歯科国試出題基準、多職種連携など充実へ─第111回から採用

厚労省の医道審議会歯科医師分科会歯科医師国家試験出題基準改定部会は、平成30年版歯科医師国家試験出題基準を8日に取りまとめた。出題基準の基本的な考え方では(1)高齢化等による疾病構造の変化に伴う歯科診療の変化に関する内容、(2)地域包括ケアシステムの推進や多職種連携等に関する内容、(3)口腔機能の維持向上や摂食機能障害への歯科診療に関する内容、(4)医療安全やショック時の対応、職業倫理等に関する内容の充実となっている。改定した出題基準は第111回国家試験から採用する。

日歯会員の平均年齢59歳6カ月─前年同時期に比べ5カ月上昇

平成28年度末(29年3月31日現在)の日本歯科医師会の会員の平均年齢は59歳6カ月で、前年同時期に比べて5カ月上昇した。会員数は6万4,665人で90人減少している。日歯の調べで分かったもの。

先発医薬品の見直しで2案─厚労省が社保審医療保険部会に

厚労省は、医療費適正化や後発医薬品の使用促進を図る観点から先発医薬品の価格や患者負担を見直す案を17日に開かれた社会保障審議会医療保険部会に提示した。(1)先発品と後発品の差額を患者負担とする、(2)先発品の薬価を後発品まで引き下げるという2案で、部会の委員からは「国民の理解が得られない」「医薬品メーカーの競争原理が働かなくなる」など否定的な意見が相次いだ。

日医、ICTリーダー養成講座を開講

日本医師会の石川広己常任理事は、ICTシステムに適切に対処できる人材育成を目的とした「メディカルICTリーダー養成講座」の開講を発表した。講座の管理・運営は「日本医師会ORCA管理機構株式会社」が行い、受講対象者は、現在もしくは近い将来に、医療機関、福祉関連施設に勤務する職員。

病院清掃の委託業者も感染防御チームの一員─東京医療保健大・菅原教授が指摘

病院清掃の委託事業者も、院内の感染防御チーム(ICT)の一員と考えるべきで、委託仕様書に感染防御に関する合意事項を明記するのが望ましい。日本赤十字医療センターの感染対策室専従感染管理担当者を長く務めた東京医療保健大学大学院教授の菅原えりさ氏が、東京都千代田区内で9日に開催された医療関連サービス振興会月例セミナーで示したもの。

歯技協、創立50周年祝う

日本歯科技工所協会(南部哲男理事長)の創立50周年記念の式典、祝賀会が、東京・新宿のハイアットリージェンシー東京で13日に開かれた。行政や歯科医療関係の来賓をはじめ、賛助会員等200人を超える出席者が同会の一層の発展を願った。

DOAC服用患者への対応─休薬させると生命のリスクも

脳梗塞や心臓病などで抗血栓療法を受けている患者が歯科受診する機会が増えてきている。日本有病者歯科医療学会など3団体は2010年に「科学的根拠に基づく抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン」を発表。その結果、抗血栓薬のうちワーファリンは歯科医師の間で周知され、服用を継続したまま抜歯などの処置は普通に行われるようになった。しかし、ガイドライン発表後、新規経口抗凝固薬(DOAC)が登場し、歯科医療現場での対応に混乱が見られるようになった。抗血栓療法と外科手術との関係に詳しい心臓外科医の佐藤一樹氏に、DOACを中心に抗血栓療法の患者への歯科治療における注意点を聞いた。

経済状況の悪化で歯の喪失リスク増─東日本大震災被災者の追跡調査

東日本大震災被災者の追跡調査で、歯の喪失リスクが経済状況の悪化により8.1%、家屋の被害により1.7%高くなった。東北大学大学院歯学研究科国際歯科保健学分野の松山祐輔氏、相田潤氏らのグループによる研究で、『American Journal of Epidemiology』(2017年5月4日)に掲載された。

食欲に関わる脳内因子、広大研究グループが発見

広島大学大学院の浮穴和義教授の研究グループは、マウスを使った実験で食欲やエネルギー代謝の調節に関わる脳内因子「Neurosecretory protein GL(NPGL)」を世界で初めて発見した。過食や拒食などの摂食調節メカニズムの解明や肥満対策の創薬への応用に期待がかかる。

公取協、貸出し基準の周知図る

医療機器の事故・故障や災害などの緊急時対応等の際に企業から医療機関等に無償貸出しできる法的裏付けに基づいた「貸出しに関する基準」(=貸出し基準)について、医療機器業公正取引協議会(=公取協、松本謙一会長)は15日に都内で記者会見を開き、同基準の周知徹底をさらに推進すると訴えた。会見には2015年に発足した「貸出し基準推進強化WG」主査の内田大介氏らが出席した。

「YAMAKIN」に社名変更へ

山本貴金属地金は創業60周年を迎える7月1日より、「YAMAKIN株式会社」へと社名を変更する。

迂回裁判、「資金移動法に疑念」佐藤元日歯連盟監事

日本歯科医師連盟の迂回寄付事件で政治資金規正法違反の容疑で起訴されている髙木幹正元日歯連盟会長、堤直文元日歯連盟会長、日歯連盟(高橋英登会長)の公判が12日、東京地裁で開かれた。日歯連盟の佐藤博嗣元監事が証人として出廷し、監事を務めていた時から資金移動の手法に疑問を持っていたことをあらためて明らかにした。

薬価改定に向けヒアリング実施─中医協部会

中医協は17日、薬価専門部会を開き、平成30年度薬価改正に向けて日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業会、欧州製薬団体連合会、日本医薬品卸売業連合会のヒアリングを実施した。