受動喫煙防止対策で264万人が署名─日医、日歯ら4団体が加藤厚労相に要望書提出

日本医師会(横倉義武会長)、日本歯科医師会(堀憲郎会長)、日本薬剤師会(山本信夫会長)、日本看護協会(福井トシ子会長)は、受動喫煙防止対策の強化・実現を求める運動で264万3,023人の署名を集めた。これを受けて四師会は、「例外規定のない受動喫煙防止対策の強化・実現」を求める要望書を10日に加藤勝信厚労相に手渡した。

SCRP日本選抜、吉野舞さん(広大歯5年生)が優勝

全国歯科大学・歯学部の学生が研究成果、英語でのプレゼンテーション能力を競う「平成29年日本歯科医師会/デンツプライシロナ スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)日本代表選抜大会」が18日に開かれ、広島大学歯学部5年生の吉野舞さんが優勝した。準優勝(臨床部門第1位)には日本大学歯学部5年生の福留彩音さん、基礎部門2位には大阪大学歯学部4年生の松本夏さん、臨床部門第2位には東京歯科大学5年生の柳田陵介さんが選ばれた。

宮崎で九地連、入会促進策等を協議

九州地区連合歯科医師会は5日、平成29年度第1回協議会を宮崎市内の宮崎観光ホテルで開いた。任期満了に伴う役員選任では、九地連の新会長に福岡県歯会長の熊澤榮三氏、副会長に沖縄県歯会長の真境名勉氏、専務理事に福岡県歯専務理事の有吉誠氏らの役員を決めた。熊澤会長は「今後も九州は一つとの精神で会務を運営していきたい」と抱負を語った。28年度一般会計決算、29年度事業実施計画なども可決した。協議では入会促進策などを議論した。

オンライン請求機関数で14.8%─29年4月歯科診療分

社会保険診療報酬の平成29年4月診療分のレセプト請求形態別で、歯科のオンライン請求は医療機関数で14.8%、件数で18.6%と増加傾向にあるものの、医科に比べるとまだまだ格段の差がある。

社保の原審査、査定で7,366万点

医療保険業務研究協会が発行する毎月の「社会保険・国民健康保険等における診療報酬の審査支払に関する情報」によると、歯科の「原審査の状況(支払基金取扱分)」における平成28年度(平成28年5月~29年4月)の査定点数は7,366万点、査定点数率は0.046%で、点数は196万点増えているが、点数率は0.001ポイント減った。

訃報 中久喜喬氏・東京歯科大学名誉教授

東京歯科大学名誉教授の中久喜喬氏が2日、死去した。91歳。通夜・葬儀は既に執り行われ、9月18日に東京歯科大学水道橋校舎新館の血脇記念ホールで歯科麻酔学講座による教室葬を行う。同氏は大正15年1月15日生まれの茨城県出身。昭和23年3月に東京歯科医学専門学校を卒業。平成3年には、第1回日本歯科医学会会長賞を受賞、16年には瑞宝中綬章を受章している。

日医が都内で糖尿病と歯科の関係解説

日本医師会(横倉義武会長)は、「地域包括診療加算・地域包括診療料に係るかかりつけ医研修会」を7月30日に都内の日医会館で開いた。講義は、糖尿病をはじめ高血圧症、認知症、禁煙指導、在宅医療などかかりつけ医に必要な内容となっている。糖尿病の講師は、東京都の菅原医院院長の菅原正弘氏で、糖尿病により寿命は平均で男性8年、女性11年短縮させると指摘した。合併症については「網膜症、腎症、心筋梗塞、脳梗塞などが知られているが、歯周病、がん、認知症、うつ病、骨粗鬆症、非アルコール性脂肪肝炎なども合併症として知られている」と述べた。

緑茶成分から新材料開発へ─武漢大学

緑茶に豊富に含まれる没食子酸エピガロカテキン(EGCG)を含んだ材料は、象牙質知覚過敏を緩和し、う蝕などから歯質を守る機能が高い。中国・武漢大学口腔医院のJian Yu氏らの研究グループが『ACS Appl.Mater.Interfaces』2017,vol.9で発表したもの。

