日本歯科新聞 | 2019年5月21日付
糖尿病性腎症重症化予防プログラムに「医歯連携の構築」明記
糖尿病の合併症として歯周病や歯の喪失等との関連があることから、「医科歯科連携の仕組みを構築し活用することが望ましい」との文言が4月25日に改定した「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」に記された。
健康保険法等の一部改正法案が参議院本会議で可決
オンライン資格確認の導入や、NDBと介護DB等の連結解析、審査支払機関の機能強化などが盛り込まれる「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案」が15日、参議院本会議で可決した。
中医協でかかりつけ歯科医機能を議論
かかりつけ歯科医は住民•患者ニーズへのきめ細やかな対応、切れ目ない提供体制の確保、他職種との連携といった機能を果たすことが求められているので、その方向性で評価を検討すべき─。15日に東京•霞ヶ関の厚労省内で開かれた中医協総会で、日本歯科医師会常務理事の遠藤秀樹委員が発言したもの。2020年度診療報酬改定に関連し、「患者•国民に身近な医療の在り方」の課題を整理。かかりつけ歯科医機能についても議論した。
白血病新薬が保険適用
再生医療等製品の保険適用について、一部の白血病等の血液がんを治療する新薬「キムリア」の保険適用が承認された。
専門医の制度設計と業界活性化方策で日歯が報告書
日本歯科医師会(堀憲郎会長)の「平成30年度歯科医療の展開に向けた協議•検証事業実行委員会」は、専門医に関する制度設計や、歯科界の活性化等の展開方策の報告書をまとめた。4月25日の定例記者会見で柳川忠廣副会長が報告した。
水平性骨欠損の再生医療に期待─細胞増殖因子の改変で
岡山大学大学院と北里大学医学部らの研究グループが、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を、コラーゲンに結合できるように改変すると、歯槽骨の再生をより促進することを発見した。これまで再生医療が困難だった水平性骨欠損への応用に期待がかかる。
同研究成果は米国の国際学術誌『Journal of Periodontology』オンライン版(3月19日)に掲載された。
認知症の種別で肺炎リスクに差
認知症の中でも、レビー小体型認知症(DLB)は、他の認知症よりも有意に誤嚥性肺炎発症率が高い—。能登総合病院歯科口腔外科らの研究チームによるもので、第73回日本口腔科学会学術集会でポスター発表された。
ジフェンヒドラミン含有洗口剤が放射線治療の副作用に有効
放射線治療の副作用による口腔粘膜炎の疼痛に対して、ドキセピンか、ジフェンヒドラミンなどを含む洗口剤が効果的。アメリカ•メイヨークリニック放射線がん治療部門のTerence T. Sio氏らが、275人の患者を対象にプラセボとの間で効果を比較。ジフェンヒドラミンは、リドカインと制酸剤を加えたものが洗口剤として使用されている。
北朝鮮が歯科用ユニット輸出!?
核開発やミサイル発射などで国際的な経済制裁を受けている朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)だが、歯科用ユニットの開発•製造を進め、海外への輸出も目指していた。
東京•品川でデジタルコミュニケーションフェア、医院デザインフェア
歯科医院のデジタル化や業務改革を提案する「デジタルコミュニケーションフェア2019」が15、16の両日、東京都品川区の品川インターシティホールで開かれた。
今回は初の平日開催。併催の「医院デザインフェア2019」の来場者も含め、歯科医療従事者等837人が来場した。主催は日本歯科コンピュータ協会。
また、医院の空間づくりや業務効率の改善等を提案する「医院デザインフェア2019」が両日、同じ会場で開かれた。主催は日本歯科新聞社。
歯科健診の義務付け、日歯が妊産婦の検討会で要望
厚労省の第4回「妊産婦に対する保健•医療体制の在り方に関する検討会」が16日、東京•永田町の全国都市会館で開かれた。第1回から3回までに議論された、妊産婦に対する「相談•支援」「医療提供のあり方」「支援体制」の項目についての課題や構成員の意見の整理案が示され、日本歯科医師会の牧野利彦副会長は改めて、妊婦健康診査の公費負担分14回のうち、1回でも歯科健診を義務付けてほしいと要望した。
保団連が健康保険法等の改正案に抗議
全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は14日、健康保険法等の一部改正法案の参院厚生労働委員会での採決に抗議する談話を発表した。
談話では、本会議で可決、成立となる見通しの同法案について、健康保険法や社会保険診療報酬支払基金法など16本もの法律の改正が一括で提案され、国民、患者、医療現場に大きな影響を与える内容にもかかわらず、衆議院で実質3日、参議院で2日の審議しか行われていないと指摘。重要な問題を含む改正法案が、十分な審議が尽くされないまま委員会で採決されたことに強く抗議するとしている。