日本歯科新聞 | 2016年3月29日付
第109回歯科国試 合格者2千人割れ
厚労省は3月18日、第109回歯科医師国家試験の合格者を発表した。3,103人が受験し、合格者は1,973人、合格率63.6%だった。合格者が2千人を割るのは試験が年1回になった昭和61年以降初めて。合格率も前回と比べて0.2ポイント減った。
歯科国試 禁忌肢問題の廃止提案
歯科医師国家試験の合格基準で、禁忌肢を含む問題は出題しないなどとする報告書案が3月18日、厚労省医道審議会歯科医師分科会の歯科医師国家試験制度改善検討部会で示された。部会の提言事項は、分科会の意見や出題基準の改定状況を踏まえつつ、平成30年の第111回歯科国試からの運用を目指すとしている。
医道審、歯科医6人を行政処分
厚労省は3月11日、刑事事件等で司法処分が確定した医師13人、歯科医師6人の計19人への行政処分を発表した。医道審議会医道分科会の答申に基づくもので、処分効力は3月25日付。歯科医師は歯科医業停止3年が2人、同8カ月が1人、同3カ月が3人。
主体的な改革求める-日歯・組織の在り方検証委
日本歯科医師連盟の政治資金規正法事件に絡み、日本歯科医師会と利害関係を有しない中立・公正な外部有識者を構成員とする「組織の在り方検証委員会」は、「意見書」をまとめ、日歯に提出した。日歯に対し、「今回の経験を貴重な糧として、(意見書での)提言を真摯に受け止め、主体的な改革の努力を尽くす」よう求め、それによって「一層国民の信頼を勝ち得る公益社団法人へと成長することを切に期待する」とまとめている。
医療経営士3級525人が合格
日本医療経営実践協会(吉原健二代表理事)は3月22日、2月21日に実施した「第17回医療経営士3級資格認定試験」の合格者を発表した。なお、次回試験は1級(一次試験)が9月4日、2級と3級が6月19日に実施される。
平成26年10月末 858地区で無歯科医
日本の無歯科医地区は平成26年10月末日で858地区と、前回調査(平成21年)に比べ72地区減り、昭和53年の同時期に比べて3分の1以下に減っている。厚労省が3月10日付で発表した「平成26年度無医地区等調査及び無歯科医地区等調査の結果」によるもの。
行政と現場に聞く診療報酬改定
平成28年度診療報酬改定が4月からスタートする。歯科においては「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」や多職種連携などで新たな点数、仕組みを導入する。また、幾つかの歯科技術を新規で保険導入した。今回の診療報酬改定の意図や医療現場の評価を厚労省保険局の田口円裕歯科医療管理官と医療保険分野に精通する桜田歯科診療所(東京)の中川勝洋副院長に聞いた。
日歯会員有功章 福島の新藤氏ら6人
日本歯科医師会の平成27年度会員有功章の表彰式が3月11日、日歯臨時代議員会2日目の冒頭に東京・市谷の歯科医師会会館で行われ、山科透日歯会長から受章者に対し、表彰状と記念品が贈られた。受章者は、授賞規程第4条第1項第一号該当で、福島の新藤洋子(72歳)と赤塚公寿(62歳)、沖縄の古堅英信(80歳)の3氏。そして、第4条第1項第三号該当で、徳島の福島襄(69歳)、静岡の大久保満男(74歳)、愛知の宮村一弘(74歳)の3氏。
日学歯、文科省との関係正常化へ
日本学校歯科医会(齊藤愛夫会長)の第89回臨時総会が3月23日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、「文科省と日学歯との関係は4月から正常化する」と川本強専務理事が報告した。平成23年開催の第75回全国学校歯科保健研究大会の不適切な会計処理による不祥事の影響で、文科省から日学歯関連大会の主催および後援はしないなどとするペナルティーを科されていた。
日学歯が日歯に学校健診の変更で周知求める
学校保健安全法の一部改正により、学校健康診断が4月から変わるのを受け、日本学校歯科医会が日本歯科医師会の堀憲郎会長宛に3月14日付で変更点の周知を求めるお願い文を送っているのが分かった。臨時総会で報告があった。
昭和大歯と神奈川県歯 包括連携で協定締結
昭和大学歯学部(宮崎隆歯学部長)と神奈川県歯科医師会(鈴木駿介会長)は、地域社会の発展に寄与するための包括連携に関する協定を締結し、3月16日に同大旗の台キャンパスで調印式を行った。
昭和大が文科省事業でシンポ
昭和大学歯学部(宮崎隆歯学部長)は3月12日、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業に関する平成27年度シンポジウムを同大歯科病院で開いた。
健康博覧会 オーガニックの歯磨剤やアロマを紹介
無農薬栽培の「丹波なた豆」には歯茎の炎症を抑えるだけでなく膿の排出を促し、口腔内環境を改善させる作用がある-。オーガニックケア商品や有機食材、フィットネス機器、水素生成器などの健康寿命延伸に役立つ商材・サービスを紹介する健康産業界のトレードショー「健康博覧会2016」が3月16~18日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。同展示会では「オーガニック&ナチュラル・プロダクツ展」、「健康食品・サプリメント展」、「フィットネス&スポーツ展」、「健康機器展」、「ビューティ&アンチエイジング展」のカテゴリーに分かれ、約600社が出展。卸や商社等の関係者ら3万8,317人が来場した。企画は健康産業新聞、主催はUBMメディア。
骨粗鬆症の新薬候補-PhRMAとNOFが開発中
米国研究製薬工業協会(PhRMA)とアメリカ骨粗しょう症財団(NOF)は、開発中の骨粗しょう症の治療薬に関する報告書「Medicines in Development for Osteoporosis」を3月7日に発表した。
PhRMA新会長にスキャンゴス氏就任
米国研究製薬工業協会(PhRMA)は、新会長にバイオジェン社CEOのジョージ・A・スキャンゴス氏が就任したと3月10日に発表した。
訃報 岩瀬敦子氏
岩瀬歯科商会の岩瀬敦子(いわせ・あつこ)氏は3月9日、死去した。80歳。
訃報 秋山信市氏
秋山歯科器具製作所会長の秋山信市(あきやま・しんいち)氏は3月11日、死去した。81歳。
内部統制システムの構築に向け始動-日歯
日本歯科医師会(堀憲郎会長)は3月24日の理事会後の会見で、日歯連盟の迂回寄付事件の反省を踏まえ、内部統制システムの構築に向けて弁護士、監査法人、有識者、役員、職員などによるコンプライアンス・ボードの設置を発表した。
歯科新点数 保団連の検討会が「決議」を採択
全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、診療報酬改定の歯科新点数検討会を都内で3月19日に開き、歯科医療費の総枠拡大実現など3項目の要求を柱とした決議を採択した。「医療現場の困難は解消できず、歯科医療危機の打開を願う医療関係者、患者の願いに応えられない」と訴えた。