第6次医療計画における目標値「在歯診増加」は12自治体

47都道府県の第6次医療計画(平成25年度~29年度)で、12自治体が「在宅療養支援歯科診療所の増加」を目標に掲げている。厚労省が8月3日に開いた医療計画の見直し等に関する検討会「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループ」で報告したもの。

AP通信がフロスの予防効果「エビデンスなし」と配信

フロスのう蝕、歯周病予防効果について、アメリカAP通信(Associated Press)が8月2日、エビデンスが実証されていないことが分かったとする記事を配信し、議論が巻き起こっている。これはフロスの効果を否定する結果ではなく、フロスの効果を示す論文の臨床疫学的根拠のレベルが低いと判明したとするもの。しかし、同記事を伝える伝聞記事などの中には「アメリカ人はフロスに4億4,800万ドルも無駄に消費している」などとあおるものも見られ、歯科界の今後の対応が注目される。

電子レセ義務化1年 歯科は件数で95.7%

一部の例外を除き、電子レセプト請求が義務化されてから1年が経過した平成28年4月診療分の社会保険診療報酬支払基金の歯科のオンラインも含めた電子レセ請求施設数は、前年同月比で805増の5万9,985施設となった。請求総医療機関数に占める割合はオンライン請求分が1.2ポイント増えて86.7%となった。

沖縄で九地連協議会

九州地区連合歯科医師会は、平成28年度第1回協議会を那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで8月6日に開いた。協議では地域医療構想の各県の進捗状況について意見交換した。冒頭あいさつで九地連の長谷宏一会長は10月に福岡で開催される日本歯科医学会総会について、全面的な協力を約束。4月の熊本地震への対応では、「各県とも積極的に協力していただき九州は一つということをつくづく感じた。同時に新たな課題も見つけることができた。これをバネに、より一層九地連がまとまるのを願っている」と述べた。

比嘉環境大臣政務官がやりがいアピール

第3次安倍第2次改造内閣で環境大臣政務官に就任した歯科医師の比嘉奈津美衆議院議員(沖縄3区)は、8月6日に那覇市で開かれた平成28年度第1回九州地区連合歯科医師会協議会の懇親会であいさつし、政務官がやりがいのある仕事とアピールした。

熊本地震の義援金7,600万円

熊本地震で日本歯科医師会が7月末まで募っていた義援金総額は7,600万円になった。台湾歯科医師会からの支援金570万円も含まれる。日歯の村岡宜明専務理事が8月6日の平成28年度第1回九州地区連合歯科医師会協議会で、熊本地震への対応を報告。堀憲郎会長から熊本県歯の浦田健二会長に、義援金目録が手渡された。

世代間格差の是正提言-健保連報告書

国民皆保険制度を堅持していくために、受益者と負担者の関係について、健康保険組合連合会(大塚陸毅会長)は、「世代間の大きな格差を早急に是正すべき」と提言した。医療保障総合政策調査・研究基金事業の一環として行われた「医療費適正化に向けた給付と負担の在り方に関する調査研究報告書」を公表した。

訃報 坂本 俊夫氏

元福井県歯科医師会会長で、元日本歯科医師会理事の坂本俊夫(さかもと・としお)氏は8月17日に死去した。91歳。坂本氏は大正13年8月27日生まれ。昭和23年に日本大学専門部歯科(現・日大歯)卒業。58年4月に会長に就任、平成3年3月まで務めた。昭和58年には日歯代議員、63年に同理事に就任した。

行政衛生士力アップで夏ゼミ

市町村や保健所などに勤務する歯科衛生士らを対象にした第34回地域歯科保健研究会の夏ゼミが8月6日、千葉市内のホテルポートプラザちばで開かれ、全国から140人が参加した。

必要病床数の在り方を議論-厚労省WG

厚労省は、医療計画の見直しに関する検討会「地域医療構想に関するワーキンググループ」の初会合を7月29日に開いた。WGでは、現行の基準病床数と地域医療構想における必要病床数の関係性について議論していく。

洗口液選びの基準 味が全体的な印象と相関

洗口液の選択基準には、殺菌効果などの効能だけでなく、味や爽快感が重要な要素となる。新潟大学大学院医歯学総合研究科の竹中彰治助教(う蝕学分野)が、同大総合病院・歯の診療室に歯周基本治療、あるいはメインテナンスのために受診した68人の患者を対象として行った質問表調査で分かったもの。

日歯医学会総会二向け記者説明会

「歯科医療 未来と夢」をメーンテーマに10月21日から3日間開催される第23回日本歯科医学会総会の概要発表説明会が8月18日、東京・市谷の歯科医師会館で行われた。総会会頭を務める福岡歯科大学理事長の水田祥代氏と日歯医学会会長の住友雅人氏が冒頭あいさつし、準備委員長の北村憲司氏、副準備委員長の石川博之氏、事務局長の岡部幸司氏、総会副会頭で九州地区連合歯科医師会会長の長谷宏一氏が総会や併催行事について説明した。

老化関連物質AGEがう蝕の進行に関与

大阪大学歯学部附属病院の三浦治郎助教と基礎工学研究科の荒木勉名誉教授らの研究グループは、象牙質内の老化関連物質AGE(糖化最終産物)を蛍光によって捉えて、う蝕の進行にAGEが影響するのを世界で初めて明らかにした。加齢により象牙質にAGEが蓄積して、耐酸性や耐酵素性が上がり、う蝕の進行を抑制しているとの発見とともに、特定のAGEが持つ蛍光特性を利用して、う蝕部位の選別にも成功している。同研究成果は、国際学術誌「Journal of Dental Research」オンライン(8月15日)に掲載された。

報酬額を人件費等で算出-歯保連

歯科系診療報酬の適切かつ合理的な在り方を学術的に研究する歯学系学会社会保険委員会連合(=歯保連、外木守雄会長)は、所用時間や材料費、人件費などから算出した報酬額を掲載した「歯保連試案」の発行に伴う説明会を8月9日、東京都中央区のAP東京八重洲通り会議室で開いた。歯保連は2009年8月に設立して試案作りに着手し、約5年をかけて199の技術項目についてまとめた。なお、冒頭あいさつした前会長の今井裕氏は、試案の発行に伴い会長を辞した旨を述べ、新執行部を紹介した。新役員の任期は4月1日~2018年3月31日。

医療職種の免許登録改善求める-日医

看護師など医療関係職の国家資格の免許登録が3月末までに完了せず、4月1日から有資格者として業務を行うことができない状況にある。日本医師会の8月10日の会見で釜萢敏常任理事は、塩崎恭久厚労相に改善を求める要望書を提出したのを明らかにした。

社会保障費用統計 社会支出は117兆円弱

OECD(経済協力開発機構)基準に基づく2014年度の日本の社会支出は116兆8,532億円、ILO(国際労働機関)基準による社会保障給付費は112兆1,020億円となる。国立社会保障・人口問題研究所が公表した「社会保障費用統計」で明らかになったもので、対前年度比は1.2%、1.3%それぞれ増加した。