2014年医療機関の休廃業・解散 歯科は46件、12.2%増

2014年に休廃業・解散した医療機関は前年比12.7%増の347件となり、07~14年の間で過去最多を更新した。うち歯科医院は46件(前年比12.2%増)、診療所は271件(同10.2%増)、病院は30件(同42.9%増)となっている。帝国データバンクが休廃業・解散動向調査結果として3月11日に発表したもので、医療機関の倒産件数は12年以降減少する中で、休廃業・解散件数は増加傾向にある。

独自健診フォーマットを運用-日医

日本医師会(横倉義武会長)は、4月から「日医健診標準フォーマット」の運用を開始した。標準フォーマットの利用対象は特定健康診査、一般定期健康診査、特殊健康診断、対策型がん検診、任意型がん検診、人間ドック。妊婦健診、乳・幼児健診、児童生徒健診は27年度中に追加する予定。

日雇い労働者の歯科医療費が増加

協会けんぽの加入者のうち、日雇い労働者の歯科医療費は直近の27年1月分で1,719万5千円と前年同月に比べて8.53%増加している。厚労省、全国健康保険協会(協会けんぽ)の調べで分かったもので、景気回復などの要因で歯科受診者が増えている可能性がある。また、27年1月分の歯科の件数は1,311件、日数2,629日、給付費1,219万9千円で、前年よりそれぞれ4.54%、2.18%、8.45%増えた。

レセ情報等の第三者への提供で指針改定-厚労省

厚労省は、「レセプト情報・特定健診等情報の提供に関するガイドライン」の改正を4月13日に発表した。ガイドラインは平成23年3月に策定されたもので、今回が3回目の改正で、レセプト情報等の利用期間の上限を1年から2年に延長するのが柱。ガイドラインの改正内容は、レセプト情報等の利用期間を1年から2年に変更すると同時に延長する場合は、必要に応じて認める。

群馬県歯が公益社団に

群馬県歯科医師会(村山利之会長)は、一般社団法人から公益社団法人に4月1日付で移行した。一般社団法人を取得後に公益社団法人に移行した歯科医師会は恐らく全国で初めてのケース。

田中元都歯会長の叙勲を祝う

元東京都歯科医師会会長の田中秀夫氏の旭日小綬章受章を祝う会が4月11日、東京・新宿の京王プラザホテルで開かれ、多くの歯科関係者が集まった。田中氏は昭和15年生まれ、40年日本歯科大学卒業。44年から世田谷区歯理事、同会長、日本歯科医師会産業歯科衛生委員会委員、都歯代議員、都歯理事、都歯保険指導員などを歴任し、平成17年4月から21年3月まで都歯会長を務めた。謝辞で田中氏は「多くの関係者のおかげで受章できたことに感謝したい。特に歯科医師会の会務などで非常に忙しい中、家庭を支えてくれた妻にはどんなに感謝してもしきれないほどだ」と述べた。

27年度の貸付事業概要公表-福祉医療機構

独立行政法人福祉医療機構は、平成27年度福祉医療貸付事業における事業予算の概要を発表した。個別の融資に関する問い合わせは福祉医療貸付部医療審査課TEL03(3438)9937まで。

訃報 小川靖彦氏

元兵庫県歯科医師会副会長の小川靖彦(おがわ・やすひこ)氏は4月5日、肝内胆管がんのため死去した。86歳。同氏は昭和25年3月に大阪歯科医学専門学校を卒業。兵庫県歯副会長の職務は3年4月~6年3月までで、また、3年4月~12年3月まで相生・赤穂市郡歯科医師会会長を務めた。

第50回メディア懇談会を開催-東京歯科保険医協

東京歯科保険医協会(松島良次会長)は4月16日、東京・新宿区の同会会議室において、第50回のメディア懇談会を開催した。メディア懇談会は、個別指導に関わるとされる同会会員の自殺を問題視して会としての意見を発信していきたいと考え、2008年3月に行われたのが最初。当時、広報部長だった藤野健正氏(東京都開業)によれば、通常の記者会見でなくメディア懇談会との形態としたのは、一方的な発信だけではメディアの側からの誤解による批判などを招きかねないと考えたからだという。その後、さまざまな話題を取り上げて協会側と記者らの情報交換が続けられ、現在に至っている。松島会長は、「今後も、メディア懇談会を通じて、積極的に情報を発信していきたい」と抱負を語った。

ラボオーナーズサミットin東京-歯技協

二十数年前までは70校を超えていた歯科技工士学校もここ10年は閉校が相次ぎ、平成26年度の入学者数は全国53校で1,286人と定員数の68%。さらに歯科技工士の高齢化、若手離職者の増加と、歯科技工界は厳しい環境が続いている。日本歯科技工所協会(歯技協)は、厳しい環境改善への取り組みに向け、「2015ラボオーナーズサミットin東京」を6月27日に東京・丸の内のトラストシティー カンファレンスで開く。

リン酸化プルラン使用人工骨 歯科での実用化目指す

北海道大学大学院歯学研究科の吉田靖弘教授らが開発した「リン酸化プルランを用いた世界初の多目的接着性人工骨」の実用化を目指すベンチャー企業が設立された。科学技術振興機構(JST)と日本医療研究開発機構(AMED)、北海道大学、岡山大学が連名で4月8日に発表した。平成33年度をめどに歯科領域での製造販売承認を取得し、上市3年後には売上目標6億5千万円を目指すとしている。

122分科会結集-日医学会総会

4年に一度開催される第29回日本医学会総会2015関西(髙久史麿会長 、井村裕夫会頭)の講演会が皇太子殿下出席の下、4月11日に京都市内で開会した。「医学と医療の革新を目指して―健康社会を共に生きるきずなの構築」をメーンテーマに、専門分化した122分科会が分野を越えて、最先端医療や超高齢社会が抱える課題への対応など、医療の在り方を模索した。

新予防プログラムを提唱-第1回トータルヘルスアカデミー

従来の定期検診とPMTC型の予防だけでは健康を保持できない患者がいるとして、菌質の改善を始めとする根本的歯周病治療を提唱するT-methodグループ(辻村傑代表)は4月9日、東京都港区のコクヨホールで第1回トータルヘルスアカデミーを開いた。

統一地方選挙前半戦 歯科関係者11人当選

統一地方選挙の前半戦が4月12日に投開票され、歯科医師7人、歯科技工士2人、歯科衛生士1人が当選した。なお、医療関係者ではないが山梨県議選で、同県歯科技工士会の外部理事の臼井成夫氏(無所属・現職、甲府市)も当選した。