日本歯科新聞 | 2018年3月27日付
「家族や友人とのつながり」が長生きの要因─東北大らが10年間追跡調査
日英を比較して長寿の要因を調べる研究で、「家族とのつながり」のある65歳以上の日本人男性は、英国人男性全体より105日長生きで、「友人とのつながり」がある65歳以上の英国人男性は、日本人男性全体より45日長生きだった。東北大学大学院歯学研究科の相田潤准教授らの日英共同研究チームは、65歳以上の日本人1万3,176人と英国人5,551人を約10年追跡したデータを分析した。
医療事故調査、2017年歯科は1件
2017年の1年間で「医療事故調査・支援センター」に報告のあった医療事故は計370件で、うち歯科は1件だった。日本医療安全調査機構が15日に公表した同センターの17年年報によるもの。
1歳前の歯科受診は13%─FDIが10カ国の親を調査
世界歯科連盟(=FDI)で歯科初診の推奨年齢とする1歳の誕生日以前に、歯科受診の経験を持つ子供はわずか13%。同調査結果は18歳以下の子供を持つ親4,056人の回答によるもので、FDIが世界オーラルヘルスデーの3月20日に報告した。
29年は1億3,957万件─社保・国保 支払基金分の請求件数
医療保険業務研究会の「社会保険・国民健康保険等における診療報酬の審査支払に関する情報」による支払基金取扱分の平成29年の請求件数は1億3,957万件、点数は1,642億3,914万点となった。前年に比べ625万円、61億4,660万点増えた。
8020推進財団評議員会で組織改革の活動報告
8020推進財団(堀憲郎理事長)は、第14回評議員会を22日、東京都千代田区の歯科医師会館で開いた。「評議員辞任に伴う後任評議員の選任」「理事辞任に伴う後任理事の選任」の2議案を可決したほか、組織改革の取り組みとして、外部監査法人による調査の実施や法律顧問との契約、会計業務、管理体制サポート業務の体制整備を進めているなどの報告があった。
厚労省がDHEATの活動要領通知
厚労省は、「災害時健康危機管理支援チーム活動要領」についての通知を20日に都道府県衛生主管部長等に出した。
歯と口の健康週間実施要領を日歯が送付
日本歯科医師会は19日、平成30年度歯と口の健康週間の実施要領を関係団体宛に送付した。「のばそうよ 健康寿命 歯みがきで」を標語に、6月4日から10日まで実施する。
地域保健活動の連携、「介護関係」に課題
地域保健や保健医療施策の事業推進では他の関係団体と都道府県歯科医師会との連携は重要。日本歯科医師会が発表した「平成29年度地域保健・産業保健・介護保険関係アンケート結果(速報版)」で、医師会や薬剤師会と連携する都道府県歯は多いが、一部の介護関係団体を除くと少なくなる傾向が見られた。
日歯会員有功章、29年度受賞者は7人
日本歯科医師会(堀憲郎会長)は、会員有功章表彰者授賞式を16日に東京都千代田区の歯科医師会館で開いた。29年度の受賞者は7人。
堀会長は、「歯科医師は個人として診療所で果たす責任に加えて、組織の一員として果たすべき公的な責任があると常々考えている」と述べ、「長年にわたり、歯科医師会の発展向上に粉骨砕身のご尽力をされ、会員が求められている責任を全うするのを全力で支えていただいた7人の先生方に全会員を代表してお礼を申し上げたい」と受賞者の功績を称えた。
受賞者を代表して、山形県歯の石黒慶一氏は「光栄で感激の極み。各都道府県歯科医師会あるいは日本歯科医師会の皆のご支援によっていただいたものだと思って、感謝申し上げる。これからも一歯科医師として、微力ながら歯科医療と歯科医師会の発展のために努めさせていただきたい」と謝辞を述べた。
日歯大新潟が訪問専門クリニックを4月に開設
日本歯科大学新潟生命歯学部は、訪問歯科診療専門の「日本歯科大学在宅ケア新潟クリニック」を4月から新潟県三条市に開設する。
百寿者対策で口腔ケアと栄養の重要性
高齢期の健康には、口腔ケアと栄養状態が重要で、特に、自分で歯磨きできなくなってからの定期的なプロフェッショナルケアにより、肺炎による発熱が抑えられる。厚生労働省医務技監の鈴木康裕氏が、17日に東京都文京区の東京大学伊藤国際学術研究センターで開催された「百寿社会の展望」シンポジウム(代表世話人:伊藤裕慶応義塾大学医学部教授)での講演で話したもの。
愛知学院大学、研究不正を公表
愛知学院大学は、歯学部教員らが研究活動上の不正行為をしたと9日、明らかにした。調査委員会により学術論文上の画像のねつ造などが認められたとしている。
医療機器&ヘルスケアセミナーで台湾の地域包括ケアなど紹介
「台湾医療機器&ヘルスケアセミナー」がTAITRA台湾貿易センター台北本部(中華民国対外貿易発展協会・黄志芳会長)主催で15日に、東京都江東区の東京ビッグサイトで開かれた。6月21~24日に台北市の台北世界貿易センタービルで開催される高齢者向けヘルスケア専門見本市「SenCARE」と医療産業の国際見本市「MEDICARE」に日本企業の参加を呼び掛け、台湾の医療機器市場の動向や超高齢社会への突入に向けた整備での地域包括ケアシステムを紹介するのが目的。