歯周病の進行、呼吸機能の低下に関与

歯周病の進行が呼吸機能の急速な低下に関与する―。九州大学大学院の研究グループが明らかにしたもので、歯周病の治療・予防が将来的な慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease=COPD)の発症を抑制する可能性を示唆した。

なお、同研究は日本学術振興会科学研究費および日本医療研究開発機構の支援を受けており、国際科学誌『Scientific Reports』(9月6日付)に掲載された。

厚労相に根本氏─第4次安倍改造内閣で

第4次安倍改造内閣が2日に発足し、厚労相には元復興相の根本匠氏が就任した。同日に厚労省に初登庁した根本氏は、記者クラブへのあいさつで、取り組んでいきたい分野について説明。医療・介護については「人手不足の中で、より効率を高めていくためにも研究開発に加えて、特にデジタル技術を導入する取り組みも必要」と、省でもイノベーションを進めていく必要性があるとの認識を示した。

根本氏は51年3月生まれ。74年に東京大学経済学部を卒業し、建設省に入省。93年に衆議院議員に当選し、厚生政務次官や内閣府副大臣、内閣総理大臣補佐官、衆議院経済産業委員長、復興大臣兼福島再生担当などを歴任している。

災害時対応など諸問題を議論─東海信越地区歯・国保・連盟役員協

平成30年度東海信越地区歯科医師会役員・同国保組合役員・同連盟役員合同連絡協議会が6日、静岡市のホテルセンチュリー静岡で開催された。日本歯科医師会、日本歯科医師連盟報告などに続いて協議会規約の一部改正などが協議された。また協議終了後には七つの分科会と、国保組合役員連絡協議会、連盟役員連絡協議会が行われた。

「都歯の日」で終身会員など功績を称える

東京都歯科医師会(山崎一男会長)は4日、平成30年度「東京都歯科医師会の日」表彰式を東京・市谷の歯科医師会館で開いた。

終身会員表彰では70歳以上、在籍35年以上で30年度から終身会員になった193人が受賞。会長表彰では85歳以上で歯科保健事業に50年以上従事し続けている白井幸一会員(台東区)、須藤智恵子会員(大森)、石川政雄会員(玉川)の3氏が受賞した。

常在菌が骨形成・代謝を促進

常在菌は、骨芽細胞に影響を与えて骨形成や骨代謝を促進する―。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の内田瑶子大学院生と森田学教授らの研究グループが、マウスを使った実験で、その可能性を示唆した。同大が9月27日にプレスリリースで公表したもの。

なお、同研究は日本学術振興会の支援を受けて実施しており、6月にスイスの生化学雑誌『Molecules』に掲載されている。

第8回日本国際歯科大会に9千人超が登録

第8回日本国際歯科大会2018が5~7日、横浜市のパシフィコ横浜で開かれた。主催はクインテッセンス出版。

クインテッセンス出版の北峯康充社長は開会式のあいさつで、50人以上の海外招待演者、350人を超える日本人演者が参加していると説明。「最新のデジタルデンティストリーに留まらず、その礎となるエビデンスやナラティブデンティストリー、小児歯科、咬合誘導、予防歯科、経営の問題など幅広い話題を取り上げさせていただいた」と述べ、若手からベテランまで多種多様の歯科関係者のニーズに対応したプログラムになっていると強調した。

奥羽大学と福島民報社、人材育成の推進で連携協定

奥羽大学と福島民報社は9月25日、地域社会の未来を切り開く人材育成の推進を目的として、連携協力協定を締結した。新聞社の情報力と大学の研究、教育力を生かして人材育成に取り組み、地域の健康に貢献していく。締結式は奥羽大で行われ、清野和夫学長、福島民報社の高橋雅行社長が協定書に署名した。

