26年後の歯科医師数 5,500人不足

患者数などを元に推計した2041年に必要な歯科医師数は5,500人不足すると、国立保健医療科学院総括研究官の安藤雄一氏が述べた。11月18日の厚労省の歯科医師の資質向上等に関する検討会・第3回歯科医師の需給問題に関するワーキンググループで発表されたもので、41年の需要推計値10万1,400人に対し、供給推計値は9万5,900人と説明した。

日歯会長予備選挙3氏が立候補 開票は12月24日

日本歯科医師会会長予備選挙の立候補者が11月27日に締め切られ、元日歯副会長の富野晃(北海道)、現日歯会長の山科透(広島)、元日歯常務理事の堀憲郎(新潟)の3氏が立候補した(届け出順)。選挙は全国641人の選挙人と代議員による郵送投票で、12月24日に開票される。日歯連盟の迂回寄付事件による現職の日歯会長の逮捕で混乱している日歯のかじ取りを誰に委ねるのか、投票人の行動に注目が集まる。

医療分野での番号活用 オンラインで資格確認

厚労省の医療分野における番号制度の活用等に関する研究会は、マイナンバーカードに埋め込んだICチップを利用し、平成30年度から段階的に医療機関及び薬局の窓口で行う被保険者の資格確認をオンラインで実施するとの報告書を11月18日の会合で大筋で合意した。

マイナンバー取り扱いで勉強会-日歯

日本歯科医師会(山科透会長)は、平成28年1月からスタートするマイナンバー制度の勉強会を11月27日に東京・市谷の歯科医師会館で開いた。都道府県歯の役員や事務局関係者を対象にした勉強会では、厚労省政策統括官付情報政策担当参事官室長補佐の青木穂高氏と弁護士で元内閣官房社会保障改革担当室参事官補佐の水町雅子氏が制度の概要や歯科診療所におけるマイナンバーの取り扱いを解説した。

28年度診療報酬改定 基本方針の骨子案提示

厚労省は、平成28年度診療報酬改定の基本方針の骨子案を11月19日の社会保障審議会医療部会に提示した。歯科についてはかかりつけ歯科医の機能評価、口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した歯科医療の推進などが盛り込まれている。同省は、医療保険部会の議論も踏まえ、12月上旬に改定基本方針を取りまとめる。

「マイナス改定に反対」-保団連

全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、厚労省が中医協に報告した「第20回医療経済実態調査報告」に対する政策部長談話「一般診療所の損益差額・率ともに減少、多くの診療科で経営が悪化、診療報酬マイナス改定に強く反対する」を発表した。

9月末歯科診療所数 6万8,737施設

厚労省の施設動態調査による平成27年9月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,737施設で、前月よりも20増えた。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、116施設減少。開設者別歯科診療所数の個人は対前年同月比で628減、医療法人は516増。

CAD/CAM発展で成長 美容歯科市場224億ドルに

国際的な美容歯科の市場規模は2015年から20年までの間の年間平均成長率(CAGR)が6.8%で、20年には224億ドルに上る。詳細は英国米国に本拠を置く市場調査会社Markets and Marketsのウェブサイトで掲載。

抗菌性3D積層技工材料開発-オランダの研究グループ

3D積層技工でクラウン・ブリッジや矯正用マウスピースを作製するコンポジットレジン材料に抗菌性を持たせる技術が発表された。今回開発に成功した抗菌性素材は、歯冠修復材料としては二次う蝕や隣接歯へのう蝕伝播の予防、矯正用具としては歯面のう蝕予防に効果があると期待されている。

医療経営士合格者 2級は83人、3級471人

日本医療経営実践協会(吉原健二代表理事)は、10月25日に実施した「第10回医療経営士2級資格認定試験」と「第16回医療経営士3級資格認定試験」の合格者を発表した。2級試験は全国で281人が受験し、83人が合格、合格率は29.5%。3級試験は1,023人が受験し、471人が合格、合格率は46.0%だった。なお、次回試験は2級が2016年6月19日、3級が2月21日に実施される。

猫の歯周病原菌 細菌叢を特定

猫の健康と疾患に関連する細菌種を初めて特定し、猫の歯周病治療に新たな光をもたらす研究結果が「PLOS ONE」(11月26日付)で発表された。ウォルサム研究所ペット栄養学センターと獣医歯科学の専門医、フォーサイス研究所らによるもの。

大地震の状況を調査-ネパール歯科医療協

ネパールで学校歯科保健を中心とした自立支援型保健活動の推進や高齢者に対するプロジェクト、母子保健などの支援活動などを25年以上続けているネパール歯科医療協力会(=ADCN)は、今年4月に発生したネパール大地震の状況調査のため、9月に3人の隊員を先遣隊として現地に派遣した。今月24日~2016年1月5日の日程でネパールに赴く29次隊の支援活動の在り方を探るためで、帰国した先遣隊の報告を基にした提言がまとめられた。 同会とNPOのウェルビーイングは、29次隊がネパールに出発する12月24日まで被災者を支援するための募金活動を行っている。郵便振替口座 口座番号01710-0-78602、口座名ネパール歯科医療協力会

特定商取引法 矯正や漂白も対象か

内閣府が所管する消費者委員会は、美容の向上を主たる目的とした医療サービスについて、強引な勧誘、返金規定に関わるトラブルなどが全国の消費生活センターに相談されているのを受け、各種美容医療のうち、長期、高額、継続的という要件を満たすものについて、特定商取引法における特定継続的役務提供として規制対象とするよう検討している。日本歯科審美学会で消費者庁の長田氏が指摘したもの。

医療・保健とビッグデータ 国際的な知見集めて検討

情報産業と、医薬品メーカー、医療提供者、保険者などが国際的に連携して新たな産業分野を創設しようという動きが加速している。2007年に米・カリフォルニアで結成され、ヘルスケア分野での情報活用を推進しているHealth2.0LLCと、医師向けコミュニティサイトを運営するメドピア(本社・東京都渋谷区、石見陽社長)は11月4、5の両日、東京・虎ノ門ヒルズで、国内外の医療政策担当者、情報技術関連企業、製薬メーカー、医療従事者を集めた大規模なカンファレンス「Health2.0 Asia-Japan 2015」を開催した。医療現場や医療保険業務で生じる膨大な医療データや、健診データを、医療政策、医療提供体制のアウトカム向上のために生かす「データヘルス」の取り組みを加速するため、国際的な知見を集めて検討するのが狙い。

歯磨工業会第15回標語 最優秀賞に齋藤さん

第15回標語募集の最優秀賞に福島市在住の齋藤真奈美さんの「歯みがきは がんばる歯への プレゼント」が選ばれ、10月29日に福島市内で表彰式が行われた。

日歯連盟 参院選から撤退、高橋執行部は信任

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は11月27日、第127回臨時評議員会を東京・市谷の歯科医師会館で開き、次期参議院選挙での候補者擁立の白紙撤回と執行部の信任を求める議案を賛成多数で可決した。両議案とも迂回寄付事件の影響によるもの。参院選での候補者の擁立断念は平成16年以来2度目。執行部の信任議案では不信任票が4割弱あった。評議員会後の会見で家田隆弘理事長は「会計の透明化や開かれた連盟組織などの改革を推し進めることが、不信任票を投じた方への回答になると確信している」と述べた。