は前年同期比で2.5%伸びているのが厚労省の調べで分かった。26年度診療報酬改定で歯科診療報酬は消費税8%への引き上げへの対応分も含めて本体0.99%引き上げられている。

電子レセの11月診療分 歯科の請求施設72%

社会保険診療報酬支払基金の「電子レセプト請求普及状況」による平成26年11月診療分で、歯科の請求総医療機関数に占める電子レセ請求の割合は前月よりも2.6ポイント伸び、72.5%となり、初めて7割を超えた。

医療経済実態調査を了承-中医協

平成28年度診療報酬改定の基礎資料とする第20回医療経済実態調査の実施を、中医協は2月18日に了承した。調査票は抽出された医療機関に5月末送付予定で、回答期限は6月末。調査結果は11月上旬をめどとする。

高額レセ特別審査委員 新委員の平均年齢は61歳

厚生労働大臣が定める高額レセプト(医科40万点以上等)の診療報酬請求書の審査を行う社会保険診療報酬請求書特別審査委員の改選状況が、医療保険業務研究協会の発行する「医療保険・国民健康保険等における診療報酬の審査支払に関する情報(平成27年1月分)」で分かった。

医療保険改革の法案撤回求める-保団連

全国保険医団体連合会(保団連)は3月4日、前日に閣議決定した国民健康保険法、健康保険法、高齢者医療確保法などを一括した医療保険制度改革法案に対し、撤回するよう求める政策部長談話を発表した。

スポーツデンティスト養成講習会の開催要項公表

日本歯科医師会と日本体育協会による平成27年度の日本体育協会公認スポーツデンティスト養成講習会の開催要項が公表された。申し込み方法は、受講希望者は提出書類を推薦団体に提出。推薦団体が書類を確認した上で都道府県歯は日歯に、日本体育協会加盟中央競技団体は新規受講者推薦書と併せて日本体育協会に提出する。推薦団体から日歯、体育協会への提出期限は4月30日必着。

認定分科会に口腔検査学会

日本歯科医学会の2月23日の評議員会で、認定分科会として日本口腔検査学会が承認・可決された。4月から認定分科会は22学会、専門分科会と合わせて43学会となる。認定分科会登録には、昨年8月の公示を受けて、同学会のほかに三つの学会が申請していた。

日本歯科医学会会長賞に7人が選出

平成26年度日本歯科医学会会長賞に7人が選出され、同学会は2月23日の評議員会で授賞式を行った。受賞したのは、研究部門で東京歯科大学客員教授の山田好秋氏、東京歯科大学名誉教授の山根源之氏、奥羽大学学長の赤川安正氏、教育部門で新百合ヶ丘総合病院歯科口腔外科研究所所長の福田仁一氏、ムカイ口腔機能研究所所長の向井美惠氏、横浜歯科技術専門学校歯科診療所院長の出口眞二氏、地域歯科医療部門で東京都歯科医師会会員の渡邉洋夫氏。

福岡学園理事長 水田祥代氏が就任

福岡歯科大学を有する福岡学園の理事長に水田祥代(すいた・さちよ)氏が3月3日付で就任した。前理事長の故田中健藏氏の死去に伴うもので、同日の理事会で決まった。任期は2017年8月2日まで。

新病名案で器材情報など求める-日歯医学会

日本歯科医学会(住友雅人会長)は、提案する新病名案について、関連する検査や診断、治療法、器材などの情報提供を求める文書を日本歯科商工協会(山中通三会長)宛に送っているのが分かった。

平成26年10月の歯科医療費・社保 件数・点数とも4%以上増加

社会保険診療報酬支払基金による平成26年10月診療分の総計確定件数は8,099万3千件、点数1,296億863万4千点で前年同月に比べ、件数は3.2%、点数は3.6%増加した。歯科は1,025万1千件、125億1,004万7千点で、前年同月に比べ、件数は4.6%、点数は4.8%増加した。

平成26年10月の歯科医療費・国保 市町村は金額で1.1%の増加

国保中央会がまとめた平成26年10月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆2,521億円で、うち後期高齢者分は1兆2,389億円だった。歯科医療費は市町村が715億円で、対前年同月比で1.1%増。組合は49億円で2.9%増。後期高齢者は445億円で5.5%増加した。

電子カルテ・レセ機能の標準化で報告書

日本歯科医師会(大久保満男会長)は、医療情報連携ネットワークおよび医療情報標準化を進める上で必要な電子カルテ・レセコンの機能についての報告書を日本歯科商工協会および日本歯科コンピュータ協会に2月19日付で送付した。同報告書は日歯の電子レセプト対応プロジェクト・チームが厚生労働省の「歯科診療情報の標準化に関する検討会」での経緯を考慮し取りまとめたもので、口腔内情報の自動的更新や患者検索など電子カルテ・レセコンのさらなる機能の充実により、歯科関連情報の活用の幅を広げ、国の医療IT化政策や地域包括ケアシステムを推進するのを目的としている。

歯科医師需給問題 厚労省検討会WGが初会合

厚労省は、歯科医師の資質向上等に関する検討会の第1回歯科医師需給問題に関するワーキンググループ(WG)を2月24日に開いた。会合で日本歯科医師会は歯科医師過剰を訴えたが、他のメンバーは歯科医療に対する今後の需要の増加を訴え、在宅歯科医療に取り組む若い歯科医師の養成の必要性を強調した。同検討会は、歯科診療所数の増加傾向が続くが将来的に人口減少が見込まれる中、昨年の日歯の歯科医師数の上限8万2千人、新規参入歯科医師1,500人との見解を受け、歯科医師の養成の在り方を検討するもので、年内をめどに意見集約を図る。

和田日歯副会長が「迂回寄付疑惑は法令順守の問題」と発言

日本歯科医師会の和田明人副会長は、平成26年度第2回九州地区連合歯科医師会協議会の来賓あいさつで、日刊紙等が報じた日歯連盟の迂回寄付疑惑問題について「政治資金規正法改正は日歯連盟の一億円のヤミ献金事件を契機にしたもので、大きな意味でコンプライアンスに問題があった」との認識を示した。