日本歯科新聞 | 2019年5月28日付
歯周病検診の推進を評価へ─人生100年時代の社会保障改革で経産省部会
経産省の「2050経済社会構造部会」が20日に開かれ、取りまとめ案「人生100年時代に対応した『明るい社会保障改革』の方向性」が示された。「国民健康保険の保険者努力支援制度の抜本強化」の項目では、疾病予防に資する取り組みの重点評価のため、歯周病検診等の受診率向上が、保険者の交付金配点割合を高める対象として記載されている。
春の叙勲、歯科関係54人が受章
令和元年春の叙勲の受章者が21日に発表され、少なくとも54人の歯科関係者が受章した。
歯科の受章者は、厚労省関係では、旭日小綬章に元東京都歯科医師会会長の騠橋哲夫氏と元福岡県歯科医師会会長の長谷宏一氏、鳥取県歯科医師会会長の樋口壽一郎氏、元大分県歯科医師会会長の丸尾道彦氏の4人、旭日双光章に元滋賀県歯科医師会副会長の石川美鉇氏ら16人、旭日単光章に元熊本県歯科衛生士会会長の齋藤郁子氏で、計21人。
文科省関係では、瑞宝中綬章に九州歯科大学名誉教授の黒木賀代子氏と徳島大学名誉教授の西野瑞穗氏の2人、瑞宝小綬章に日本大学名誉教授の茂呂周氏、瑞宝双光章に学校歯科医の中田郁平氏ら27人、旭日双光章に2人と、計32人。
外国人では、旭日中綬章を元カリフォルニア大学ロサンゼルス校歯学部歯周療法学科臨床学教授のヘンリー•H•タケイ氏が受章している。
歯科技工士「地位の低さ」も上位に─日技が実態調査
歯科技工を続ける上での問題点として、「低価格、低賃金」「長時間労働」「社会的地位の低さ」の三つが高い割合を占めるのが分かった。日本歯科技工士会が、歯科技工士ならびに歯科技工業の実態把握を目的に3年ごとに継続実施している「歯科技工士実態調査」によるもの。
調査は昨年8月2日から10月4日の期間で、勤務者1,500人、自営者1,500人を対象に実施された。回収数は勤務者518人、自営者386人。
全技協の総会で大島氏を新会長に選出
全国歯科技工士教育協議会の令和元年度総会が18日、東京医科歯科大学歯学部特別講堂で行われた。
役員改選では尾郫順男会長が所属の日本歯科大学短期大学を7月に退職することとなり、後任には、役員会で推薦した同大歯科技工学科の大島克郎学科長が承認された。次期監事には阪秀樹(埼玉歯科技工士専門学校理事長•校長)、中村道雄(東京滋慶学園理事長)の両氏が選ばれたほか、地区選出理事、会長推薦理事も報告された。任期は同日から令和3年の総会まで。
「認知症基本法」に要望─当事者•支援者連絡会
認知症に関わる全国的な活動を展開する四つの当事者団体で構成される認知症関係当事者•支援者連絡会議は22日、共同提言を発表した。認知症は、誰でも当事者や支援者になり得るものだとの認識の下、認知症になっても安心して暮らせる社会の実現を求めるもの。
東歯大が和洋女子大と包括協定
東京歯科大学(井出吉信学長)は21日、昨年看護学部を開設した和洋女子大学(岸田宏司学長)と学術活動を推進するための包括協定を締結した。
同協定は、それぞれの大学の教育•研究の相互交流を深め、連携し、両大学の進歩と発展を期待して、学術活動を推進するのが目的。連携交流事項は、「人材育成と人材交流」「共同研究、学術情報交換」「その他本協定の目的を達成するために必要な事項」の三つで、具体的にはその都度協議が行われる予定。
明海大が保健医療学部の開設でイベント
明海大学(宮田淳理事長•安井利一学長)は、保健医療学部開設記念白衣授与式(ホワイトコート•セレモニー)•祝賀会を18日、千葉県浦安市の明海大学浦安キャンパスで開いた。
ホワイトコートセレモニーは、白衣を授与し、歯科衛生士を目指すものとしての自覚を促すもので、第1期生31人に白衣が授与された。同大が独自に作った白衣の左胸には、ギリシャ神話に登場する名医アスクレーピオスが持つ杖をモチーフにした学部のエンブレムがあしらわれている。
脂肪肉腫の悪性度決めるメカニズム、広島大が解明
広島大学大学院特任助教の安藤俊範氏らの研究チームが、脂肪肉腫の悪性度を決定するメカニズムを解明した。高分化型脂肪肉腫(予後良好)は、分泌タンパクの「TIMP-4」を高発現して、がん促進因子「YAP/TAZ」を抑制し、脱分化型脂肪肉腫(予後不良)は、「TIMP-1」を高発現して、「YAP/TAZ」を活性化しているというもの。『Carcinogenesis』オンライン版(5月10日)に掲載された。
昭和大とインドの歯科大が歯学部間協定
昭和大学歯学部とインドのパンドゥ•メモリアル•RV歯科大学が歯学部間協定を締結した。調印式は3月29日に行われ、宮郫隆歯学部長(当時)とDr. Asha R Iyengar学長が協定書に署名した。
器械•材料組合が懇親会
日本歯科器械工業協同組合(長田吉弘理事長)と日本歯科材料工業協同組合(中尾潔貴理事長)は21日、合同懇親会を東京•新橋の第一ホテル東京で開いた。
器械組合理事長に新任した長田氏の開会の辞に続いて、器械組合理事長の中尾氏が両組合を代表してあいさつ。懇親会に先立ち行われた大阪大学教授の天野敦雄氏によるう蝕•歯周病の講演内容にも触れ、「人生100年時代に突入する高齢社会の日本で、いかにバイオフィルムのコントロールが歯•口の健康を守る上で重要なのかを学んだ。国民のための歯科医療を築くには臨学産官の強固な連携が必要。こういった交流の機会を通じて、新たな器材の開発や業界活性化のためのアイデアの着想に役立ててほしい」と語った。
近畿用品商組合が創立60周年祝う
近畿歯科用品商協同組合(武市敏一理事長)の創立60周年記念式典が18日、大阪•なんばのホテルモントレグラスミア大阪で行われた。
式辞で武市理事長は、昭和34年に近畿2府4県の用品商組合員が集まり、宇高亀三郎氏が初代理事長に就任して以来、14名の理事長が長きにわたり役員や組合員とともに活動に携わってきた歴史を振り返った。そして、「現在の組合員数は126社。最盛期に比べ減少はしているが、日本歯科用品商協同組合で最大の組合である。60周年という記念すべき日を迎えるにあたり先達の意志を踏襲し、安心安全訪問販売をモットーとし、令和の時代にそった組合活動を心がけていきたい」と述べ、関係者には指導と協力を求めた。
九州デンタルショーに1万1,129人来場
「2019九州デンタルショー」が25、26の両日、マリンメッセ福岡で開かれ、歯科医師ら1万1,129人が来場した。
歯磨工業会が「歯と口の健康週間」取り組み内容を公表
日本歯磨工業会(濱田和生会長)は14日、6月4〜10日の「歯と口の健康週間」に関する記者会見を同工業会会議室で開き、口腔衛生を呼びかける啓発ポスターの配布や歯磨きの啓発情報サイトのコンテンツ制作•更新、標語募集キャンペーンなど、2019年度の取り組み内容を発表した。