口腔機能低下症 概念と診断基準発表

日本老年歯科医学会(櫻井薫理事長)は、歯科界が新たに疾病として位置付けたい「口腔機能低下症」の概念と診断基準を発表した。「健康」と従来からある「口腔機能障害」の途中段階に「オーラルフレイル」と「口腔機能低下症」があると仮定して見解をまとめたもので、七つの評価指標のうち三つに問題があった場合を口腔機能低下症と定めている。11月22日に東京都千代田区の東京歯科大学で報道説明会を開いた。

財政制度審議会 29年度予算で建議書

財務省の財政制度等審議会は、平成29年度予算編成に向けて、社会保障費の伸びを5千億円に抑えるため高額療養費や後期高齢者の保険料軽減特例の見直し、かかりつけ医以外受診時の定額負担などを求める建議書を麻生財務相に11月17日に提出した。

歯科と薬局の連携にチャンス

歯科医院と薬局が地域で連携すると、糖尿病のような非感染性慢性疾患(CNCDs)の予防で個々の住民の健康に寄与するだけでなく、健康格差の是正、不適切な抗菌薬の使用の防止など地域保健に大きく貢献するとの論文を、前英国歯科医師会会長のN.Wilson氏と前英国王立薬剤師会会長のA.Soni氏が英国歯科医師会の機関誌『BDJ』11月号に掲載した。

100周年で記念式典-山梨県歯

山梨県歯科医師会の創立100周年を祝う記念式典が11月23日、甲府市内の甲府富士屋ホテルで開かれた。山梨県歯は大正5年に会員数18人の組織として発足、県民の健康の維持・向上のために活動し、昭和29年に福祉共済制度を開始、43年に会立の衛生士学校開校、46年に(心障者)歯科センター開設、51年に救急歯科医療センターを開設するなど着実に発展してきた。

「佐藤賞」に川戸氏ら-日大歯と同窓会

日本大学歯学部と同大歯学部同窓会は、創立者の佐藤運雄氏の遺徳を称える「佐藤会」を11月20日、東京都千代田区の同大歯学部1号館で開いた。あいさつで前野正夫歯学部長は、5月に行われた歯学部創立100周年に関わる記念式典を成功裏に終え、新病院などの記念事業も順調に進んでいると報告した。

台湾経由の国際展開探る

「第三国市場における日台ビジネスセミナー」が11月10日に東京都新宿区の京王プラザホテルで開かれ、台湾企業との連携で東南アジアや南アジアに進出したいと考えている中小企業関係者多数が参加した。主催は台湾貿易センター東京事務所で、台北駐日経済文化代表処が指導。

医療経営士の合格者を発表

日本医療経営実践協会(吉原健二代表理事)は11月16日、先月16日に実施した「第12回医療経営士2級資格認定試験」と「第19回医療経営士3級資格認定試験」の合格者を発表した。次回は1級の第二次試験が12月4日、2級が2017年6月18日、3級が同3月5日に実施される。

オーラルフレイル 口腔の機能論構築が必要

オーラルフレイルはまだ生煮えの状態で、歯科界の英知を振り絞って、歯科口腔分野の総合的な機能論を構築し、“自分事”として向き合えるような国民運動にする必要がある-。「超高齢社会における8020運動」をテーマに第14回フォーラム8020が11月19日、東京・市谷の歯科医師会館で開かれ、東京大学高齢社会総合研究機構教授の飯島勝矢氏がフレイル予防戦略について基調講演した。

口腔細菌が有害化-米・バッファロー大ら機序解明

歯科疾患の発症、進行には関与しない「善玉菌」が、いったん血管に入ると感染性心内膜炎の原因となる「招かれざる客」に化ける-。ニューヨーク州立大学バッファロー校のJason Kay准教授(口腔生物学)らの研究グループが、ストレプトコッカス・ゴルドニが白血球による攻撃をすり抜けて免疫機構から身を守る機序を解明したと発表。米国歯科顎顔面研究所(NIDCR)から優秀賞を受けた。

薬価緊急改定で見解-EFPIAとPhRMA

欧州製薬団体連合会(=EFPIA、カーステン・ブルン会長)と米国研究製薬工業協会(=PhRMA、パトリック・ジョンソン在日執行委員会委員長)は11月21日、日本の緊急薬価改定について「政府は医薬品業界とパートナーシップを組み、長期的に持続できる制度を共同で検討するべき」との提案を発表した。両団体は短期間での度重なる薬価制度の変更に対し、日本における新薬の研究開発や承認申請に深刻な影響を及ぼすとの懸念をあらわにした。

医機連がメディアセミナー 産業の成長性を解説

日本医療機器産業連合会(=医機連、中尾浩治会長)は11月24日、第3回メディアセミナーを東京・飯田橋の医機連内会議室で開いた。「数字から読み解く医療機器産業の成長性」をテーマに、医療機器政策調査研究所(=MDPRO)研究員の渡辺秀樹氏と小木曽淳一氏が統計やIR等データによる成長性評価の考察、関連企業の意識調査の結果に関して講演し、日刊紙や専門紙、週刊誌等の記者が参加した。

糖尿病関連新薬170以上開発

糖尿病および糖尿病関連疾患を有する患者は米国で3千万人を超え、糖尿病患者にかかる費用は全米で2,450億ドルに上るという。日本でも糖尿病患者数は約320万人と言われ、医療費の面でも問題視されている-。米国研究製薬工業協会(=PhRMA、スティーブ・J・ユーブル理事長兼CEO)が米・ワシントンD.C.現地時間の11月14日、最新レポート「糖尿病のために開発中の医薬品」(Medicines In Development For Diabetes)で、1型・2型糖尿病や慢性腎臓病などの関連疾患を対象とした新薬が170種類以上開発されていると発表した。

日歯会長予備選挙 堀会長が役員に出馬伝える

日本歯科医師会の堀憲郎会長は11月24日の理事会終了後に次期日歯会長予備選挙への出馬を役員に伝えた。同日の定例記者会見後、記者の質問に答えたもの。

税制改正に向けて与党に理解求める-日歯と日歯連盟

来年度の予算編成や税制改正に向けた政府・与党内の議論が活発化する中で、日本歯科医師会(堀憲郎会長)と日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は、40人前後の自民・公明の国会議員を訪問し、医療機器に関わる特別償却制度の拡充および適用延長などを要望している。11月24日の日歯理事会後の定例会見で瀬古口精良常務理事が明らかにしたもの。