日本歯科新聞 | 2016年3月1日付
世界初の4次元シミュレーター 誤嚥と加齢変化の関係解明
大手食品会社の明治(東京都江東区、川村和夫社長)は、武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市、丸山洋院長)と共同で世界初の4次元嚥下シミュレーター「Swallow Vision」を開発。同機を用いた軽度嚥下患者の誤嚥メカニズムに関する研究成果を、アメリカの嚥下障害に関する学会「Dysphagia Research Society」の2016年度年次集会(米国・アリゾナ州ツーソン、2月25~27日)で報告した。
歯科技工士初の全国統一国家試験実施
歯科技工士の初の全国統一国家試験が2月28日、札幌、東京、大阪、福岡の4会場で実施された。受験者数(願書申請者数)は1,130人。初めての統一試験とあって受験生も引率の教員にも緊張感が漂っていた。合格発表は3月28日午後2時に行われる。
山科日歯執行部の最後の定例会見
日本歯科医師会会長を3月11日で退任する山科透会長は2月25日の理事会後の会見で、次期執行部との会務の引き継ぎについて「相手がバトンを受け取りやすいようにしていきたい」と話した。会見では日歯と日歯連盟の関係の在り方にも触れ、「以前は両団体に齟齬があったが、そうあってはならない」と新執行部に緊密な連携を求めた。
会費徴収方法など協議-九地連
九州地区連合歯科医師会(会長・長谷宏一福岡県歯会長)は2月20日、平成27年度第2回協議会を佐賀市のホテルニューオータニ佐賀で開き、会費徴収方法や歯科健診受診率向上の対策などを協議した。
3氏の表彰を祝う-東医歯大歯科東京同窓会
東京医科歯科大学の歯科東京同窓会は2月18日、同大歯科同窓会との共催で平成27年度に受賞した厚生労働大臣表彰の奥村ひさ氏、腰原偉旦氏、東京都功労者表彰の阪柳敏春氏を祝う会を東京・九段下のホテルグランドパレスで開いた。
女性歯科医の活躍の方向性示す
妊娠・出産や育児などで就業を離れていた女性歯科医師が復職するには歯科医療技術の研修やインターネットを利用した学習形態「e-ラーニング」を活用した研修などが必要―。厚労省の歯科医師の資質向上等に関する検討会の女性歯科医師の活躍に関するワーキンググループ(WG)が2月19日、「女性歯科医師の活躍の在り方の方向性」を大筋了承した。産休・育休の取得の促進や両立支援等補助金を活用した代替要員の確保などを歯科診療所の開設者に求めている。方向性については、詳細を詰め、4月以降に開催する「歯科医師の資質向上等に関する検討会」で報告する。
請求事務試験で歯科は49人合格
日本医療保険事務協会(尾嵜新平理事長)による第43回診療報酬請求事務能力認定試験の結果が2月19日に発表された。合格者数は医科が3,107人、歯科は49人で、合格率は医科38.7%、歯科34.3%だった。
日歯医学会が第94回評議員会
日本歯科医学会(住友雅人会長)は第94回評議員会を2月24日、東京・市谷の歯科医師会館で開いた。平成28年度事業計画や会計収支予算など3議案を承認、可決したほか、10月の第23回日本歯科医学会総会の準備状況や歯科関連医療技術提案書の診療報酬改定への収載率の報告があった。また、27年度会長賞授賞式では、歯科医学・医術の研究や、歯科医学教育、地域医療に貢献した7氏が表彰された。
歯科における人材育成でシンポ
日本学術会議歯学委員会(古谷野潔委員長)と日本歯学系学会協議会(宮崎隆理事長)による公開シンポジウム「これからの歯科医療を見据えた人材育成の在り方について」が2月20日、都内の昭和大学旗の台キャンパスで開かれた。
27年10月の歯科医療費・社保 点数5.1%増、件数6.1%増
社会保険診療報酬支払基金による平成27年10月診療分の総計確定件数は8,689万3千件、点数は1,384億6,130万9千点で、前年同月に比べ、件数は7.3%、点数は6.8%増加した。歯科は1,087万8千件、131億5,175万4千点で、前年同月に比べ、件数は6.1%、点数は5.1%増加した。
27年10月の歯科医療費・国保 市町村の金額2.1%減少
国保中央会がまとめた平成27年10月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆3,105億円で、うち後期高齢者分は1兆2,868億円だった。歯科医療費は市町村が700億円で、対前年同月比で2.1%減。組合は48億円で0.8%減。後期高齢者は469億円で5.5%増加した。
27年12月末歯科医院数 前月比33減で6万8,746施設
厚労省の施設動態調査による平成27年12月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,746施設で、前月よりも33減った。
26年度市町村国保財政 3,585億円の赤字
市町村国民健康保険の平成26年度の財政状況(速報値)は、単年度の収支差額で113億円の赤字だが、決算補填のための一般会計繰入金を除くと赤字額は3,585億円まで拡大する。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、93施設減少。開設者別歯科診療所数の個人は対前年同月比で583減、医療法人は494増。
米・CDCが歯周病の地域分布公表
アメリカ・疾病管理予防センター(CDC)は2月4日、アメリカ国内における歯周病の地域分布の追跡結果を発表した。CDC人口保健部のP.L.Eke氏らが国際歯科医学会(IADR)の機関誌「JDR」に掲載された論文によれば、CDCは2003年より、アメリカ歯周病学会(AAP)と協力して歯周病の地域分布を測定し始めた。南東エリア、南西エリア、特にミシシッピーデルタ地帯、メキシコ国境地帯、ネイティブアメリカン居住地帯に歯周病罹患者数が多かった。
英・4歳児の砂糖摂取制限運動
イングランド公衆衛生機構(PHE)は4歳児をターゲットにした砂糖摂取制限のキャンペーンを開始している。PHEは、4~10歳の間に摂取する砂糖の量が角砂糖5,500個分、重量にして5歳児の平均体重と同じ22キログラムに達していることに危機感を表明。4歳児の時に行動変容を促す介入が必要と判断したもの。英国小児歯科学会(BSPD)が協賛している。
東医歯大歯科器材・薬品開発センターが企業向けシンポ
東京医科歯科大学歯科器材・薬品開発センター(田上順次センター長)は2月22日、第12回シンポジウム「歯科医療機器の研究開発を実用化に繋げるために必要なこと」を東京都文京区の同大学で開いた。第1部では「歯科医療機器の研究開発から実用化までの支援体制について」、第2部では「医薬品医療機器等法施行後の現状と課題について」と題した全9講演が行われ、歯科関連企業の関係者らが多数参加した。