なお、協定に基づく活動の一環として、「2020年入試改革を学ぶフォーラム inふくしま」が10月20日、奥羽大学記念講堂にて開催される。

心臓外科医の天野氏が講演─第70回 近畿北陸地区歯科医学大会

第70回近畿北陸地区歯科医学大会が7日、神戸市の神戸国際展示場で開催された。70回の節目となる今回は、心臓血管外科医で今上天皇の冠動脈バイパス手術の執刀医として知られる順天堂大学医学部附属順天堂医院院長の天野篤氏による特別講演、歯周病の研究、治療、メインテナンスの専門家を演者に迎えてのペリオシンポジウムが行われた。

また、隣接会場では6、7の両日、ポートピアデンタルショー2018神戸が開催された。

日技が「入れ歯感謝デー」で市民に技工業PR

日本歯科技工士会(杉岡範明会長)は、2018年入れ歯感謝デー市民公開講座「歯とスポーツのとてもいい関係」を、東京・有楽町の東京交通会館で8日に開いた。

杉岡会長は開会あいさつで、10月8日を「入れ歯感謝デー」と日技が定めたことについて、「入れ歯等により口腔機能の向上を図ることで明るく活力のある生活に貢献する歯科技工技術に感謝する日」と説明、開催の目的では「毎年、国民の口腔保健に対する意識の増進を図るため」と訴えた。

一方、講演に先立って発表された「ははは川柳」の入選作では特選1句、秀句3句、佳作10句が発表された。同作品募集は7月2日から8月31日までで、2,497作品が寄せられた。

口腔審美の国際団体「IADFE」のアジア支部が発足

口腔顔面領域における審美に関する学際的な教育、情報発信のための国際団体IADFE(International Academy for Dental-Facial Esthetics)のアジア領域の支部であるIADFE Asiaが発足。4日に東京都港区の東京アメリカンクラブで記念式典が開催された。メーンテーマは「持続可能な審美を日本、アジア、そして世界に」。IADFE Asiaは、宮地俊氏(東京都開業、東京医科歯科大学同窓会CDE理事)が代表を務め、事務局は日本歯科新聞社に置く。

「10・11国民集会」に3,700人

「憲法・いのち・社会保障まもる10・11国民集会」が11日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で開かれ、医師や歯科医師などの医療従事者や介護職員、保育士、労働組合関係者ら約3,700人が会場内外に集まった。

スローガンとして「国の責任で、いのちと人権が大切にされる社会保障の拡充」「医師、看護師、介護職員、保育士などの大幅増員・処遇改善」「患者・利用者の負担増ストップ!」「長時間労働なくし、安心して働き続けられる職場を」「医療・介護・福祉の充実で、安心して住み続けられる地域を」「憲法改悪反対!戦争いやだ!平和なくして医療・介護・福祉なし」の六つを掲げて、集会およびパレードを実施。関係者や国会議員が現状の課題を訴え、改善を求めた。

社保の歯科医療費、件数、点数とも増加

社会保険診療報酬支払基金による平成30年5月診療分の総計確定件数は9,144万2千件、点数1,420億2,490万6千点で前年同月に比べ件数は1.2%、点数は1.9%それぞれ増加した。

歯科は1,154万件、135億6,311万1千点で、前年同月に比べ件数は2.0%、点数は2.0%それぞれ増加した。歯科の件数は21年6月に増加に転じ、東日本大震災が発生した23年3月に一度減少したが、それ以降は増加している。

国保の歯科医療費、市町村の金額が2.2%減

国保中央会がまとめた平成30年5月診療分の総医療費は市町村国保と国保組合、後期高齢者を合わせて2兆2,750億円で、うち後期高齢者分は1兆3,581億円だった。

歯科医療費は市町村が617億円で、対前年同月比で2.2%減。組合は46億円で0.6%増。後期高齢者は517億円で6.8%増加した。

市町村の歯科1人当たりの医療費は2,141円で対前年同月比で2.3%増、1人当たり日数は0.31日で0.2%増、1日当たり医療費は6,953円で2.1%増。

後期高齢者の歯科の1人当たり医療費は2,994円で対前年同月比で4.1%増、1人当たり日数は0.41日で2.1%増、1日当たり医療費は7,321円で2.0%増加している。

