日本歯科新聞 | 2015年9月29日付
国民の84%が歯科のかかりつけ「ある」
かかりつけの「歯科医及び歯科診療所」を持っている国民は84.4%に対し、「医師及び病院・診療所」は72.8%と歯科の方が多かった。日本歯科総合研究機構が今年6月に実施した調査の結果を9月25日の平成27年度社会保険指導者研修会で日本歯科医師会の遠藤秀樹常務理事が発表した。
歯磨き中の事故 毎年40件前後発生
東京都内で毎年、歯磨き中の転倒などで乳幼児約40人が救急搬送されている。東京消防庁がまとめたデータで、85%が入院を必要としない軽傷で済んでいるものの、14%が要入院、生命の危機が強い事例も1%あり、注意を呼びかけている。
米デンツプライ・インターナショナル 米・シロナを買収
デンツプライ・インターナショナル(本社・米国、ブレッド・ワイズCEO)は、米国拠点のシロナデンタルシステムズを株式交換を通じて約55億ドル(約6,600億円)で買収することで合意した。統合後の会社は「デンツプライシロナ」として、歯科用ユニットや洗口液など幅広い歯科用製品を手掛ける意向を示している。
英国で歯科の医療面接の録音が問題に
歯科診療におけるコンサルテーション内容を歯科医師に黙って録音する患者をめぐって、英国の歯科医師の間で議論が起こっている。
患者申出療養制度で難病患者らにヒアリング-中医協
中医協は、日本難病・疾病団体協議会、全国がん患者団体連合会から来年4月に実施する患者申出療養制度について9月9日にヒアリングした。両団体は「制度は例外的なもので混合診療の全面解禁はやめてほしい」、「有効性と安全性が示された薬は速やかに保険適用にすべき」などと要望した。
台風18号豪雨 茨城など3県で41件の被害
日本歯科医師会(髙木幹正会長)は9月17日の理事会後の会見で、台風18号などによる豪雨で茨城、栃木、宮城の3県で会員への被害が41件(9月16日正午時点)あったと報告した。うち浸水被害は9割を超える。
世界口腔保健アトラス第2版を発表
タイ・バンコクで9月23日から開催されている世界歯科医師連盟(FDI)の年次総会で、世界口腔保健アトラス第2版が発表された。最新のデータに基づき、世界の口腔保健関係者に学術的なリソースを提供するとともに、口腔疾患の予防に対する戦略を示唆する内容。FDIのホームページから全文をダウンロードできる。
超高齢社会でのインプラント 是か非か問うシンポ開催
インプラントを埋入した患者の高齢化がどんどんと進み、撤去や清掃の困難なインプラント義歯等が介護現場で問題となっている。日本口腔インプラント学会(渡邉文彦理事長)の第45回学術大会(窪木拓男大会長)で「超高齢社会においてインプラントは是か非か?」と題したシンポジウムが行われた。
移植等の拒絶反応を抑制-北大
北海道大学遺伝子病制御研究所ら研究グループは、iPS細胞を使い、他人の臓器・細胞移植などに伴う拒絶反応を抑制する方法を考案し、マウスを使った実験で有効性を確認した。同研究はTransplantationオンラインで英国時間9月10日に公表された。
領域越え歯学発展を-日歯医学会第31回集い
日本歯科医学会(住友雅人会長)は、分化した各専門領域間での情報交換、臨学産協同による歯科医学の発展を目的とした第31回「歯科医学を中心とした総合的な研究を推進する集い」を9月19日、東京・市谷の歯科医師会館で開いた。全国の歯科大学・歯学部および歯科医師会から演題を募り、応募のあった19題の中から選出された8題の研究発表があった。後日、4題に優秀発表賞が授与される予定。
大阪歯科大学 川添氏 学長3選、理事長5選
大阪歯科大学は、任期満了に伴う学長選考で現学長の川添堯彬氏を再々任した。また任期満了に伴う学校法人の理事長選考でも、同氏が5選を果たした。任期は、学長が10月1日から2019年9月30日までの4年間で、理事長が10月1日から18年4月2日まで。
デンツプライ三金 子会社を吸収合併
デンツプライ三金は10月1日、子会社のデンツプライIHと三金ラボラトリーを吸収合併する。9月1日にはデンツプライ三金の代表取締役会長に向英俊氏、代表取締役社長に小野田充利氏が就任した。
清水日学歯会長の辞任論相次ぐ
日本学校歯科医会(清水惠太会長)は9月16日、第88回臨時総会を東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で開いた。清水会長が愛媛県歯会長時代に開催した第75回全国学校歯科保健研究大会で、688万円の余剰金が発生したにもかかわらず収支報告書を改ざんし、事態が発覚した後、文科省が長野県で来月に開催される第79回大会の主催者から降りた問題をめぐり、出席者からは清水会長の責任・辞任を求める声が相次ぎ、会長を擁護する声はなかった。清水会長は「役職にしがみついているわけではないが、投げ出すわけにはいかない」と述べ、文科省が通知した4項目の措置が改善されるまで少なくとも続投する意思を示した。
日歯連盟が会計協議会を設置
日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は、第126回臨時評議員会を東京・市谷の歯科医師会館で9月18日に開いた。4月末に東京地検特捜部の家宅捜索が入った迂回寄付騒動が収束しない状況下で、執行部は会員の不信感を払しょくするため、会計の透明化に向けた取り組みとして「会計協議会」の設置を説明。さらに組織刷新委員会を10月にも立ち上げ、一連の問題の調査、検証する方針を明らかにした。議事は議長の奥山文雄氏(群馬)、副議長の荒川信介氏(広島)の他、顧問、役員報酬算定委員会委員の選出など全議案を可決した。