インプラント治療 10年保証に「請負契約」の側面

インプラント治療に際して安易に10年保証の契約を患者と交わすと、「ベストは尽くすが結果までは保証しない」という準委任契約の医療の性質とは別に、建築物などの請負契約の側面が付与され、トラブルの原因になる可能性がある。9月16日から3日間、名古屋市の名古屋国際会議場で開かれた第46回日本口腔インプラント学会学術大会のシンポジウム「医療訴訟をまねかない口腔インプラント治療」で話題の一つとして取り上げられた。

ウェブでの情報提供医療法の規制対象に

厚労省の医療情報の提供内容のあり方検討会は、医療機関が行うウェブサイトなどで不適切な情報提供について、医療法の規制対象にする方向で大筋意見がまとまった。9月末にも報告書が発表される。美容医療分野などで虚偽・誇大情報による患者トラブルが起きている現状を踏まえ、ウェブサイト(ウェブ)を医療法上の広告規制の対象としないものの、不適切表示に対する新たな規制を設ける。同省は、社会保障審議会医療部会などの議論を経た上で、医療法改正法案を早ければ来年の通常国会に提出する。歯科でも多くの医療機関がホームページを持っているため、法律改正となれば歯科においても少なからず影響が出そうだ。

後期高齢者1人当たり医療費 歯科は3万1,951円

平成26年度の後期高齢者の1人当たり歯科医療費は3万1,951円で、前年度に比べて793円増え、後期高齢者医療制度がスタートした20年度に比べて5,247円増えた。厚労省の後期高齢者医療事業状況報告で分かったもの。

介護療養型の医療施設が減少

厚労省は、平成27年介護サービス施設・事業所調査の結果を9月14日に発表した。介護保険施設は、介護老人福祉施設が7,551施設で前年比302施設増、介護老人保健施設は4,189施設で93施設増、介護療養型医療施設は1,423施設で97施設減少した。

製薬団体 高額薬剤の特例引き下げに反対

日米欧の製薬団体は、中医協で検討している「オプジーボ」など一部の高額な薬剤の特例的な引き下げ案に反対する考えを示した。

26年度医療費の地域差分析 市町村国保 格差は1.52倍

厚労省は平成26年度の医療費の地域差分析を9月13日に発表した。地域差指数は、地域の1人当たり医療費について人口の年齢構成の相違などを補正し、全国を1としたもので、歯科の市町村国保で最も高いのは大阪の1.23、最も低いのは沖縄0.808で格差は1.52倍となった。後期高齢者医療制度で最高は大阪の1.516、最低は青森0.584で、格差は2.6倍だった。

口腔がん等での死亡7,380人

口唇、口腔および咽頭の悪性新生物で平成27年に死亡したのは男性5,258人、女性2,122人の計7,380人で、合計数は前年より35人減少した。厚労省が公表した人口動態統計で明らかになったもの。

FDI 第104回大会はポーランドのポズナンで開催

FDI(国際歯科連盟:Ftion dentaire internationale)は、第104回年次大会をポーランドのポズナンにおいて9月7~10日の4日間、開催した。大会は基調講演、自由討議、専門医によるハンズオンコース、歯科衛生士や歯科技工士および歯科助手を対象とした特別講演、イーポスター(電子ポスター:従来の紙媒体とは異なり、事前にデータを学会サイトに提出してインターネット上で作成するポスター)による研究発表など総計126カ国、3,860人の演者による多彩なプログラムが行われた。また、併設の企業展示ブースには352の企業が出展し、大会事務局の公式発表によると9,307人が来場した。