歯科技工士学校3校が学生の募集を停止

歯科技工学校の閉校が相次いでいる。平成30年度以降の学生募集を停止し、31年3月での閉校を決めているのは、大正14年に日本初の歯科技工学校として開校された愛歯技工専門学校。長崎歯科技術専門学校は30年度以降の募集の停止、滋賀県歯科技工士専門学校は30年度の募集を停止した。歯科技工士学校養成所指定規則によると、学生定員は10人以上、35人以下となっている。「全国の歯科技工学校で、29年度の入学者数が1ケタの学校が12校ある」との都内の技工学校長の話もあり、閉校する歯科技工士学校は増える可能性がある。

医療安全・感染対策、7割が「改善が必要」

医療安全・感染対策が「不十分・改善が必要」と70%の歯科医師が回答し、必要な対策では「診療報酬による評価の充実」との回答が最も多かった。厚生労働科学研究「歯科ユニット給水システム純水化装置の開発に関する研究」(研究代表者・江草宏東北大学大学院歯学研究科教授)の調査で明らかになったもの。

北九州豪雨被害状況─浸水や機器破損も

7月5日から続く九州北部での記録的な豪雨で福岡、大分の歯科診療所で浸水被害などが出ている。両県歯科医師会への取材で分かった。福岡では7日午後1時20分現在で床上浸水2軒、落雷による停電2軒、落雷による医療機器の破損が1軒、断水2軒の被害が出ている。大分では、床下浸水1軒、玄関先まで浸水(診療可能)1軒。

第2次高橋日歯連盟執行部が発足

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は7日に会見を開き、第2次高橋執行部の役員を発表した。副会長は愛知の渡辺正臣氏、大阪の川野敏樹氏、東京の立花司氏、理事長には東京の久保田智也氏を起用。高橋会長は「骨太の方針に歯科が明記されたように、歯科を見る目が変化している。これをチャンスと捉え、会員が安心して歯科医療に取り組める環境づくりに励んでいきたい」と抱負を語った。

公益法人への移行承認─神奈川県歯が代議員会

神奈川県歯科医師会(鈴木駿介会長)は、第12回定時代議員会を横浜市の神奈川県歯会館で6月29日に開いた。平成28年度収支補正予算・決算や任期満了に伴う役員の選任、日本歯科医師会代議員および予備代議員の選出、公益社団法人(公益法人)移行の5議案は全て承認、可決した。役員の選任では会長予備選挙当選者の鈴木会長が提出した理事・監事の候補者がそれぞれ当選した。

レセック継続へ─日歯がNTTデータと合意

日本歯科医師会の杉山茂夫常務理事は、会員向けレセコンASPサービス「レセック」について、運営先のNTTデータとサービスを継続する方向で合意したのを6月29日の理事会後の定例会見で明かした。近日中にも正式に基本契約などを締結する。サービス中止の可能性もあったが、1年以上の交渉の末、継続の方向で決着した。今後、7月下旬から新規申し込みを再開する方向で調整している。また平成30年1月診療分から予定している新サービスの稼働に向けた準備も進めていく。

8020推進財団が評議員会、東大の飯島氏ら理事に

8020推進財団(堀憲郎理事長)は第13回評議員会を東京・市谷の歯科医師会館で6月27日に開き、任期満了に伴う理事、監事の選任、平成28年度事業報告および収支決算報告などの議案を了承した。理事は22人で、このうち東京大学教授の飯島勝矢氏ら11人が新任。

インプラント体市場、2022年までに59億ドル規模へ

インプラント体の世界的な市場規模は、2015年から22年までの間に堅調に推移し、22年には59億ドル規模になると見られる。シンガポールに拠点を置く歯科国際誌『Dental Asia』が7月6日に報じたもの。

歯が多いと健康寿命長い─65歳以上の7万7千人を追跡調査

65歳以上の7万7,397人を3年以上追跡した調査で、歯の多い人は、寿命だけでなく健康寿命が長く、要介護の期間も短いとの結果が出た。東北大学大学院歯学研究科の松山祐輔氏による研究で、歯が20本以上ある85歳以上を見ると、0本の人と比べて健康寿命が男性でプラス92日、女性でプラス70日、寿命が男性でプラス57日、女性でプラス15日、要介護の期間は男性マイナス35日、女性でマイナス55日の差があった。

日本補綴歯科学会 第126回学術大会─新理事長の市川哲雄氏が講演

日本補綴歯科学会は、第126回学術大会を6月30日から3日間、横浜市のパシフィコ横浜で開いた。「補綴歯科がめざすもの、求められるもの」をメーンテーマに、補綴歯科のアイデンティティーの再考や、CAD/CAMデンチャーの現状、国内外のトレンドを探るシンポジウムなど多くのセッションが設けられた。理事長講演では、開催初日に理事長に就任した徳島大学大学院教授の市川哲雄氏が「歯科の基盤を支え、創る補綴の矜持」と題して学会の課題などについて話した。

日歯医学会が新役員を紹介

日本歯科医学会(住友雅人会長)は5日、東京・市谷の歯科医師会館で記者会見を開き、1日付で発足した3期目となる住友執行部の役員や事業計画等について説明した。副会長には日本大学歯学部教授の松村英雄氏と東京歯科大学教授の井上孝氏、総務理事には獨協医科大学教授の今井裕氏が就いている。

「IEC82304-1」を解説─ヘルスソフトウエアの製品安全規格のセミナー

医用画像解析などの医療機器ソフトウエア、健康管理用ソフトウエアを含むヘルスソフトウエアに関わる製品安全の国際規格「IEC82304-1」の解説セミナーが東京・渋谷の渋谷区文化総合センター大和田で6月19日に開かれた。主催はヘルスソフトウェア推進協議会(=GHS、下邨雅一代表理事)。IEC82304-1をはじめヘルスソフトウエア製品に求められる規格や初期リスクアセスメントやバリデーション(妥当性確認)などの要求事項等に関する講演が行われた。

BIO tech 2017 バイオ・ライフサイエンス研究展

バイオ分野は歯科でもiPS細胞による再生医療や口腔細菌叢のメタゲノム解析などで注目されている。6月28日~30日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた「BIO tech 2017」は、そのバイオ分野に関する研究機器・技術の導入のための日本最大展示会で、出展企業510社が再生医療支援やゲノミクスの製品、研究機器・試薬、診断・医療技術等を紹介。新製品の導入や課題への技術相談などを目的に医薬品・医療機器メーカーや大学・国立研究所の関係者ら4万8,889人が来場した。主催はリード エグジビション ジャパン。

日歯、来年度予算等で厚労相に要望

日本歯科医師会(堀憲郎会長)は平成30年度制度・予算に関する要望書を6月28日に塩崎恭久厚生労働大臣に提出した。日歯は(1)地域に密着した歯科医療提供体制の構築、(2)平成30年度診療報酬・介護報酬改定への十分な財源の確保および医療介護総合確保基金の活用、(3)生涯にわたる歯科健診の充実、(4)必要な各種審議会への歯科医師の参画、(5)歯科衛生士・歯科技工士の人材育成と確保の5項目を重点的に説明した。