日本歯科新聞 | 2017年8月1日付
1件当たり1,237.9点─28年社会医療診療行為別統計
厚労省は、平成28年社会医療診療行為別統計の概況を7月25日に発表した。歯科の1件当たり点数は1,237.9点で、前年に比べ9.9点、0.8%の増加、1日当たり点数は680.0点で、前年に比べ12.9点、1.9%増加した。増加した要因の一つには28年度診療報酬改定でのプラス0.61%などが考えられる。1日当たり点数の診療行為別では「歯冠修復及び欠損補綴」の253.5点が最も高く、全体に占める割合は37.3%で前年より0.4%減。
英国とアイルランド、歯科病院の連合団体設置へ
英国とアイルランドにある18の歯科病院が新たな連合団体を設置し、意見集約や情報発信をする。
日歯、文科省等に予算を要望
日本歯科医師会(堀憲郎会長)は、文科省とスポーツ庁関連の平成30年度制度・予算に関する要望書を7月20日の会見で発表した。
歯科情報の利活用と標準化検討会で日歯が委託事業を説明
厚労省は、歯科情報の利活用及び標準化普及に関する検討会の初会合を7月19日に開いた。同検討会は、昨年度まで開催していた「歯科診療情報の標準化に関する検討会」を引き継いだもので、さらなる身元確認作業の効率化・迅速化に向けての体制整備や事業に対する国民および医療従事者の理解と周知の必要性を検討する。
厚労省、10月の患者調査の協力呼びかけ
厚労省は、今年10月に行う平成29年患者調査への協力を関係医療機関等に求めている。
メンタルヘルス対策を推進─新自殺対策大綱を閣議決定
政府は7月25日、新たな「自殺総合対策大綱」を閣議決定した。新大綱は、平成28年の自殺対策基本法の改正や日本の自殺実態を踏まえて抜本的に見直したもの。自殺者は減少傾向にあるものの、依然として年間2万人を超えている。6月の第185回日本歯科医師会代議員会の会務に対する事前質疑でも新潟の佐藤圭一代議員が「新潟では会員の精神科受診の増加、自殺の増加に対する対策を検討している。新潟の自殺率は全国的に高いが、中でも歯科医院経営者が他業種に比べ、多いそうだ」と話すなど、歯科でも自殺対策は課題になっている。
新規技術、必要費用の考慮が必要─中医協専門組織が意見書
中医協の保険医療材料等専門組織(小澤壯治委員長)は、「特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準等に関する意見」を7月26日に開いた中医協保険医療材料専門部会で報告した。C2(新技術)およびE3(新項目・改良項目)として申請する新規技術については、医療機器および体外診断用医薬品等の価格のみではなく、当該技術に必要な費用を考慮すべきで、引き続きの検討を明記した。
ワクチン接種を考える─ACCJが講演会で日本政策に焦点
在日アメリカ商工会議所(ACCJ)は、ワクチン接種についての日本の政策を考える講演会を7月27日、東京都港区の東京アメリカンクラブで開催した。講師は、江浪武志厚生労働省健康局予防接種室長と、岡部信彦川崎市健康安全研究所所長。7月6日の「ワクチンの日」を受けたもの。ACCJは、日本政府に対してより積極的な予防医療の導入を求めている。
女子サッカーと提携、新東京歯科技工士学校教員らがMG製作
プロバスケットチームやアメリカンフットボール選手の協力を得て、スポーツ歯科分野で活躍する歯科技工士の育成を目指す新東京歯科技工士学校(福原達郎学校長)が、今度は女子サッカーチームとの教育提携を結んだ。提携期間は7月から2018年1月まで。
対談・口腔感染制御が健康を守る
「生まれ変わったら歯科衛生士になりたい」と明言し、「日本でいちばん歯周治療にうるさい糖尿病専門医」と呼ばれる西田亙氏のスペシャル1dayセミナー「糖尿病専門医が提唱する歯科界活性化プログラム」が7月9日、東京都大田区の新東京歯科衛生士学校で開かれた。主催は日本アンチエイジング歯科学会。西田氏は、口腔感染制御による慢性炎症の抑制が、糖尿病発症や心筋梗塞の予防など全身の健康維持・増進につながる重要性を強調。糖尿病と歯肉炎・歯周炎との関係に始まり、患者とのコミュニケーション方法に至るまで歯科界が活性化するための持論を展開した。セミナーを終えて、西田氏とセミナーのコーディネーターを務めた坂本紗有見氏にセミナーの狙いや、歯科医療の秘める可能性などについて聞いた。
侵襲性歯周炎の患者、遺伝子変異を同定
東京医科歯科大学大学院教授の和泉雄一教授らの研究グループは、侵襲性歯周炎に影響を与える因子として「NOD2」遺伝子の変異を発見した。同研究成果により、侵襲性歯周炎の病因・病態の解明に期待がかかる。同研究成果は国際科学誌『Journal of Dental Research』オンライン版(7月6日)で発表された。
29年5月末で歯科診療所数は6万8,917
厚労省の施設動態調査による平成29年5月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,917施設で、前月よりも7増加した。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、72施設増加。開設者別歯科診療所数の個人は対前年同月比で424減、医療法人は482増。
「歯科を成長産業に」山田参議院議員が日歯連盟講演会で
日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は、歯科商工関係者を対象にした時局講演会を東京・目白のホテル椿山荘東京で7月20日に開催した。高橋会長と昨年の参議院選挙で歯科界の支援を受けて初当選した山田宏議員が講演し、日本の歯科医療の現状や展望を語った。歯科商工関係企業約60社、110人以上が参加した。