歯の化石からオーストラリアへの人類伝播が判明

ホモサピエンスがアフリカから東南アジアを経て、オーストラリアに伝播したのは、約5万年前と考えられてきた。しかし、オーストラリア・マッコリー大学のKira Westaway上席講師(環境科学)らが、スマトラ島で発見された人類の歯の化石を調べたところ、それより約2万年古い時代にさかのぼることが分かった。『The Nature Journal』電子版8月9日号に論文掲載。

歯周病原菌と関節リウマチの関連メカニズムを解明

新潟大学大学院医歯学総合研究科の山崎和久教授と佐藤圭祐大学院生らの研究グループは、理化学研究所との共同研究で歯周病と関節リウマチの関連メカニズムを解明した。歯周病原細菌のPorphyromonas gingivalis(pg菌)が腸内細菌叢に変化を促し、腸管免疫系に影響を及ぼして関節炎に重要な炎症性サイトカインIL-17の産生を亢進させるというもの。同研究成果は『Scientific Reports』(7月31日)に掲載された。

第49回歯学体、愛院大歯が優勝

29歯科大学・歯学部の学生によるスポーツの祭典、第49回全日本歯科学生総合体育大会で、愛知学院大学歯学部が前年に引き続いて総合優勝を果たした。準優勝は九州歯科大学、3位は日本大学歯学部と続く。岡山大学歯学部の主管で夏期部門が7月30日~8月10日まで開かれ、23種目で学生が熱い戦いを繰り広げた。総合成績は冬期の3種目も含まれる。

2歳以降の母乳は乳歯う蝕リスク高

乳児の健康な発達のため、長く母乳を与えると良いとの考え方が広がる中、「2歳以降まで母乳を与えていると、乳歯う蝕のリスクが高くなる」とのコホート研究が発表された。オーストラリア・アデレード大学のKaren Glazer Peres准教授(疫学)が、ブラジル南部の水道水フッ素化地域で1千人以上の小児を対象に行ったもので、う蝕経験と母乳を与えた期間、砂糖摂取を指標に評価した。その結果、2年以上母乳を与えられた子供は、1年以内に母乳を止めた子供に比べ、う蝕の発生比率が有意に高いことが分かったという。『Pediatrics』(2017.140:e2016943)に論文掲載した。

北海道デンタルショーに3,660人来場

2017北海道デンタルショーが19、20の両日、札幌市の札幌パークホテルで開かれた。第70回北海道歯科学術大会の併催行事として行われ、歯科医師ら3,660人が来場した。

医機連メディアセミナーで渡部会長がAI活用の製品化を説明

日本医療機器産業連合会(=医機連、渡部眞也会長)は、「Society5.0を支える医療機器産業を目指して」をテーマとした第4回メディアセミナーを東京・飯田橋の医機連内会議室で10日に開いた。日刊紙や専門紙、週刊誌等の記者らが多数参加、渡部会長と日本画像医療システム工業会(JIRA)産業戦略室専任部長の堀越勤氏が講演した。

次期診療報酬改定で厚労省が審議の途中経過を提示

厚労省は、平成30年度診療報酬改定に向けて今年1月から6月までに議論してきた内容(第1ラウンド)の整理を9日に開いた中医協総会に提示した。同省は7月から10月中旬までに第2ラウンド、10月中旬から来年1月中旬の第3ラウンドの審議を経て、来年4月の改定を目指す。

医科専門医制度で厚労相が談話

来年度からスタート予定の医科の新専門医制度について2日に(当時の)塩崎厚労相は日本専門医機構および各関係学会に応募状況および専攻医の配属状況の報告を求める談話を発表。さらに地域医療に影響を与える懸念が生じた場合には、医療法上の国の責務に基づき、日本専門医機構および各関係学会に対して実効性ある対応を求めるとした。