日本歯科新聞 | 2017年8月8日付
データヘルスと支払基金の改革で厚労相直轄の組織新設
厚労省は2日、大臣直轄の「データヘルス・審査支払機関改革アドバイザリーグループ」の新設を発表した。厚労省が7月上旬に公表した「国民の健康確保のためのビッグデータ活用推進に関するデータヘルス改革推進計画・工程表」「支払基金業務効率化・高度化計画・工程表」の確実な実施に向けて同グループを設置した。
厚労相に加藤勝信議員─第三次安倍改造内閣発足
第三次安倍第三次改造内閣が3日に発足した。厚生労働大臣には一億総活躍担当大臣を務めた加藤勝信衆議院議員(岡山5区)が就任した。働き方改革担当大臣(留任)、拉致担当大臣(留任)も務める。 初閣議後に厚労省内で会見した加藤厚労相は、安倍首相からの指示内容について、持続可能な社会保障制度の構築、高齢者の就労など安心につながる社会保障の構築、夢をつなぐ子育て支援、長時間労働の是正などの働き方改革、東京オリンピック・パラリンピックに向けた受動喫煙対策の徹底、被災地に対する雇用確保などを挙げた。
福岡学園理事長に水田氏が再任
福岡歯科大学を有する学校法人の福岡学園理事長への水田祥代氏の再任が3日の理事会で決まった。任期は同日から2020年8月2日までの3年間。
横倉日医会長「加藤新厚労相に期待」
日本医師会の横倉義武会長は3日に緊急会見を開き、内閣改造により厚労相に新たに就任した加藤勝信議員について「自民党の国民医療を守る議員の会の事務局長を務められている。大臣としての厚生労働行政をリードされるのを期待する。日医としても国民が安心できる医療の構築に向けて力を合わせて取り組んでいきたい」と述べた。
政府 年金・医療等の経費、6,300億円増額認める
政府は、平成30年度予算の概算要求基準で年金・医療等に関わる経費を前年度当初予算に比べて6,300億円の増額要求を認めた。7月20日の臨時閣議で了承したもの。
平均寿命、男性80.98歳、女性87.14歳
日本人の平均寿命は男性80.98年、女性は87.14年で前年に比べて男性が0.23年、女性が0.15年伸びた。厚労省が7月27日に公表した2016年簡易生命表で明らかになった。平均寿命の男女差は6.16年で、前年より0.08年減少した。死因別死亡確率は男性では悪性新生物が29.14%でトップ、次いで心疾患(高血圧性を除く)14.21%、肺炎11.08%、脳血管疾患7.79%などが続く。女性も悪性新生物が20.35%でトップ、次いで心疾患(高血圧性を除く)17.12%、肺炎9.07%、脳血管疾患8.98%などとなった。
国際エイズ学会(IAS2017)がパリで開催
国際エイズ学会(IAS)の「HIV科学会議」(IAS2017)が7月23~26日までフランス・パリで開かれ、医師・歯科医師や看護師、研究者、感染者ら7千人が参加した。エイズワクチンの初期臨床検査で効果が確認され、感染予防策、食や口腔衛生の重要性に関する多数の発表があった。米国のトランプ政権がエイズ対策費の大幅削減に対する強い批判が巻き起こり、非政府組織(NGO)関係者らがデモなどを繰り広げたほか、IASのリンダ・ゲイル・ベッカー理事長が撤回を求める記者会見を開き学会として強い懸念を表明した。
社保3月の歯科医療費─件数5.5%増、点数6.0%増
社会保険診療報酬支払基金による平成29年3月診療分の総計確定件数は9,674万9千件、点数1,509億5,941万7千点で前年同月に比べ件数は0.7%、点数は2.1%減少した。歯科は1,229万6千件、147億7,835万9千点で、前年同月に比べ件数は5.5%、点数は6.0%増加した。歯科の件数は21年6月に増加に転じ、東日本大震災が発生した23年3月に一度減少したが、それ以降は増加している。
国保、市町村の件数と医療費は減
国保中央会がまとめた平成29年3月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆3,351億円で、うち後期高齢者分は1兆3,537億円だった。歯科医療費は市町村が670億円で、対前年同月比で4.2%減。組合は50億円で0.4%減。後期高齢者は501億円で6.6%増。
感染対策の読売報道─保団連が談話で報酬の補償要求
全国保険医団体連合会の研究部・歯科部長の鵜飼伸氏は、歯科の院内感染対策に関わる「読売新聞」の報道に対する談話を1日に発表。報道での指摘を真摯に受け止め、院内感染防止対策をより一層確実なものとし、安心安全の医療を提供するための努力と、それを担保する診療報酬上の補償を国に強く求めた。
日本口腔インプラント学会 第47回学術大会・事前特集
日本口腔インプラント学会(渡邉文彦理事長)は、「インプラント治療が拓く未来~ミート・ザ・フロントランナー」をテーマにした第47回学術大会(西郷慶悦大会長)を9月22日から3日間、仙台市の仙台サンプラザおよび仙台国際センターで開く。学際的な口腔インプラント医療において、各分野のフロントランナーによる講演をはじめ、初心者からベテランまでを考慮した多様なプログラムを企画している。
日歯医学会臨時評議員会議長に矢島氏が就任
日本歯科医学会(住友雅人会長)は、第96回臨時評議員会を2日、東京都千代田区の歯科医師会館で開いた。議長と副議長の選出と顧問の委嘱について議案が上程され、議長に日本口腔インプラント学会の矢島安朝氏(東京歯科大学教授)、副議長に日本歯科理工学会の宇尾基弘氏(東京医科歯科大学教授)が選出され、東医歯大名誉教授の黒﨑紀正氏の顧問就任が決定した。
デジタル歯科学会、経営効率化テーマに夏季セミナー
日本デジタル歯科学会(末瀬一彦理事長)は「CAD/CAMテクノロジー導入による歯科医院・歯科技工所経営の効率化」をテーマとした夏季セミナーを、7月30日、東京都文京区の東京医科歯科大学鈴木章夫記念講堂で開催した。歯科医師、歯科技工士、メーカー関係者など約130人が参加した。
米・政治雑誌に日歯大が掲載
アメリカの外交問題評議会が発行する政治の国際誌「Foreign Affairs(フォーリン・アフェアーズ)」(JULY/AUGUST2017)で、日本歯科大学が紹介された。同誌は1922年創刊で隔月の発行。2006年に「もっとも影響力のあるメディア」の第1位にも選ばれている。
高橋日歯連盟会長「ロビー活動を強める」
日本歯科医師連盟の高橋英登会長は、8月下旬締め切りの各省庁の来年度予算概算要求に向けて政権与党へのロビー活動を積極的に展開していく考えを7月28日の理事会後の定例会見で明らかにした。
中医協で認知症治療病棟の入院料等議論
中医協は7月26日の総会で、平成30年度診療報酬改定に向けて医科の認知症治療病棟入院料や老人性認知症疾患療養病棟の在り方について審議した。
全日病が30年度予算に向け要望
全日本病院協会(猪口雄二会長)は3日、政府の平成30年度予算概算要求に向けて、病院で働く医師の総合的診療能力開発支援事業への予算的な補助や在宅医療・介護連携事業の増額などを求める「要望書」を厚労省に提出した。