第1回・医療と介護の総合展 東京

第1回「医療と介護の総合展 東京」が9月12~14日の3日間、千葉県の幕張メッセで開かれた。病院の経営ソリューションから介護福祉、地域包括ケアシステムを支える連携ICT等の機器・サービスがそろえられ、約400社が出展。歯科分野に関する製品も紹介された。医療・介護の関係者ら1万4,947人が来場した。主催はリード エグジビション ジャパン。

グッドデザイン賞2018、歯科関連で7点受賞

2018年度グッドデザイン賞の受賞結果が3日に発表され、歯科・口腔ケア関連ではモリタ製作所のユニット、ミックの処方電動歯ブラシ、キヤノン電子のミリングマシン、DentalBankのICチップ入り義歯、オムロン ヘルスケアの電動歯ブラシなどの7点が受賞した。今年の審査対象数は4,789件で、うち1,353件が受賞した。

グッドデザイン賞は1957年に創設した総合的デザインを評価・推奨するもので、国内外の多くの企業やデザイナーが参加。受賞シンボルの「Gマーク」は良いデザインの指標として周知されている。

歯科用医療機器データベース登録割合99.8%

平成29年度の歯科用医療機器データベースの登録割合は99.8%と28年度に比べて1.7ポイント増加した。医療機器全体のJANコード取得割合は99.4%、MEDIS-DCデータベースの登録割合は80.5%という結果となった。厚生労働省が2日に公表した「医療機器等における情報化進捗状況調査」の結果によるもの。

ACCJ、日米貿易で声明

在日米国商工会議所(ACCJ)は9月28日、日米両政府が二国間貿易協定に向けた交渉の開始に合意したことを歓迎するとの声明を発表した。

いかなる協定であろうと、経済改革に向けた日本政府の近年の取り組みを踏まえ、自動車、製薬、農業分野における継続的な課題に対処するものであるべきで、同時に、日本のサービスおよびIT関連分野における米国企業の確固たる地位をさらに強化するものであることを期待するとの内容。

第8回ワールドデンタルショーに5万772人来場

第8回ワールドデンタルショー2018が5~7日の3日間、横浜市のパシフィコ横浜で開かれた。第8回日本国際歯科大会との併催で、歯科医師ら5万772人が来場した。主催はクインテッセンス出版。

ポートピアデンタルショーに7,958人来場

ポートピアデンタルショー2018が10月6、7の両日、神戸市の神戸国際展示場で開かれた。主催は、近畿北陸地区歯科医師会および兵庫県歯科医師会で、第70回近畿北陸地区歯科医学大会と併催。歯科医師ら7,958人が来場した。

「神奈川がんばる企業エース」認定式に参加

独自の工夫等を実施して成長した県内の中小企業・小規模企業を県が認定する「神奈川がんばる企業エース」の認定式が4日、横浜市の神奈川県庁で行われ、歯科技工所「QLデンタルメーカー」の石原孝樹社長も黒岩祐治知事から認定証と盾を受け取った。

日歯連盟迂回寄付事件・村田元理事長の二審、控訴棄却

日本歯科医師連盟の迂回寄付事件で政治資金規正法違反で起訴され、東京地方裁判所で禁錮2年、執行猶予3年の判決を受けた村田憙信元理事長の控訴審判決が11日に東京高等裁判所(青柳勤裁判長)で行われた。8月30日の控訴審初公判で弁護側はあらためて無罪を主張していたが、控訴は棄却された。弁護側は慎重に審議して上告するかどうか判断するとのこと。

高橋日歯連盟会長「再選の安倍首相に期待」

日本歯科医師連盟(高橋英登会長)は9月28日、定例記者会見を東京・市谷の歯科医師会館で開いた。

高橋会長はあいさつで日歯連広報に掲載した安倍晋三首相と自身のスペシャル対談記事の内容に触れ、「重症化予防や機能の維持・向上といった点で、歯科医療の役割や重要性に対し安倍首相は非常に理解を示してくれていた」と発言。