医師等ビジョン検討会報告書 歯科の財源支援も明記

う蝕・歯周病予防を進める観点から、厚労省の「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」は4月6日、「歯科保健指導、メンテナンス等の予防歯科を更に推進し、必要な財源的支援に努めるべき」と明記した報告書を公表した。報告書は、医療従事者が将来の展望を持ち、新たな時代に即応した働き方を確保するための指針となることを目指して取りまとめたもの。同検討会は医師の働き方などの議論が中心のためメンバーには歯科医師は入っていない。報告書の中で歯科関連事項に言及しているのは画期的といえる。

フッ化物配合薬用歯みがき 1,000ppm超を承認

フッ化物を配合する薬用歯みがき類について、厚労省が3月17日に初めて1,000ppmを超えるものを医薬品部外品として承認した。これを受けて日本歯磨工業会は3月17日付で、フッ素の配合量の合計が1,000ppmを超え1,500ppm以下の高濃度フッ化物配合薬用歯みがきの注意表示等に関する自主基準を作成したと発表した。日本製薬団体連合会のホームページによると、3月26日までに医薬部外品として1,000ppm以上の歯みがき類で承認されたのは26品目で、配合濃度は公表されていない。

厚労省が第7次医療計画で通知

厚労省は、平成30年度からの第7次医療計画に伴う「医政局長通知」と疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制での「医政局地域医療計画課長通知」を3月31日付で発表した。医療計画は、厚労省の基本方針に基づき都道府県が地域の実情に応じて、医療提供体制の確保を図るために策定する。同通知は、昨年5月から開催している「医療計画の見直し等に関する検討会」の議論を踏まえたもので、医療計画策定の指針となる。

会長予備選・長野県歯 現職の春日氏

任期満了に伴う長野県歯科医師会の会長予備選挙の立候補者が4月4日に締め切られ、現職の春日司郎氏が無投票で当選した。

会長予備選・愛知県歯 副会長の内堀氏

任期満了に伴う愛知県歯科医師会の会長予備選挙で現副会長の内堀典保氏が4月9日に当選を決めた。

英国歯博物館 19世紀のミラー落札

19世紀の歯科医師、Frederick Abraham Eskell(1818~1874年)が使っていたデンタルミラーを英国歯科医師会博物館が落札した。詳しくはウェブサイト(www.bda.prg/gelbierfund)まで。

口腔がん撲滅委員会 日本縦断シンポジウムを企画

日本での「口腔がん」による死亡者は年間7千人を超え、死亡率はアメリカの2.5倍以上の46.1%に上る(2013年国立がんセンター)。口腔がん撲滅委員会の柴原孝彦代表理事(東京歯科大学主任教授)は、「アメリカ並みの早期発見の仕組みが構築できれば、年間で4,200人以上の口腔がん死亡者の命を救える」と訴える。同委員会は5月から、口腔がん撲滅に向けて日本縦断「地域の『口腔がん』を考えるシンポジウム」を企画しており、各都道府県を行脚する予定だ。

神歯大大学院「歯学専攻」を設置

神奈川歯科大学(鹿島勇理事長、櫻井孝学長)は、4月から新たに大学院歯学研究科(槻木恵一研究科長)に「歯学専攻(Doctoral Program in Dental Science)」を設置した。社会的需要が見込まれる研究マインドの高い高度な臨床能力と自立した臨床研究力を備えた人材の養成を目指す。

世界最大の歯科展示会 IDS2017

世界最大の歯科展示会「ケルン国際デンタルショー(IDS)2017」がドイツ・ケルン市のケルンメッセで3月21~25日に開かれた。世界157カ国から歯科医療従事者ら15万5千人以上が参加し、過去最高の来場者数となった。口腔内・モデル用3Dスキャナー、歯科対応の3Dプリンター、CAD/CAMなどのデジタル技工関連の製品が多く展示され、企業間の技術連携は世界規模で加速しており、CAD/CAM市場は「今がピークを迎えている」と思わせるほど、より一層の注目度が高まっていた。さらに、新たなデジタル技術としてバーチャルリアリティ(VR)システムを治療シミュレーターに取り入れ始める企業が数社あり、エンド治療や歯周疾患治療に活用できる製品に注目する来場者も多くいた。

改正健康増進法 早期成立求める-保険者中央連絡会

健康保険組合連合会や日本私立学校振興・共済事業団などで構成する保険者協議会中央連絡会は、受動喫煙防止対策を強化するための健康増進法改正について、法案の早期国会提出と成立を求める要望書を4月4日に塩崎厚労相に提出した。