日本歯科新聞 | 2018年2月20日付
歯科口腔保健の基本的事項で5項目の目標を引き上げ
厚労省の厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会の歯科口腔保健の推進に関する専門委員会は、「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」の中間評価報告書案を8日の会合で大筋了承した。19目標のうち6項目はすでに達成しており、このうち5項目は34年度までの目標値を引き上げた。
歯科医師の居宅療養管理指導を「把握」は15都府県
高齢者歯科保健・介護保険(在宅歯科医療)への都道府県歯科医師会としての各種取り組みや実態把握での件数は高くない。日本歯科医師会が発表した「平成29年度地域保健・産業保健・介護保険関係アンケート結果(速報値)」による。
厚労省、ICT利活用の推進本部を開催
厚労省は13日、ICT利活用推進本部の初会合を省内で開いた。厚生労働行政の各分野において、ICTのフル活用により①正確かつ効率的な社会保障給付の実現②分野横断的な業務プロセスの効率化③国民の利便性の向上④関連データの積極的な有効活用を図るのを目的に設置したもの。
糖尿病と歯周病の関連調査実施は8県歯のみ
行政や医師会等が開催する糖尿病や生活習慣病に関わる保健指導研修会の会員への情報提供は28都道県歯科医師会が行っている。しかし、糖尿病と歯周病との関係を明らかにする調査を実施しているのは8県歯に留まっている。日本歯科医師会がまとめた「平成29年度地域保健・産業保健・介護保険関係アンケート調査(速報値)」によるもの。
29年11月末の歯科診療所数、全国で6万8922
厚労省の施設動態調査による平成29年11月末現在の歯科診療所数は全国で6万8,922施設で、前月よりも4増加した。前年同月比の全国の歯科診療所数の動向では、50施設減少。開設者別歯科診療所数の個人は548減、医療法人は510増となっている。
看護職不足解決で提言─保団連
全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は、看護職員不足解決に向けた提言を、11日に開催した第2回理事会でまとめ、14日に安倍首相、加藤厚労大臣および厚労省医政局看護課・人材確保係に送付した。
看護分野の口腔ケア研究
看護分野における口腔ケア研究は、診療報酬改定の動向と関連している。福岡看護大学の吉田理恵氏らが1月発行の『口腔衛生会誌』に論文掲載した。医学中央雑誌ウェブを用いて、「口腔ケア」「看護師」をキーワードに、2000年~16年までの年間の件数の推移による傾向を把握。その間の周術期口腔機能管理加算新設との関連を分析した。
間葉系幹細胞の投与で歯周病の進行抑制
愛知学院大学歯学部の本田雅規教授と日本大学歯学部の井口慎也非常勤医員らは、間葉系幹細胞が歯周病の進行を抑えるのをマウスを使った実験で明らかにした。歯肉溝に糸を巻いて歯周病を発生させたマウスを用い、糸を巻いた同日に、糸を巻いた歯の周囲の歯肉に注射針で間葉系幹細胞を投与すると、歯槽骨破壊が有意に抑えられたというもの。
同研究成果の詳細は『Journal of Oral Science』Vol.59 (2017)に掲載。
歯合せ創造科 KY Bite研究会、発足記念で講演会
「患者の健康な笑顔のために」を理念に掲げ、歯科医療チームのパートナーシップの強化を図り、歯科医療関係者の明るい未来を創造する。この実現のために設立された「歯合せ創造科KY Bite研究会」(土屋公義会長)は、発足記念講演会を東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で11日に開いた。
福歯大、創立50周年前に記念ロゴマークを決定
2022年に創立50周年を迎える福岡学園・福岡歯科大学の記念ロゴマークが決定した。「口腔から笑顔を!」をコンセプトに、口腔の健康を通して明るく豊かな生活を支えるあたたかな心とさらなる発展を目指すポジティブな姿勢を「笑顔」と「赤い色」を用いて表現している。
中部日本デンタルショーに1万1,337人が来場
第41回中部日本デンタルショーが17、18の両日、名古屋市の中小企業振興会館で開かれた。愛知県歯科医学大会の併催行事として行われ、歯科医師ら1万1,337人が来場した。テーマは「歯科医療の原点と将来を見据える―ウエルネス実現社会を目指して」。主催は東海歯科用品商協同組合。
参院選の組織内候補者「擁立は不可能」─日歯連盟
日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は15日、理事会後に定例会見を開き、次期参議院比例代表選挙への対応について「理事会で、従来型の組織内候補者を擁立して、日歯連盟が中心となった選挙は不可能という結論に達した」と発言した。ただ、「われわれが持っている基礎的な票が切り崩されると、次々回の選挙にダメージがある。組織力を温存するためには、結論は出ていないが各都道府県歯連盟が中心となって選挙を戦うということになろうかと思う」と話した。
迂回寄付裁判で検察側が求刑
日本歯科医師連盟の迂回寄付事件で起訴されている髙木幹正元会長、堤直文元会長、団体起訴の日歯連盟の公判が15日に東京地裁で開かれた。検察側は髙木元会長に禁錮2年、堤元会長に禁錮1年6カ月、日歯連盟に罰金50万円を求刑した。
村田元副理事長の弁護側、一審に不服で控訴
日本歯科医師連盟の迂回寄付事件で東京地裁から禁錮2年、執行猶予3年の有罪判決を受けた村田憙信元副理事長の弁護側は、判決を不服として東京高裁に控訴していたことが分かった。